クソヒロインに花束(イバラ)を♪7
久しぶりに書きました。
ヒロインざまぁまで
・・・もう少し
側近のグレイッシュ様に支えながも、しっかりと前を見据えております愛しの婚約者様を♥️
うっとりと見惚れております、私オディール・バーガンディ公爵令嬢でございます♪
あぁ・・・
・・・なんと素晴らしいそのお姿・・・
それを・・・魅了などと言うくだらぬ外術で操り・・・
意識を押さえ込み・・・
自分の都合のいいように邪妖精を使い・・・
しかも、アクアライン様を当て馬にし!
存在しない皇太子を引き出す?
などと言う訳のわからない言葉を綴るブショネ男爵令嬢にわたしの愛する婚約者様が問いかけます。
『そこの男爵令嬢・・・そなたに問う、シルフィエール皇太子とは誰の事を言っているのかな?』
私の茨に絡めとられながらも、厭らしい笑みを浮かべておりますブショネ男爵令嬢が、アクア様の問いかけに
『はぁ?
何言ってんの!!!
アンタがさっさとそこの悪役令嬢に、婚約者破棄を言わないのが悪いんでしょ!!』
『?』
『アンタが婚約者破棄を言った時に、シルフィエール様がアンタを王族に相応しくないって断罪すんだから!!』
『!』
『そしてぇ~アタシを、理不尽な第二皇子に振り回された可哀想な聖女として自分の妃として迎えるって言う流れになるんだから!!』
???
何でそれで皇后になるんですの?
乙女ゲーム?って何なんですの?
『・・・百歩譲ってディーに婚約破棄を言ったとして、シルフィエールなどと言う皇族はいないのだが』
アクアライン様の言うとおり、今この国にはシルフィエールと言う皇族はおりません。
彼女はいったい誰のことを言っておりますのでしょうか?
というか、ディー呼び♥️
私のアクア様ですわ♪
『だから!
そっちこそ何言ってんの!!
シルフィエール様って言ったら、第一王位継承者でぇ』
とクソビッチが言い掛けましたところ
『いい加減にしてくれないかな?
この国の皇太子は我が兄シルフィード兄上ただ一人だ!
・・・確かに過去にシルフィエールと言う皇族がいたが、彼は梨侑未と言う転移者に魅了され、側近のアルス・ベンデット、グレイ・シュバルツ、ソイル・ランバートと共にその存在を永久にこの国より消去された・・・』
悲しげにそう告げるアルク様に
『ええぇ!
シルフィエール様居ないの?
そう言えばアルスもグレイもソイルもいないから、似たような顔のやつ代わりにしたんだっけ』
?
アクア様の言っておられる方々に、聞き覚えがないのですが?など思っておりましたら
『ディー・・・ゴメンね、本来これは王家に入ってからじゃないと教えることが出来ないことなんだ。
ディーには正式に僕のお嫁さんになってから伝えるはずだったんだけど・・・』
シュンとしたアクア様に、ヘニャっとしたお耳が見えますわ♥️
カワイイ♥️
アクア様がヘニャっとしたお顔をキリッと引き締め
『過去に異世界からの転移者と言う者がいてね。
「乙女ゲーム」と言う物がこの世界だと邪妖精に騙され、当時の第二皇子、皇太子とその側近がそれぞれの婚約者に婚約破棄を告げ、逆はー?とか言う訳のわからない事を言っていたのだけれど・・・
幸い、当時の第二皇子・・・私と同じ名の皇子がね
その魔女(転移者)の呪縛から解き放たれ、魅了された皇太子や側近を何とかしようと試みたんだけど、どうすることもできず彼らを幽閉し国の歴史から消去したんだ』
悲しげにそう告げると、ブショネ男爵令嬢に向け
『それで、君は誰だい?』
と問いかけました。