いっそのこと、奪い去ってしまえばよかった。◆
いっそのこと、奪い去ってしまえばよかった。◆
作者:やまだのぼる 様
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【あらすじ】
『自分はきっといつか、こういう風に死ぬのだろう』
ファズメリア王国の中位貴族の息子カディオは、幼馴染の貴族の令嬢ユエナを暴漢から助け、大けがを負う。
時は経ち、美しく成長したユエナは第二王子の婚約者になっていた。
あるとき、ファズメリア王国は強大な隣国アシュトン帝国から、北の蛮族モーグ征伐の援軍を出すよう要請される。だが、モーグの武威を恐れた貴族たちは誰も指揮官として名乗り出ない。
国を守るということは、ユエナを守ることに繋がる。
そう考えたカディオは、指揮官として戦に赴く。
しかし、苦しい戦いを終えて帰国したとき、第二王子の隣にユエナの姿はなかった。
【感想】
王族の婚約者となった幼馴染の少女のために、死地に赴く主人公の純愛に泣きました…
おバカでやんちゃな少年時代から、成長後の格好良さのギャップにやられた。
青年となったカディオは、物腰丁寧で賢く、国を守る=ユエナを守る事だと信じて、軍を率いて戦場を駆け抜けます。
戦闘は迫力があって、モーグという戦闘民族やアシュトン帝国の設定も面白かったし、ファズメリア王国の第一王子と第二王子の権力争いもリアリティがあって良かった。
全十八話完結ですが、めちゃくちゃ読みごたえありました。
以前ご紹介した、「騎士ユリウスの文通」と同じ作者様です。




