足りない成分
「そんな例え…コスプレしなくてもわかるよ(T-T)
『メイド喫茶』ってたら、若い娘のメイドさんが運ぶお茶だから旨いんでしょ?
私が運んできたら…BBAとか書いてババァとか言われちゃうんでしょ(●`ε´●)」
作者は不機嫌そうにぼやく。
それを見ながらメフィストは右の人差し指を振って否定する。
「ノン、ノン!全く違いますよ。BBAは、ビービーエー。ババァなんて、お下品な言い方はZ世代は致しませんよ。」
「はぁ?(~O~;)」
「Z世代は繊細ですから、汚い言葉を嫌います。
『ちぇっ』とか『クソッ』とか、昭和の常識で多用してはポイントは貰えませんよ。」
メフィストの台詞を不機嫌そうに作者は聞いていた。
「ビービーエー…まんま発音するんかぁ…(-_-;)
なんか、良くわからないわ。まあ、ともかく、若向けのジャンルは私には無理なのだけは理解したよ(T-T)
もう、このメイド服がイタイよぅ。」
作者は不安そうに辺りを見ながら呟いた。
「まだ、理解は出来てませんよ?
容姿が気になるなら、受肉しましょう。」
『渇!』と、ばかりにメフィストが笏を軽く作者の肩に当てると、作者は一気に少女メイドに変身しました。
変身させられた作者は、不機嫌そうにメフィストを睨む。
「馬鹿馬鹿しい。姿が変わっても、中身がバーさんなら、同じじゃん。
私には、なろうの異世界なんて無理なんだよ。」
「ロリババァ…」
メフィストがおもむろに呟き、作者の顔が怒りに歪む。
「ろりばばぁ(-_-#)なによ、その言い草はっ!!」
作者の怒声にメフィストは楽しそうに微笑む。
まあ…実際、少女姿のメイドさんのアニメ声ですから、中身を知らなければ、可愛い感じもします。
「異世界に住むエルフや妖精で年齢は100歳を越えていても、姿が幼い妖精の類いを示す言葉です。」
「はぁ?私は、まだ、100歳までは長いわよっ。」
「争点は年齢ではありません。受肉が完璧なら、客は納得をする。と、言うことです。しかして、現在、貴女は年のせいにして、出来ない理由を探していると、言うことですっ!!
貴女より年上の声優さんや作家さんが『萌え』を作り出すのですから、それは甘え以外の何者でもありませんよ?」
メフィストは、笏を振りながら、もっともらしい言い訳をしている。
そうなんだ…(°∇°;)
が、作者はすっかり騙されたように驚いています。
何か、言ってやりたいところですが、年の話は加わりたくないのも正直な気持ちです。
「えっ…(°∇°;)じゃあ、どうしたら良いの?私、私にも異世界ファンタジーで読んでもらえる話を書ける方法があると言うの!?」
作者が叫ぶ。それを受けてメフィストがどやる。
「では、お見せしましょう。貴女に絶対的に足りない成分を。
はい、起立して、いきますよ?」
と、メフィストは、拳法でも繰り出すかのように両手を広げ、胸の辺りでそれをハートの形に組み合わせた。
「もえもえ…きゅん」
も、もえもえ…(○_○)!!
メフィストが胸で作った両手のハートを作者に向けてつきだしながらウインクをする。
すると、辺りが輝き、そして、カップにキラキラのハートが舞い散りました。
「わかりましたか?これが、貴女に足りない成分です。」
メフィストの言葉に、作者は地に伏した。