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ラノベ作家と予言の書  作者: ふりまじん
メタバース
17/56

足りない成分

「そんな例え…コスプレしなくてもわかるよ(T-T)

『メイド喫茶』ってたら、若い娘のメイドさんが運ぶお茶だから旨いんでしょ?

私が運んできたら…BBAとか書いてババァとか言われちゃうんでしょ(●`ε´●)」

作者は不機嫌そうにぼやく。

それを見ながらメフィストは右の人差し指を振って否定する。

「ノン、ノン!全く違いますよ。BBAは、ビービーエー。ババァなんて、お下品な言い方はZ世代は致しませんよ。」

「はぁ?(~O~;)」

「Z世代は繊細ですから、汚い言葉を嫌います。

『ちぇっ』とか『クソッ』とか、昭和の常識で多用してはポイントは貰えませんよ。」

メフィストの台詞を不機嫌そうに作者は聞いていた。

「ビービーエー…まんま発音するんかぁ…(-_-;)

なんか、良くわからないわ。まあ、ともかく、若向けのジャンルは私には無理なのだけは理解したよ(T-T)

もう、このメイド服がイタイよぅ。」

作者は不安そうに辺りを見ながら呟いた。


「まだ、理解は出来てませんよ?

容姿が気になるなら、受肉しましょう。」


『渇!』と、ばかりにメフィストが笏を軽く作者の肩に当てると、作者は一気に少女メイドに変身しました。

変身させられた作者は、不機嫌そうにメフィストを睨む。


「馬鹿馬鹿しい。姿が変わっても、中身がバーさんなら、同じじゃん。

私には、なろうの異世界なんて無理なんだよ。」

「ロリババァ…」

メフィストがおもむろに呟き、作者の顔が怒りに歪む。

「ろりばばぁ(-_-#)なによ、その言い草はっ!!」

作者の怒声にメフィストは楽しそうに微笑む。


まあ…実際、少女姿のメイドさんのアニメ声ですから、中身を知らなければ、可愛い感じもします。

「異世界に住むエルフや妖精で年齢は100歳を越えていても、姿が幼い妖精の類いを示す言葉です。」

「はぁ?私は、まだ、100歳までは長いわよっ。」

「争点は年齢ではありません。受肉が完璧なら、客は納得をする。と、言うことです。しかして、現在、貴女は年のせいにして、出来ない理由を探していると、言うことですっ!!

貴女より年上の声優さんや作家さんが『萌え』を作り出すのですから、それは甘え以外の何者でもありませんよ?」

メフィストは、笏を振りながら、もっともらしい言い訳をしている。


そうなんだ…(°∇°;)

が、作者はすっかり騙されたように驚いています。

何か、言ってやりたいところですが、年の話は加わりたくないのも正直な気持ちです。


「えっ…(°∇°;)じゃあ、どうしたら良いの?私、私にも異世界ファンタジーで読んでもらえる話を書ける方法があると言うの!?」

作者が叫ぶ。それを受けてメフィストがどやる。

「では、お見せしましょう。貴女に絶対的に足りない成分を。

はい、起立して、いきますよ?」

と、メフィストは、拳法でも繰り出すかのように両手を広げ、胸の辺りでそれをハートの形に組み合わせた。

「もえもえ…きゅん」


も、もえもえ…(○_○)!!


メフィストが胸で作った両手のハートを作者に向けてつきだしながらウインクをする。


すると、辺りが輝き、そして、カップにキラキラのハートが舞い散りました。


「わかりましたか?これが、貴女に足りない成分です。」


メフィストの言葉に、作者は地に伏した。


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