表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ラノベ作家と予言の書  作者: ふりまじん
アストラル トリップ
40/56

4つのエレメント4

その時、伯爵がゆっくりと立ち上がった。

それから、優雅にうちポケットからカードを取り出した。


「本当に、かまってちゃんは、困りますねっ。」


伯爵は作者に微笑んだ。

作者は、顔をひきつらせてなにも言わず、

伯爵は話を続けた。


「全く…フレイアは太陽神ではありません。

北欧の太陽神は『ソール』」

「…(-_-;)」

作者は、渋い顔でうつむいています。


全く…この()に及んで、オフィシャル設定を引っ張り出してディする事はありますまい。


ラノベ用の新しい神々を作るためにやってるのだから。


大体…嫌みは私に言えばいいのです。

私にっ!



「まあ、仕方ないでしょうね、必死なのでしょうし…はぁ。

しかし、我々のタロットを扱い、しかも、アストラス界で魔術を発動するなら、コンビネーションで闘うのが一番です。」


伯爵は右の人差し指を優雅に動かした。

と、同時に、カップのプリンセスが美しい翡翠飾りのアステカ風味の衣装に変身する。


「4つのエレメント、4つの塩基、4つの力…

4大元素…(ネオ)プラトニズム…と、言うところですか。」

「し、しらねーよっ(°Д°)」

「では、私も、遊びましょうか。」

「はぁっ(~O~;)」

作者は、不安な子供の様に飛び跳ねる。


それを見て、伯爵は楽しそうに右手をスイングさせながら、なお、言葉を続ける。


「ふふっ…楽しいですね♪

物質の三態をアレンジしましょう。」

「あっ…アレンジ(-"-;)?」

作者が眉を寄せながら嫌な顔で伯爵を見る。

伯爵は、楽しそうに微笑んだ。

「はい。アレンジです。三態…全ての物質は、個体・液体・気体と物理変化をします。

例えば、鉄は高熱で溶けて液体に変わります。


液体になった金属は磁場を発生させます。

地球はそうして、太陽風から大気を守っているのですよ。」

伯爵の解説を作者は渋い顔で聞いていた。

「メタ的説明をありがとう。」

ふて腐れた表情に隠していますが、『メタ』なんて新語を使って照れているのです。なんとも可愛いじゃないですか。


ああ、早く、けりをつけて、貴女の隣にいかなくては!


「さて、話はこれから、三態では1つ足りませんから、ここで要素を足しますよ。」

伯爵は昭和の理科先生のような口調で、あたかも実験を見せるようにカードを取り出した。


Σ( ̄□ ̄)!…


作者が声にならない悲鳴をあげ、

カップのプリンセスの前に、オーロラを纏った半裸の美しき姫が現れました。

「わ、わたちのっ…私のプリンセスっっっ(T0T)」

現れたのは、ソードのプリンセス。


作者のまだ、紹介していないプリンセスをあっさりと登場させられ、作者は、悲鳴をあげて泣き叫びます。

「何してくれてんのよっ…(T0T)私の…底辺作家生活既に5年、頑張って更新続ける…そんな健気な底辺作家の、ささやかな楽しみ…新キャラの登場をっ


二つもとるなんて!!

酷いじゃないのっ。」

作者は、喚いて跳んで、騒いでいますが、伯爵は意に介する事なく不敵に笑います。


「カップとソードのプリンセス。コンビネーションによる最大 磁場(ガード)発動!」


伯爵は格好良く叫びましたが、その長い足には、子泣きじじい化した作者がしがみついて泣いていました。

「わ、私の…楽しみをっ(>_<)モチベーションの源をっ!もうっ、本当に、帰ってよっ…

ぐすっ…どうせ、アンタがいたって、アクセスが10も増えるわけじゃなし、金になるわけじゃなし。


三態も変態もいらないわよっ…もう。」

作者は、子供にかえって涙を止められないようです。

私の巨大フレイアは、この二柱のプリンセスにガードされてしまいました。


が、もう、そんな事はどうで良いのです。

あの作者(ひと)が泣いているのです。

小さな少女にかえって…

寄り添っていたいのです。


私の胸の苦しさを知らず、作者は、ぎゃん泣きをして疲れたのか、静かになって涙をふきました。


そんな作者を伯爵は見つめ、そして、胸のチーフを取り出すと、しゃがんで作者の顔をふきはじめました。


「そんなに泣いて…さあ、顔を拭きましょう。可愛い顔がだいなしですよ?」

伯爵に好き放題、顔を拭かれながら、作者は必死に抗議をしています。

「かっ…かわいくないもん…おっ…おば…BBAだもん…。」


もう、おばちゃんって言えば良いのに、BBAとか言い直したりして…。


私は、作者が愛おしく感じました。

と、同時に、嫌な予感が込み上げます。


そう…あの可愛い少女は仮の姿。

本質は…すっかり大人。自称BBAなのです。



「私から見たら、若く可愛らしい魂ですよ。」

伯爵は優しげに作者に声をかけましたが、闇にとらわれた作者の耳には届いていないようです。


いけません!


私は、急いで呪文を唱えると、魔法円の外側に、二つ目の魔法円を描いた。

作者が何かを仕掛けてきます。

ライオン娘たちを守らなければ!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ