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第十五話
そこには白髪の少し緑がかった美しい髪に、青緑の透き通った瞳を持つ女の子がいた。
机の横には日傘らしきものが立てかけられている。
格好も何もかもがお嬢様って感じのオーラを放っていた。
いいとこのお嬢様なんだろうなと考えていると、僕が見ていることに気がついた女の子が、ぼくに話しかけてきた。
「私はリリー。あなたのお名前は?」
いきなり話しかけられて僕は驚いた。
「エトソノ……ブラボーデス。」
緊張しすぎてカタコトになってしまう。
恥ずかしくて僕は顔を赤らめる。
そんな僕を見て女の子は笑った。
「そんなに緊張しなくていいんですわよ。」
そう言うリリーの笑顔はとても優しかった。