火のプリンセス
目に見えない…量子の世界では、4つの力が支配しています。
強い力
弱い力
重力
電磁気力
この4つの力が作り出す世界で、光は質量を得るのです。
「(´-`).。oOこれをもう少し、ファンタジックでカッチョいい文言にしないとね。」
作者は4精霊にボヤいた。
4精霊は、そんな作者に恭しく挨拶をする。
こうしていると、少しはまともなファンタジーに見えてきます。
「まあ…その前に、精霊のキャラを少しアレンジしませんとね。」
私は『トートのタロット』から抜け出たような4精霊を見る。
「まあ、設定だから…とりあえず、クローリーのイメージを借りてみたわ。」
作者は精霊達を懐かしそうに見つめた。
『トートのタロット』とは、20世紀の魔術師アレスター・クローリーの作ったオリジナル・タロットである。
薬物を使用し、幻覚の世界へと…トリップして作られた絵柄は独特で、人を惹き付ける奇妙な絵力を感じる作品です。
アレスター・クローリーの著作については、2018年に著作権が切れてしまいましたが、作画を担当したフリーダ・ハリスの著作権が切れていないので扱えないのです。
「では、少し、なろう風味にアレンジしましょう。」
私は、今風のアニメ風味にアレンジしました。
精霊の体の線を強調し、露出をギリギリにします。
性魔術を追求したクローリーの世界は、今風のエロかわいいと絶妙に合うのです。
「(-""-;)…なんか、露出…凄いよ…
ワンドのプリンセスは…確かに、素っ裸だけど…
変に短い布を着けると、逆に恥ずかしいよ…。時影…あんた、エッチだね(〃―〃)」
作者は少し、照れながらワンドのプリンセスの服を取り上げ、最近のアニメに良く登場する『謎の光』を炎で表現した。
「えっ…ちっ…。まあ、男は皆、エッチなものですよ。」
「あら、最近は、そう言う言い回しも文句を言われるわよ。男にもエッチに無縁な人物もいるし…ジーザスみたいな。
女だって、エロい人はいるし…。男じゃなく、自分個人で話をしないとね。」
作者は美少女化したワンドのプリンセスを興味深く見つめる。
ワンドのプリンセスは、他のタロットカードには登場しない、クローリーのオリジナルです。
「それだと、私がエロいって意味になります。
私はそれほどエロに執着しませんよ?」
私は、そう言いながら、プリンセスの衣装に修正をする。
ワンドのプリンセスは、火のエレメントがもつ、激しいエネルギーに身を任せ、漂いながら力を操る。
彼女に巻き付く虎は、か弱く見える彼女の力を想像させる。
まさに、量子力学的、強い力に相応しい象徴です。
修正されたプリンセスを見て、作者の眉間にシワがよる。
「確かに、クローリーのタロットを参考に作るから…虎の革で衣装を作るのは…間違いではないけど…
なんか、昔の漫画にこんなキャラ、いた気がするわ。」
そうでした。
昭和に、とても有名な虎柄のビキニを着たヒロインがいたことを思い出しました。
やり直しです。
キャラ設定も楽ではありません。