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【2025年1月16日4巻発売】ちっちゃい使徒とでっかい犬はのんびり異世界を旅します  作者: えぞぎんぎつね
四章

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154 ミナト達とお風呂

 ミナトとタロ、ルクス、コリンとコトラ、フルフルとピッピは村人の案内で風呂に向かった。


「こちらになります。以前は海竜様方も入られていたので、とても広いでしょう?」


 風呂場まで案内してくれた村人は自慢げだった。


「ほんとだ! 広い!」「わふ~」「りゃあ~」

「泳げそうです!」「にゃ~」「ぴぴぃ」「ぴぎぴぎっ」


 みんな大喜びだ。ネコ科のコトラも喜んでいる。


 洗い場はタロが走り回れるぐらい広く、湯船もタロが泳げるぐらい広かった。


「奥に行くほど深くなっているので気をつけてくださいね」

「わかった!」


 それだけいうと、村人は子供達を放置して去って行った。


「さっそく入ろう!」

「はいです!」


 ミナトとコリンは服をぱぱっと脱いで、洗い場へと向かった。

 タロ達もミナトについて行く。


「まず、体を洗わないとね! タロから洗おう」

「そうですね! タロ様は、でっかいから、最初に洗うですよ」

「わふわふ~」


 ミナトとコリンは協力してタロをきれいにしていく。

 ルクスもミナトと一緒に洗ってくれている。


「タロの毛は泡立ちがいいね」「りゃむ~」

「きめ細かい泡ができるですね」

「わふぅ」


 ミナトとコリンは、タロの毛の根元まで指をつっこんで、きれいに洗っていく。

 タロはとても気持ちよさそうに、目をとろんとさせていた。


 ルクスは赤ちゃんなので、上手に洗えていない。

 タロの毛と泡にまみれて、わちゃわちゃ遊んでいるように見える。

 だが、ルクス本竜は、真剣に洗っているつもりだった。


「りゃむりゃむ!」

「ルクスもありがとね」


 一方でコトラは、早く洗って欲しそうに、コリンの足に体を押しつけながらぐるぐるまわる。


「……んにゃ~」

「あとで、洗ってあげるですよ~」


 それをみて、ミナトは少し気になった。


「猫はお風呂がきらいな子が多いって聞くけど、虎はそうでもないの?」

「コトラ、どうなんです? 好きみたいにみえるですけど」

「んにゃ~~」


 コトラは水など恐るるに足りないと堂々と尻尾を立てる。


「そういえば、川で魚をとって食べるっていってたね」

「んにゃ~」


 コトラは泳ぎは得意だと自慢げに鳴く。


「そっかー、コトラはネコ科なのにえらいねー」「わふ」

「コトラは、すごいです」


 ミナト達に褒められて、コトラは嬉しそうだった。


 タロを洗った後、ミナトは次にピッピを洗う。ルクスも一緒にミナトの真似をする。

 もちろん、ルクスは赤ちゃんなのでちゃんと洗えていない。ただ、撫でているだけである。


 ちなみにタロは「先に湯船に入っといて」と言われたのにミナトの横でお座りしていた。


「ピッピはいつも綺麗だねぇ」「りゃむりゃむ」「わふわふ」

「ぴぴっ」


 汚れてきたら、ピッピは全身を炎で包んで汚れを燃やしてしまうのだ。

 その後、羽をバサバサさせれば、灰となった汚れは飛んでいく。


 だから、ピッピはいつも清潔だ。


「ぴぃ~」

「え、もっと洗ってほしいの? いいよ! かゆいところある?」

「ぴぴぃ」

「全身がかゆいのかー」「りゃあ~」「わふ~」


 綺麗だから洗う必要はない。だが、ミナトに洗ってもらうのが気持ちいいのだ。

 だから、ピッピは甘えて全身を洗ってもらいたがった。


 ミナトがピッピを洗っている間、コリンはコトラを洗っている。


「コトラ、気持ちいいです?」

「んにゃ~」


 コトラはコリンに全身をあわあわにされて、気持ちよさそうだ。


「コトラは本当に洗われるのがすきみたいです」

「にゃにゃ~」


 コトラも最初からかなり綺麗なのだが、ピッピ同様、もっと洗ってとせがむのだった。


 ピッピを洗った後、ミナトはフルフルも洗う。ルクスも一緒に洗うのを真似する。


「フルフルはすべすべで丸いから洗うの簡単だね」

「ぴぎっ」


 フルフルこそ洗う必要がない。汚れは基本的に全部消化してしまうからだ。

 食べられない汚れも、形を自在に変えられるフルフルにとっては大した問題ではない。


「ぴぃぎ~~」


 だが、ミナトに洗われることは、フルフルにとっても気持ちいいことだった。

 だから、もっと洗ってとお願いするのだ。


 フルフルも洗った後、ミナトはルクスも洗う。


「かゆいところはありますかー」

「りゃああ~~」


 ミナトに洗われているルクスは、気持ちよさそうに尻尾を振っていた。


 ミナトとコリンは、みんなを洗ってから、自分を洗う。


「みんなは、先に入っていいんだよ?」


 ミナトがそう言っても、みんなミナトとコリンが体を洗い終えるのを待っていた。


「そうなのです。コトラも体冷えないです? ここはあったかいから大丈夫と思うですけど」


 この南方地域は元々暖かく、そしてお風呂の湯気が立ちこめているのでさらに暖かいのだ。


「んにゃ!」


 コトラは大丈夫と鳴きながら、椅子に座って体を洗うコリンの膝の上に載った。


「しかたないですねー」

「んにゃ~」


 コトラは、とにかくコリンに甘えたかったのだ。


「りゃむ~」「ぴぃ~」「ぴぎぴぎ」


 そしてルクス、ピッピ、フルフルは、タロにまとわりついて遊んでいる。

 タロの濡れてぺっちゃりした毛を掴んで、体をよじ登ったり、背中から滑りおりたりしていた。

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