玻璃の娘 黒の王~カイン、あるいは殊魂の話~
玻璃の娘 黒の王~カイン、あるいは殊魂の話~
作者:実緒屋おみ 様
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【あらすじ】
十二神により創られし世界・ペクシオロス。記憶も名も忘れ、森をさまよう男はひょんなことから<妖種>を狩猟する戦闘商業士の女・ノーラに高額の借金をしてしまう。偽名と嘘の過去をでっち上げ、借金返済のために傭兵となった男――カイン。様々な出会いと経験、日常と戦いの中で彼が得、答えとするものは一体何なのか――
【感想】
商業作品のような本格ファンタジーで、一気読みでした。すっっごい良かったぁ!
独創的な世界観や個性あるキャラクター達がとても印象的。
こういう、発想やオリジナリティで勝負してる作品にももっと光が当たってほしいなぁ、と個人的には思ったりします。
巧みな比喩表現を交えた固めの文章も、歯ごたえがあって(?)ほんと好き。比喩ではないけど、フォークを食刺って表現する作品初めて見た。
この作品、バトルシーンもめちゃくちゃかっこいいのですが、記憶をなくした主人公と、つよつよヒロイン・ノーラの関係がどうなるのかも気になって、先を読むのが楽しかったです。
雛鳥が最初に見たものを親だと思うように、記憶喪失のカインが最初に会ったノーラを無自覚に慕うのに対し、ノーラの方は全然カインを意識してなくて笑
一人落ち込んだり浮かれたりするカインかわいい。
ちなみにカインもめちゃ強いのですが、それゆえに最後は意に反して強敵と戦う事になります。
エピローグ的なシーンは泣けた……
キリのいいところで終わってますが、謎も多く残されていて、全体からするとまだまだ序盤のようです。
作者様によれば、一部完、だそう。続きが気になる。
全74話。いちおう完結設定。メインキャラではありませんが、女性に対する残酷表現があるので苦手な方はご注意を。




