表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ラノベ作家と予言の書  作者: ふりまじん
アストラル トリップ
37/56

4つのエレメント

「ありがとう…本当にありがとう(T-T)

インドや太平洋の話、勉強になったわ…でも、これは私の話だし、カップのプリンセスの従者はメンズじゃなくて、少女なのっ。」

沈黙を破り、作者は一気にメンズを可愛らしい少女に変えてしまいました。


南米の民族衣装を参考に、カラフルでヒラヒラのワンピースにビーズで飾られた皿型の帽子に3つ編みの少女です。


「これは…可愛らしい。確かに、こちらの方が素敵ですね。

彼女たちのスカートの柄。クリスタルではないのですね。」

伯爵は先生のように余裕で批評している。

「ありがとう。今回は木製の飾りボタンにしてみたわ。」

「真ん中の2つの丸と外側の円…重水素ですか。盛りますね。」

伯爵にそう言われて、作者がギクッ…と首をすぼめます。


図星…なんですね(-_-;)

重水素…地球に溢れる水素は基本、水素は陽子と電子が1つで構成されていますが、重水素は、中性子が余分についているのです。

宇宙…彗星からの飛来物とも言われています。

これからのエネルギー…核融合にも必要で、これから注目される物質です。


「いっ…いいのよっ(///∇///)

絵本を売るんだもん。とにかく、一般生活で使わない理数系の言葉をランダムに入れ込むのよ。

小さい頃は、魔法の呪文って言えば、意味なんて関係なくすんなり頭に入れてくれるんだから。


重水素が勉強になる前に…

好感を持って記憶に残す…

その言葉の種は、大きくなったとき、芽を出すかもしれないじゃない。


私は、子供に『言葉の種』をプレゼント出来る絵本を目指すのよっ(*ノ▽ノ)」

作者は赤面しながら、しどろもどろと抗議をしています。


もう、良い事を言ってるのだから、もう少し、堂々と発言すればよろしいのに。


愛しさが込み上げて切なくなります。


「重水素の少女…、それなら、この飾りボタンは軽水素にして、髪飾りを重水素にしてはどうです?

水素の割合が表現できますよ。」

伯爵は話ながら少女をそう設定した。

作者は、自分の世界を勝手に変えられて少し不機嫌そうだが、黙っていた。


「ああ、帽子に刺繍が抜けてますよ『MS-DNA』これがなくては。

ミトコンドリアDNA…葉緑素と関連させたのでしょうか…。

貴女との話はとても楽しい。」

伯爵は嬉しそうに少女達の帽子に刺繍をする。


作者は、その様子に右手で頭をかく。

「私のプリンセス…なんで改編してるのさ?」

作者は不平に顔を歪める。

もう、そんな下品な格好で…確かに、私も伯爵は嫌いですが、だからと言って、最低の礼儀を忘れてはいけません。


「良いではないか。」

伯爵は清々しい顔で作者を見た。

「『良いではないか』って、リアルで言うんだっ。」

作者は変なところでつぼる。

「伯爵だからね。お望みなら、『()い奴』とか、他にも沢山語ってあげますよ。」

伯爵はからかうように私の作者に語りかける。

「う…ういやつって…殿様ギャグみたい。」

作者は昭和のコメディを思い出して嬉しそうです。


ああっ、もう見ていられません。

もう、あの方は、すぐに面白い方につられて、目的を忘れるのですから。


「って、そんなのはいいのよっ!もう、帰ろうよ〜自分の持ち場にさぁ。

私も、サクッと世界を作るんだから。」

作者は、急に我にかえってカップのプリンセスを作り始めた。


プリンセスは、木を意味していた。

ハリス版との差別化の為に海底ではなく、空に大河を見つけた。


南アメリカのジャングルは川並の水を空に放出し、大地を潤している。


プリンセスを飾る水晶は水素の象徴に、持っていたカメはアメリカ大陸に化けた。

なんでも、アメリカ大陸は亀に乗ってる…伝説があるらしい。


作者は、わめき、喚きながらプリンセスを完成させ、伯爵にどや顔でこう言った。


「早くきめないと、ダイヤと剣のプリンセスがいるのっ。

この4世界が決まらないと、生命の樹が成立しないんでしょ(>_<。)

もうっ。めんどうなんだから。」


ああ…そうです。

生命の樹は、大きな樹が生えているわけではありません。


火、地、風、水の4つのエレメントの世界が平行に並んで影響しあう世界なのです。


しかし…そこまで本格的に考えなくても…

大概のオカルト小説では、省略していることが多いのです。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ