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第158話 飯食って散歩してダンジョン探索

 今日は休日だが、ダンジョンに潜る。

 今は昼食を摂った後の噴水広場でフレイア以外のメンバーを待っている最中だ。


 俺は他の奴らが来ていないか辺りを見回す。

 まだ来ていないようだ。 まぁそうだろう。 約束時間より結構早く来ているのだから。


「早く来すぎたみたいね」

「そうだな。 暇だし時間までブラブラするか?」

「そうね」


 と言う事で時間までフレイアと近場を彷徨く事になった。

 店に入って買い物をするのは商品を眺めるのに熱中してしまう可能性があるので、本当にウロウロするだけだ。


 暫くそうしていると、例の『移ろい喫茶ミキ』とやらが視界に入った。


 ……おかしいな。 この辺りには疎いが、確かここは空き地だった筈なんだが。


 本当に都市伝説みたいな喫茶店だな。


「あ、移ろい喫茶……」

「流石にここでゆっくりしてる暇は無いぞ」

「……そうよね……」


 分かってました、と言った様子で項垂れるフレイア。


「……明日な」

「…………え?」


 咄嗟にそんな言葉が口から漏れていた。


 本当は明日は自室で精神世界に籠って実験をしたかったんだが、もう言ってしまった物は仕方ないか。


 俺は自分が甘くなってしまったと言う事実を噛み締めながら、再び歩きだした。


「ちょ、ちょっと待ってよ! 今なんて言ったのよ?」

「……明日な、って言ったんだよ」

「え……? 本当に!? いいの!?」

「あぁ」

「やったぁ! ありがとうアキ!」


 聞こえて無かったなら嘘を吐けば良かったのだろうが、ただ単に確認する為に聞き返しただけの可能性があったので止めた。


 と言うか今度一緒に行こうって約束したんだし、お礼を言われるような事でも無いと思うが……


 まぁいいか。

 嬉しそうに笑顔で横を歩いているフレイアを見たらどうでも良くなった。



 そんな感じで適当にブラブラ歩いていたら言い感じ時間になったので噴水広場に戻る。


 そこには既に全員揃っていた。


「…お? そっちはお前らの家がある方向じゃ無かった筈だが……もしかしてデートかぁ?」

「そ、そんなんじゃないわよ!」


 本当にそんなんじゃないのにフレイアは動揺しながら言い返す。 そんな様子だと勘違いされるだろうな。


「せっかくの休日だ。少し無駄も惜しい。早く行こう」


 マーガレットが落ち着かない様子で言う。 心なしか、ウキウキワクワクしているようにも見える。 早く誰も到達した事がないダンジョンを探索したいのだろう。

 こいつはもしかしたらこの中で一番少年らしいのかも知れない。


「その前にラウラさんですわ」


 エリーゼがウキウキのマーガレットに言う。


「分かっている。 ダンジョン踏破よりそっちのが大事だしな」


 その真剣な言葉に嘘は感じられなかった。

 当然の事過ぎて一々言うまでもないと言う感じなんだろう。




 俺達はラウラが入院している病院にやってきた。


 ラウラは昨日までと同じで相変わらず寝たきりだ。

 だが、窶れたりしている様子はない。

 寧ろ容態はだんだんよくなっていっているようだ。

 医者に依ればもうじき目覚めるだろう、と言うと事らしい。


 俺達はラウラの様子を見てから病室を後にし、冒険者ギルドへ向かう。


 俺達はクエストを受けてからカイネフール洞窟へ向かう。


 なぜダンジョンに潜っている俺達が、カイネフール洞窟のクエストを受けて達成出来ているのかと言うと、カイネフール洞窟からダンジョンは物凄く近い……と言うか隣接しているので、カイネフール洞窟からダンジョンに侵入したと思われる魔物を討伐しているからだ。


 今日もいつものようにクエスト内容を達成させてから、昨日最後に到着した場所まで転移した。


 ダンジョンの内部……罠や宝箱は毎日更新されるようで、ダンジョン内に転移した俺達は足下に仕掛けられていたスイッチを踏んでしまった。


『あ……』


 全員の声が綺麗に揃った。


 すると、黒い煙が辺りを覆った。

 流石にダンジョンに慣れてきていた俺達は慌てずに落ち着いて、対処する為に一ヶ所に固まった。


 煙が晴れると、周囲には魔物の群れがいた。

 普通の冒険者なら絶望するだろうが、生憎俺は普通ではないのでこの魔物達がお金にしか見えなかった。


【魔法武器創造】と【思考加速】を併用し、瞬く間に魔物を殲滅した俺は素早く死骸をアイテムボックスにしまう。


 血の臭いに釣られて魔物がやってくるのは流石に面倒臭い。 お金にしか見えないとは言え、そこまで望んで戦いたい訳じゃないからな。


「わたくし達の出番は無かったみたいですわね」

「まぁ、今のはこうなる可能性を考えず安易に転移した俺の責任みたいなところあるからな」


 そう適当に説明し、先へ進もうと言っているアデルに付いて行った。

分かり難いでしょうが一応。

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 オーガキング 

      ↑

ハイ・ミノタウロス

      ↑

コボルトキング  縦穴  上下通路  八つの分岐

      ↑    ↑    ↑    ↑

      |    |    |    |

 

          ↑ダンジョン内部


カイネフール洞窟← Y →ダンジョン

          ↓

       ティアネーの森

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