表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
17/365

第17話 脱・遺跡

 998……

 俺が突破した部屋の数でもあり、魔物を喰った数でもある。


 …………ちなみにここに来るまでの道中、通過した部屋に居た魔物は、基本は一体だけで完全な一対一だったが、たまに一つの部屋に複数体が居てその分喰う数が増えたが、そこは喰えないような魔物──炎や水などで形成された魔物が現れることにより、突破した部屋の数と喰った魔物の数が一緒になるように調整されていた。



 そして今俺の目の前にあるのが999番目の部屋……

 頭がおかしくなりそうだ。なんせこんな薄暗い場所にずっといるんだ。気分も暗くなるというものだ。


 結局ここに来るまでずっと分岐点などはなかった。

 つまり一本道。これじゃ遺跡なんかじゃないな。

 入ったらクリアするまで出られない激ムズのダンジョンだ。


 まぁとりあえず行くか。






 そこに居たのは人の形をした肉塊だった。


 人の型にあらゆる生物の様々な部位を詰め込んだような醜いモノだった。









 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

名前:■■の卵

種族:無し

Lv0

MP :0

物攻 :0

物防 :0

魔攻 :0

魔防 :0

敏捷 :0


固有能力

【】【】【】【】【】【】【】


能力

無し


称号

無し

__________________________







 ……は……? 卵……? どういう事なんだ……


 と言うより殺していい奴なのかこいつは…?

 怪しすぎるんだけど……殺したら呪われたりする奴じゃないのか? なんの卵かも分からないし。


 ……だが……殺さないと進めないからな……


 ま、まぁ……何が起こっても今の俺ならなんとかできるだろ。多分。


 恐る恐る人型の卵に近付く。

 人型の卵の前まで来ると、俺は卵を貫く。


"レベルアップしました"


 どうやらちゃんと死んだらしい。

 本当になんだったんだろうか。




 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

名前:久遠秋くどうあき

種族:異質同体キメラ人間

Lv910

MP :2,891,010

物攻 :2,892,960

物防 :2,892,270

魔攻 :2,892,020

魔防 :2,891,930

敏捷 :2,892,900


固有能力

【強奪Lv3】 【悪食】 【化け者×998】


能力

無し


称号

異質同体人間

__________________________



 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

【強奪Lv3】


身体強奪


スキル強奪


ステータス強奪


発動条件:自分が殺した相手を喰う

__________________

 ステータス強奪は、文字通り喰った相手のステータスの数値を、そのまま自分のステータスにプラスする能力。

 だが、喰った量により得られるステータスの数値は変動する。


 ……分かりやすく説明すると、腕だけを喰えば『1』を得られるが、全身を喰えば『10』を得られる……と、このように喰った量によってステータスの数値が変動する。





 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

【化け者×998】

統合スキル

強奪したモンスターの情報が全て詰め込まれている

________________

 これがないと魔物から強奪したスキルなどが使えない。

 ×998って言うのは俺が強奪したモンスターの数だ。

 あと、これでは固有能力は纏められないらしい。








 さて、ステータスの確認も終わったし喰うか……

 いくら醜悪な見た目でも、カス見たいなステータスでも一応喰っておく。








 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

名前:久遠秋くどうあき

種族:異質同体キメラ人間

Lv910

MP :2,891,010

物攻 :2,892,960

物防 :2,892,270

魔攻 :2,892,020

魔防 :2,891,930

敏捷 :2,892,900


固有能力

【強奪Lv3】 【悪食】 【化け者×999】 【】 【】 【】 【】 【】 【】 【】


能力

無し


称号

異質同体人間

__________________________



 あー……

 よくわからない固有能力が……

 まぁ……悪性スキルじゃないことを願っておくしかないな。






 気を取り直して、希望の1000番目の部屋。

 見た感じは普段の扉と何も変わらない。


 いや、待てドアノブの上に何か書いてある。


『おめでとう秋君。アルヴィス戦以降死なずに、無事にここまで辿り着いたみたいだね。この扉の先は僕の居る白の世界だよ。秋君には白の世界で僕を殺してもらうよ。勿論、僕も只で殺られるつもりはないから、楽しい死闘を楽しもうね』


 そうか。テントラを殺す機会か。これは僥倖だ。白の世界への行き方なんか分からなかったからな。あいつが俺を招き入れてくれるなら素直に従おう。


『僕が何故死にたがっているか、それは僕に勝てたら教えるよ』



 ドアノブに手を掛け、ドアノブを捻る。



 その先は、黒に侵食される白の世界だった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[気になる点] 通常の能力どこいった。
2021/05/05 21:49 退会済み
管理
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ