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第十三話
あの、一ついいですか。
なんで僕は今、いかにもお嬢様みたいな格好をさせられてるんですかね。
あとお嬢様学園だなんて聞いてないんですけど。
いきなり少し丈の短いドレスに着替えさせられたと思ったら、お嬢様学園に通わされるなんて……。
そんなこと誰も想像できないと思うよ。
でも前もおんなじようなことした気がするんだよな。
こういうの初めてのはずなのに。
いったいどうして。
僕は不思議に思いながらも入学式特有の長い校長先生の話を聞いた。
右の耳から入ったら左の耳からそのまま話の内容が流れ出ていっているような感じがするの、気のせいかな。
全然頭にはいってこないや。
僕は結局校長先生の話を一ミリも記憶することなく、入学式を終え、教室へと向かった。