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ラノベ作家と予言の書  作者: ふりまじん
アストラル トリップ
45/56

次元

「私の時代は蟻とキリンだったわ…」

作者は悲しそうに呟いた。

「アリ?」

伯爵は人物を想像したようなアクセントで作者を見る。

「うん、英語はアントだっけ。昭和の次元の説明は蟻を例えに使ってたの…。

でも、どんなに小さくても、蟻は三次元の生物じゃない?だから、頭が混乱するのよ。

三次元にはキリンが出てきてさ。ワケわからなかったけど…

ゲームの世界だと、馬鹿な私も理解ができちゃうんだよ(^-^)」

作者は無邪気にうふふと笑いますが笑えません。

「11次元ですよ?はぁ…まあ、説明してください。」

私は舞台を一気に19世紀のこざっぱりとした英国の喫茶店に変えた。

そこに作者を座らせると、伯爵も身を整えて隣に座る。

その様子が…少し気に入りませんが、今は11次元。

作者の暴走を止める方が先です。

コーヒーをいれると、作者は静かに話始めた。



「次元の話…私は好きだけど理解はできなかったわ。

子供の頃はSFがブームで四次元と相対性理論に憧れたけど、蟻の話じゃ、訳がわからなかったのよ。」

作者は遠い昔を懐かしむように一度、目を伏せる。


「思い出しましたよ。低次元の者は、高次元の世界が見えない。と、いうやつですね?」

私の言葉に作者は頷く。

「うん。蟻は地面を這いつくばるから、平原の全体が見渡せないけど、キリンは違う…見たいな話。


でも、蟻だって三次元の生物じゃない?

それに、樹にも上るし、そこから落ちても…怪我をすることは無いわ。

そんな本を読んでいた私は…高い樹から空を舞う蟻を想像したのよ。

キリンの頭より高い場所から宙を舞う…小さな蟻の物語。」

作者は夢を見るように微笑み、その笑顔に幼い頃の思い出が甘酸っぱく胸に込み上げてきました。

「そうでしたね。貴女は昔から文学脳で、生活の合間に見え隠れする妖精や妖怪を見つけるのが得意でした。」

嬉しくなりながら左側の作者の隣に座ると、伯爵が不可解そうに眉をしかめてこう言った。

「後に火星進出をしおり糸をつけて飛ぶ子蜘蛛の群れを考えるのだから、理科系じゃないのか?」

伯爵に言われて、作者は渋い顔をする。

「もうっ、いいのよっっ。火星とか…考えさせないでよ(T-T)脱線しまくりで大変なんだもん。

いいのよっ、相対性理論も火星もっ!

メガバースを…異世界メガバースを作るのに集中しないと!」

作者は叫び、コーヒーを飲んで一息ついてから続きを話した。

「そうよ、なんか、こんがらかってるけど、剛の幽体まで呼び出したんだし、エタはできないのよっ。


サクサク進めてメフィストを追わないと…


まあ、そんなこんなでWeb小説を書き出して、再び次元とはなにか?なんて、生活に関係ないことを考え始めた私。

ゲームの歴史で話始めるとすんなり理解できることに気がついたわ。」

作者はそう言いながら、ワンドのプリンセス、シトシンを呼び出した。


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