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第七話
え、まって僕って天才だったのかな。
未確認生物発見しちゃったよ。
これを学会で発表したら僕は有名人に……。
まあそんなうまくはいかないだろう。
これは夢だ、夢。
そもそも魔界に行くことからおかしいもんね。
もう遅刻してるのも夢だわ。
じゃあ説教ないじゃん。
「なに考えてんだ。これは夢じゃねぇ。現実だ。」
……このタコスもしかして心読める力を持ってらっしゃるのですかね。
それとも口に出てたかな。
てかなんて名前なの。
ずっとタコス、タコス言うの疲れた。
「俺様はたこきれ。二度と聞かなくていいようにそのちっさな脳みそにやきつけろ。」
え、くちわっる。
反抗期ですかね。
あらやだ、お母さんはそんな子に育てた覚えはなくってよ。
「あ?てめぇは俺の母さんじゃねえだろ。」
あ、お母さんのこと母さんて言うんだ。
僕の偏見だけどクソババアとかひどい言い方してると思ってたわ。
もしかして意外といい人なのかもしれない。
それとも反抗期が一瞬で終わった感じかな。
いや、それはないしな。
そもそも、人ではないからいい人ではないか……。