表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
163/365

第163話 ダンジョンマスターの部屋

「クドウ……詳しく教えてくれるか?」


 クラエルを立たせた俺にマーガレットが話し掛けてくる。


 俺はクラエルを所有物にした事を話す。


「要は、ニグレドとアルベドのような感じなんだな……?」

「そうだな」

「龍種の次はダンジョンマスターって……クドウさんは悉くボク達の予想を越える予想外な事をするよね」


 アデルが引き攣った笑顔を浮かべる。


 そう言えばまたオリヴィアの(ry

 まぁ働けば(ry


「それで、クラエル。 お前の記憶を覗いてて思ったんだけど……」

『?』


【思考読み】では今まで体験した記憶の読み取りはできない。 まぁ相手が芳信状態などで意思が稀薄な状態は例外だ。


 そして、走馬灯のように今現在、頭を駆け巡っている思考、記憶などなら条件などはなく簡単に覗ける。

 まぁ……それをしてしまうと、俺の脳が二つになったようなものになるので、俺の処理能力が追い付かなくなり、【思考加速】を使って処理速度をあげている。


「お前はこの一本道以外の場所を管理してないのか?」

『うん』

「そうか」


 なら、ダンジョンはこの通路だけで他の通路は……何だろうな。

 他のダンジョンとか? カイネフール洞窟とここが融合したようにダンジョンとダンジョンが重なりあっているとか?


「まぁ、取り敢えず進もう」


 俺は思考放棄して、先にある扉を指差す。

 ダンジョンマスターの部屋の次と言えば、ダンジョンの管理施設ってイメージがあるよな。


 俺達はクラエルも伴って、この先にある扉を開いた。


 通常ならダンジョンマスターを倒さないと開かない扉は、ダンジョンマスターを伴っている俺達を拒まず、クラエルが近付いただけで簡単に開いた。


 扉の先には丸い球体からホログラムのように浮かび上がる半透明の板があった。 SFで良く見る感じのやつだ。


 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

【ダンジョンコア】


ダンジョンの管理に必要な端末

端末に触れて魔力を流す事によりダンジョンの管理者登録ができる


現在の管理者:クラエル

__________________________


 鑑定してみた。


 ……板の方には鑑定が効かなかったので球体ほうに鑑定を使った。


 なるほどな。

 まぁ俺にはダンジョンマスターになる気はないからこのままクラエルにやらせておこう。


 ……うーん。 ここにはこれだけしか無いようだ。


 じゃあ報酬があるとすれば、クラエルを倒して自分が新しいダンジョンマスターになる~~みたいな感じか。


 なんかガッカリだな。


 ちなみにその奥には光輝く魔方陣がある。 多分あれはダンジョン入り口に戻るための魔方陣だろうな。


「よし。 特に何も無いし帰るか」

「え? 帰るってどう言うことですの?」

「踏破したって、もうここでやる事ないからな」

「えぇ……?」


 この呆気なさにはエリーゼ達もビックリだ。


 ダンジョンマスターを倒さずに会話して乗り切ったんだからそりゃあ実感は湧かないだろう。


 ……そう考えると申し訳なくなるな。



 ここに用がなくなったので、ダンジョンの入り口に戻る事になった俺達は魔方陣に乗ろうとした。


 だが、問題があった。


『乗れなーい』

「ん? ……あぁ、なるほどなぁ……ダンジョンマスターはここから出られない感じか……」


 魔方陣に乗ろうとしたクラエルは、その寸前で見えない壁に阻まれて補助付きのパントマイムを始めた。


 だがそれへの対処は簡単だった。


 無理にこの魔方陣を使わずとも転移門(ゲート)を使えばよかった。


 ダンジョンマスターの部屋まで辿り着いた冒険者がダンジョンマスターの居ない部屋でどうするのかは知らないが……まぁ何とかしてくれ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ