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第241話 相対する者達

 アルタの一言を聞いたジャンクはグリンを、ライリーはティアネーを守るために前に出た。


 アルタは一瞬にしてライリーの前に移動した。これは【縮地】と言うスキルの効果だ。 そしてその効果は転移と似たようなもので、MPを消費せずに短距離を一瞬で移動する事ができる。そして距離に制限はあるが、そこはレベルが上がることである程度は改善される。


 アルタは【縮地】で移動した後にライリーの顔を掴もうと手を伸ばした。しかしその動きはゆっくりであり、とても戦いをしにきた人間の動きではない。だと言うのにライリーは動けなかった。


「どう? 【威圧】って言うスキルの効果なんだけど、動けないでしょ? こんなにゆっくり動いている僕に抵抗できないでしょ?」

「……っ!」


 全身を縛り付けるようなアルタの放つ威圧感に抵抗できないライリーはこれから行われるアルタの行動にも抵抗できない。【威圧】スキルは、威圧される者の心の持ち方で対処できてしまう。心を強く持っている者は【威圧】の効果を全く受けず、心を弱く持っている者は【威圧】の効果をもろに受けてしまうのだ。


 ライリーは一瞬で目の前に移動してきたアルタに動揺してしまい【威圧】に飲まれてしまったのだ。


 一瞬にして汗でベタベタになるライリーの肌は、太陽の光を受けて艶かしく光っていた。だが、ライリーの未来は暗いもので、恐らくこのまま顔を掴まれて握り潰されてしまうだろう。


「させないです!」


 そこでティアネーの闇魔法がアルタに放たれる。それによりライリーに迫る掌は引っ込められ、【威圧】の効果範囲外に出たことより、【威圧】からも逃れられた。

 どうやらアルタは【威圧】の効果範囲をライリーの一点に集中させていたようで、ティアネーに攻撃されてしまった。


「おっと……あはは、そう来なくちゃね。大人数で戦ってるんだからいい感じに連携をとって足掻いて見せてねェ?」


 アルタからすればこれは殺し合いではない。殺し合いなのには間違いないが、アルタは自分が殺されると思っていないので、殺し()()だとは認識していないのだ。


 これは余興だ。二度目の王殺しを為すのを盛り上げるための余興なのだ。だからいつも以上に甚振って楽しむつもりなのだ。

 悲痛な悲鳴を音楽とし、絶望に染まった表情を食事とし、噴き出す池飛沫を装飾とし、王殺しを為すための戦場(パーティー会場)を整えるのだ。


「狂人め……行くぞ! ジャンク、グリン、ティアネー!」

「俺に指図するな。 ……まぁ今だけは従ってやるよ。 おい、後ろの騎士共、近くの建物や道を破壊しまくれ。そしたら俺が終わらせてやる」


 ジャンクがそう指示を出すが、騎士は戸惑うばかりだ。自分達が仕えている団長の命令でもないし、そして王や王都、国民を守る騎士が王都の街を破壊するわけにはいかないのだ。


「やれ、お前達。 今は正義だの守るだの言ってる場合じゃないんだ。ここで私達が負けてしまうとこの国は終わりなんだ。なんとしてでも食い止めるぞ!」

『はっ!』


 声を揃えて返事する騎士達は次々と建造物や舗装された道を破壊し始めた。ジャンクがそう指示した意図はライリーにもティアネーにも騎士達にも分からないが、騎士達はライリーの言う通りなんとしてでも王を守るために行動し始めた。


「じゃあ君達は─ゴブリン達はあの騎士を狙ってて。……ふふ……面白いねぇ……何がしたいのか分からないけど、取り敢えず邪魔しておくね?」


 そう言うアルタに、放たれるライリーの飛ぶ斬撃。回避したアルタには当たらなかった。だが、アルタの回避した先にはグリンがいた。


「破ッ!」


 風を吹き荒らす衝撃波の嵐は、アルタの足を地面から離れさせ、吹き飛ばした。


「先生!」


 アルタが吹き飛んだ先にいたのはジャンクだ。ジャンクは拳に膨大な魔力を纏ってその拳を振るった。空中で移動ができないアルタに叩き付けられる魔力の拳はアルタの腹から上の上半身の左側を全て消滅させた。


 体が吹き飛ばされたアルタの体は未だに止まないグリンの巻き起こした暴風に更に吹き飛ばされて、不快感を刺激する音を立てて既に倒壊していた瓦礫の山に叩き付けられ、地面に落ちた。


 あまりにも呆気ない死に誰もが呆然としている中、どこかから「やったか!?」と言う声が聞こえた。


「それを言っちゃダメだよ。 まぁ、言わなくても僕は生きてたけどね」


 上半身の半分が消失した状態のアルタは、フラリと立ち上がってそう言う。消失した半身を再生させるアルタは、死んですらいなかった。

 アルタの持つ【生物支配】は、配下の生物の命を犠牲にして復活する事ができる。それで復活する際には本当に一瞬で元に戻るので、だんだん再生して行っている状態の現在はただの【再生】か【超再生】を発動させているだけだ。ちなみにアルタの持つ【怪物】のスキルは統合スキルなので、これには配下の魔物や自分の持つスキルを任意で纏める事ができる。 纏めてしまえば何を纏めたかを全て覚えていないといけないのでアルタはこの機能をあまり使っていなかった。


「先生、あいつがあれで生きていた事に驚けないんですけど……何ででしょうか……?」

「アキのせいだろ」

「……!?」


 そんな会話を繰り広げるジャンクとグリンの話にビクっとするティアネー。そんなティアネーを尻目にアルタを睨むライリー。


「あァ……痛かったなぁ……あはは……ふくくくく……ノって来たねぇ。もう少し真面目にいこうか」


 アルタ地面を踏み付けると、小さな振動がここいる人間を襲う。

 小さく揺れる地面に若干フラフラしている人間の一人に歩きだした。 アルタが向かうのはジャンクだ。アルタが地面を踏み付けた事による揺れは収まることなく、それどころかだんだんと酷くなって行くようだった。


「どうなってるんだ……?」


 アルタの強力な物攻よる地ならしよる振動による揺れのはずなのに収まらない。それどころか酷くなる。 そんな怪現象に戸惑うジャンクは、とうとう膝を突いてしまった。


「どうして収まらないんだろォね。どうして激しくなるんだろうねぇ……?」


 煽るように言うアルタはジャンクの顔を蹴りあげた。その時、宙に打ち上げられたジャンクは収まらない揺れの正体を知った。


「これは幻術だ……っ!」


 傷みにより語尾が強まってしまったジャンクは、揺れにより地面に手を付くのがやっとと言った様子で、聖魔法使いがいることに賭けてそう叫んだ。


「……! 分かったです!」


 それを聞いたティアネーは、広範囲に聖魔法を使用する。すると揺れは収まり、全員の視界は元通りになった。


「うん。いいねいいね。こんなあっさり大胆に魔力を消費しくれるなんて。 いやぁ、優しいね。建物を破壊するだけの騎士にも使ってあげるなんてさ。……でも、こんな広範囲に使ってしまえば……残りの魔力はもう少ないんじゃないかなァ?」

「……っ!!」

「じゃあ、魔力が尽きた役立たずの魔法使いは最後にたっぷり甚振ってから始末するとして……じゃあ……次はティアネーの次に弱いグリンを狙うとするよ」


 アルタの策略にはまってしまった事を知ったティアネーは可愛らしく地面に座り込んでしまった。


「おぉおっ! その顔いいねェ……嗜虐心が漲ってきたよ!? 滾ってきたよ! ……あっはははははははは! 早く君を甚振りたいっ! 早く君を殺したいィ! お前で遊びたいっっ!!」


 狂ったように嘲笑いながらティアネーの周りを彷徨くアルタ。そんなアルタにライリーが剣を振るうが、【縮地】を繰り返すアルタには掠りもしない。


「だけど、順番は守らないといけないよね。 予定通りグリンから殺す事にするよ。 早くティアネーで遊びたいからさっさとくたばってね」


 グリンの目の前に【縮地】で移動したアルタは、いつの間にか手にした剣でグリンを斬り裂こうと、振り上げた腕を振り下ろす。


 回避する事も受ける事もできなかったグリンの血が噴き出し、グリンは悲痛な声をあげて傷口を押さえる。そこに更にアルタが更に剣を振るい、グリンが傷口を押さえる腕を斬り落とす。


 そんな現実味を帯びた未来を、グリンの殺し方をグリン本人に幻視させてしまうほどに濃密な殺気を纏ったアルタの剣は防がれた。


 ライリーはたった今動き出したところだ。ジャンクも。ティアネーは手を伸ばしたところだ。 なら誰が? 騎士か? いや、ライリーが連れてた騎士にアルタの剣を受けられるほどの実力の者はいない。




 なら誰が……?







「ダメだよアンタ。 あたしの目が黒いうちはあたしの目の前で人殺しはさせないよ」


 そう言うのは、背が低く、筋肉もムキムキとはいかないがそれなりにはついている女性だ。 その見た目はドワーフと呼ばれる種族の特徴にそっくりだった。 ……と言うかドワーフ本人だった。


「……ん? 君は……確か……最近帝国軍に入ったドワーフだったよね。それがなんでこんな事をしているのかな? これは立派な反逆だよ?」

「はっ! アンタなんかを君主と認めて忠誠を誓った覚えはないよ!」


 アルタの剣を弾いて再び斬りかかるドワーフの女性の剣を受け止めたアルタは少し苦しそうな顔をしている。


「【生物支配】が効かなかったから強いんだろうなとは思っていたけど、まさかこれほどまでとはね……あの時に無理やり負かして支配しておけばよかったかなぁ……」


 アルタが言うのは、戦争時だけの臨時の騎士に志願する者を募集した時の事だ。

 あの時はドワーフの女性以外にも人がいたため、襲いかかって負かして支配する……などとすれば志願者が逃げ出すのは目に見えていた。少しでも自分のステータスの数値を上げたかったアルタはそれをしなかったのだ。たかだかドワーフの女性一人のステータス一つより、何十人、何百人もの人間のステータスを共有した方が得だと判断したのだ。


 その判断がたった今、こうして反逆される事によって裏目に出ている事は明白だし、このドワーフの女性のステータスはその時選んだ何十人ものステータスに勝っているようだった。

 アルタは全ての判断を間違えた。だがこの判断は、ここにはいないアケファロスやジェシカにとってはとても助かるものだった。


「おや、アンタそんな凶悪なスキルを持っていたのかい。まぁ、今も昔もアンタ程度じゃあたしには勝てなかっただろうさ。 ……この変わり者ドワーフのスヴェルグが相手じゃあねっ!」

「えぇ!?」


 アルタを押し負かしてから名乗りを上げるスヴェルグに驚くのはライリーだ。 どうしてライリーがスヴェルグの名乗りに驚くのか。その理由は簡単だった。


「す、スヴェルグって……! あの、『剣聖』スヴェルグ様!? 遥か昔に失踪したきりだった、あの!?」

「……おや『剣聖』とな…………懐かしいねぇ……あれから千年は経ったと思うんだがね、まだあたしの事を知っている人間がいるなんて驚きだよ」


 スヴェルグはアルタから距離をとってライリーに顔を向けた。その顔に覗く表情は驚いたような感じだったが、どこか照れ臭そうで嬉しそうでもあった。


「ふわぁ……け、剣聖様だぁ……」


 両手を組んで憧れの表情でスヴェルグを見るライリーは、感極まっていた。今にも剣を捨てて嬉し泣きしてしまいそうな程だ。


「感動するのもいいけど、今はあの皇帝を倒す事を考えな」

「……! は、はい! すみません!」


 先程までの自信満々な佇まいはどこいったのか、ライリーはスヴェルグに怒られてしまった。ただし、慌てて構え直したその構えはいつもと同じような隙のないものだった。


「不味いね……ドワーフが一人増えただけで完全に劣勢になっちゃったよ。 全く……山に籠って鍛冶だけしてればいいのにさぁ……」


 何気なく呟いたアルタの言葉を耳聡く聞き付けたスヴェルグはその手に持つ大剣をより一層強く握り締めた。


「アンタ……今、あたしに言っちゃいけない事を言ったね?」

「ん? ……どうしたの? 何に怒ってるの? …………まさか鍛冶だけしてればいいってのに怒ってるのかなぁ? ぷぷ……どうやら自称変わり者は本当に変わり者だったみたいだねェ?」

「あたしゃねぇ、そうやって種族によって得意不得意を決め付けられたりするのが大嫌いなんだよ。種族以前に生物には自分は生まれ持った個性があるんだ。それなのにその個性を押し殺してまで自分の種族に拘って合わせるなんてバカらしいだろう?」


 スヴェルグは感情の籠った声色でそう口にする。 それには今まで自分が生きてきて得た経験が込められていた。






 スヴェルグも最初はドワーフ例に漏れず鍛冶が大好きだった。

 だがある日、突然……何の前触れもなく山中にある鍛冶場で作業するドワーフ達を俯瞰的に見てしまい、それに嫌悪感を抱いてしまったのだ。


 とても広いとは言えない、常に暑苦しい鍛冶場に集まって作業するドワーフ達。近所の人も、友達も、親も、全てが一心不乱に鉄などの金属を叩いて打って鍛えているのだ。


 そんな光景を俯瞰的に見てしまったスヴェルグは、その光景に狂気を覚えてしまい、鍛冶をやめてしまった。時々武器を打ったりはするが、本当に時々だ。十年に一度だったり、百年に一度だったり……そしてその代わりにスヴェルグが興味を持ったのは、それらが一心不乱に打った武器だった。


 どうして友達や家族はこの金属の塊を叩いて武器を作り出すのだろう。武器と言うのだから攻撃するためにあるのだろう。 ……それらの武器を使って戦ってみたい。


 戦いに興味を持ったスヴェルグは、鍛冶を行っていた事により鍛えられていたその体で、そして鍛冶で鍛えられた武器を振るった。


 すると、驚くほどにスヴェルグは剣にのめり込んでいった。最初の方はみんなが作った武器を使ってみたいから、と言う理由で剣を振るっていたスヴェルグだったが、スヴェルグは次第に鍛冶をせずに剣だけに没頭するようになっていった。

 そんな剣に没頭するスヴェルグを変わり者だと言ってどんどん疎遠になっていく友達や家族。

 ……だが、剣の魅力に憑かれていたスヴェルグにとってはそんな事はどうでもよかったのだ。ただ……その者達が理解できなかっただけだ。鍛冶より剣の方が面白いのに……と。だが、周囲のドワーフ達

はその逆を思っていた事だろう。


 そんなスヴェルグは、寿命により周囲のドワーフが死んでいくのを見届けながら剣と共に成長していった。

 元々ドワーフと言う種族は長命なのだが、中でもスヴェルグは特に長命だった。通常のドワーフを越えた上位の存在。つまり上位種。それは極々稀に、何の血筋の脈絡もなく突然誕生すると言われている『ハイ・ドワーフ』だろう。

 寿命で死んだ家族の倍は確実に生きただろう。千年だったか、二千年だったか……そんな長い年月を自分が生まれたドワーフの山で過ごしたスヴェルグは、自分の剣術を試すために人里へと下りた。


 とある国で開かれた剣術大会で圧倒的な成績を残して優勝したスヴェルグは、その後しばらく『剣聖』として兵士や騎士、剣を使う冒険者などから憧れの存在として慕われていた。


 あんなに背が小さく筋肉も程々についた見た目でどうしてあれほどに剣が上手いのか。種族を人間だと偽っていたスヴェルグは周りの人間にそんな謎を抱かせていた。

 だが、数十年経っても一切老いないスヴェルグを不審に思った一人の人間がスヴェルグを鑑定したところ、あっという間にスヴェルグの種族が周囲にバレて興味を失われていった。


 剣などの武器に精通したドワーフならば剣が上手いのも道理だと言って、興味を失われたのだ。


 だが、一部の人間はスヴェルグに憧れ続けた。いくらドワーフとは言え、数千年もひたすら剣を握り、そして剣を振り続けてきたその剣への真摯な姿勢、執着心を認めて憧れ続けた。そんな人間達が今に至るまで『剣聖』スヴェルグの話を伝え続けてきた。


 だがある日、突然『剣聖』スヴェルグは姿を消した。

 死体は見当たらないし、荷物や残した痕跡もない。まるで存在そのものが消えてしまったかのような事態に冷めていたスヴェルグの話題が再燃したのも伝えられてきた理由の一つだ。


 スヴェルグが姿を消した理由は、殺しすぎたからだ。

 人間も、亜人も、魔人も、魔物も……あらゆる生物を殺しすぎたのだ。

 いくら剣の腕前を上げたかったからとは言え、殺しすぎたのだ。生き物の血を、死を見すぎたのだ。だからスヴェルグは自分から人里を離れ、揺らぎない湖の側に……湖畔に小屋を建て、毎日揺らぎない湖を見て心の安らぎを得ていたのだ。


 だからスヴェルグは血を、殺しを、死を見たくなかった。 アルタはスヴェルグの地雷を踏みすぎたのだ。殺しをしようとし、種族を指摘し……悪手に悪手を重ねてスヴェルグの怒りを買った。



「うん……確かにバカらしいね。だけど幻想を抱いたっていいじゃないか。僕は異世界人なんだ。人間しかいない世界から来た異世界人なんだよ。だから僕は空想の存在だった異種族に対して人間との違いを求めているんだ。個性なんて人間にも見られるものじゃなくて、異種族特有の違いを求めているだけなんだ」

「アンタにもアンタなりの考えがあるのはわかるさ。だけど、あたしがその個性を押し殺してまで種族に拘るのは嫌いなだけさ。 ……まぁだからアンタはあたしの敵って事になるね」

「敵……ねぇ……君は僕の敵として足りているかな」


 アルタとスヴェルグが向かい合う。 先程までアルタと対峙していたジャンクやグリン、ライリーにティアネーは完全に蚊帳の外だ。アルタとスヴェルグは二人だけの空間を形成していた。


 その空間には他者が付け入る隙がないものだった。自分が今まで触れられなかった異種族への憧れを抱くアルタと、自分の種族に触れ過ぎて拒絶してしまったスヴェルグ。

 そんな相反する思考の二人が向かい合う。その独特の空間には誰も干渉できなかった。


 アルタへ強い敵意を抱いていたジャンクも、アルタへ怯えを抱いていたティアネーも、スヴェルグに憧れを抱いていたライリーも、助けてくれたスヴェルグへ感謝の念抱いていたグリンも……全員がそれに干渉できない。


「行くよ! 異世界人!」

「来ていいよ。 変わり者ドワーフ」


 攻めるスヴェルグと、あくまで受け身のアルタ。

 そんなどこまでも相反する二人の衝突。それによる衝撃はどれほどのものなのか。それはこの場における実力者であるジャンクとライリーにも分からなかった。

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