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乙女ゲームは終わったの‼︎  作者: Märchen
15歳〜商い中‼︎〜
21/23

初めてのお菓子

「それじゃあ行ってきます‼︎」


「気をつけるのよ‼︎」


前世の記憶が蘇ってからもう五年


あれから多くの事があった


アニさんの宿屋は街の郊外から 冒険者集まる「クレソルド」地区と呼ばれる場所に移転する事になった


丁度都心部に移転する知り合いの宿屋があり、安く移転出来ることになったのだ

新しい宿屋は大きく、私達はアニさんの宿屋に住み込みとなった(薬草の植え替えが一番大変だったが)


メルクとベクターに魔法を習いながら宿屋では新メニューの開発に精を出す日々


最近はランク4の魔法なら何とか扱えるようになれたし、宿屋の薬草パンシリーズは種類が増えた


そして今 私達は新たなる挑戦を始めていた



そう お菓子だ


この世界にはモドキも居る

パンを焼ける小麦粉もある

砂糖 バター ミルク 小麦粉とお菓子に必要な大体はこの世界にあるし 干して美味しい果物も豊富だ


この五年間 私は研究に研究を重ね ついにこの世界の材料で


クッキー


ホットケーキ


饅頭


を産み出した


この世界ではどうやらサブレやラスク、パイなどのケーキはあれどまだ菓子文化がひろまっていないようだ


この国では紅茶モドキがよく飲まれている、クッキーの開発はまず絶対に必須だった

干しリアの実を入れれば間違いなく主力商品になる‼︎(フェル談)



次にホットケーキ 作るのが簡単で尚且つ安価で、広まるのが早そうだ


最後に変わり種の饅頭

生身は小豆ではなくフランの実でつくった餡が入っている


餡を作るのが一番大変だった



「エル姉・・・本当に売れるかな・・・」

簡易日よけを立てながら呟くフェル


この五年ですっかり美少女になったフェル

朝日に金髪が照らされ 眩しい


「大丈夫だよ‼︎ほら並べちゃうよ‼︎」



私達は今日 大舞台に立つ


朝市でお菓子を売るのだ


この世界には商業ギルドがあり、そこに加盟している者であれば、あがりの一部さえ納めれば基本商売は自由


商人同士の諍いもある程度ギルドが抑えているが最近はあのヒロイン達のお蔭で競争すら起こりにくいらしい

国が衰退している兆候だ


「さって 準備おしまい‼︎フェル 呼び込み宜しくっ‼︎」


「はーい‼︎」



「いらっしゃいいらっしゃい〜‼︎珍しい食べ物は如何ですか〜?」


高いソプラノが朝の広場に響く


周りでも客を呼び込む声がするが私達には秘策がある


「そこの素敵なお兄さん‼︎おひとつ買っていかない?」


「おおお・・・俺⁉︎えへへ・・・このくっきー?一つください あ 大きい奴で」


「いや‼︎俺だろ‼︎まんじゅう?二つ‼︎」


「くっきーの・・・リア入りのやつ‼︎一袋‼︎」


広場を歩く人にフェルが声をかければあっという間に男達が行列をつくる。



ちょろい



美少女に素敵なお兄さんと呼ばれて釣れない男は少ないのだ・・・


「お嬢さん‼︎お名前は?」


「えっと・・・フェルローゼ です」


「貴女の美貌に相応しい高貴なお名前だ‼︎」


「そんな・・・私なんて」


「はいはい妹に手出すんじゃない‼︎しっしっ」


フェルに群がる男共をすかさず追い払う


「ありがとうエル姉・・・大分売れたね‼︎」


見れば大分減った商品達、男性客に人気なのはホットケーキらしく半分近く無くなっている


逆に饅頭はあまり売れていない


「美味しいのにな 饅頭」


一つつまんでかぶり付く


「あ エル姉‼︎それ商品‼︎」

更新遅くなりました・・・

寒いと駄目ですね 何もかもやる気がしなくなります

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