烈火
「さっきと同じように 目を閉じて・・・深呼吸」
言われた通りに深呼吸をする
「体の中に何か感じるだろう?それが魔力 でも扱いには気を付けて」
体の中で何かが蠢く・・・暖かく 悪いものでは無さそうだけど これが魔力?
母さんは火の魔法で釜に火をつけてるなぁ
ゲームでは炎を使ってたし ヒロインは光だったかな
「目を開けて・・・どうだった?」
「なんかスゴイの‼︎体ぽっかぽか‼︎」
天使・・・じゃなかった フェルが顔を上気させて笑う
「魔力の巡りが良くなっているんだよ」
と 突然ベクターが私の首根っこを掴み引き揚げる
「何するの‼︎」
ベクターを睨みつけれるが ベクターは不思議そうな顔をして私の顔をまじまじと見つめる
「いや・・・うーん・・・?」
「ベクター 降ろしてあげなよ・・・女の子に失礼だよ」
「あ あぁ 悪い」
ベクターは私をすっと降ろす
「もう‼︎何なの‼︎」
「まぁまぁ 早速火を出す魔法を教えるから 二人はインフェルノ人だよね?」
「うん‼︎」
何も知らないフェルは頷く
「なら大丈夫 すぐに出来るよ まずお手本」
ベクターが私達に離れているよう言い
メルクは宙に手をかざして
「ファイア」
と 唱える
すると大きな火の玉がメルクの前に現れる
「はわわわわっ」
メルクが指を鳴らすと 火の玉は掻き消える
「こんな感じ でもまだ君達がやってもロウソク位にしかならないから安心して」
「凄いです‼︎お母さんみたい‼︎」
拍手しながらフェルがメルクに叫ぶ
「・・・チビ共の母親はあんなに大きなファイアを出すのか・・・?」
「うん あれはやばかったの」
以前店に来た騎士崩れの荒くれ者が 母に対して罵声を浴びせ 剣を抜いたことがあったのだが・・・
「・・・あの時のお母さん・・・凄かったよね・・・」
母は今までに見た事のない・・・いや ゲームのスチルでは見たかもしれないが 妖艶で迫力のある微笑みを浮かべ 何処からともなく取り出した扇を荒くれ者に向け 一言
「ファイア」
すると巨大な火の玉・・・いや小さな太陽が店の中心に現れ 母はこう言った
「これはファイアでしてよ?そして私はランク10まで使えますの・・・この意味 オワカリニナッテ?」
荒くれ者はドゲザし 次の日から別人のようになった彼の姿が・・・
「・・・それは凄いな」
「・・・火属性を10まで・・・君の母親は・・・」
「怒らせたら大変なの」
ねー とフェルと顔をあわせる が 私は前髪が長く正直顔を合わせた感が無い
だだ何故追放された筈の母が魔法を使えるのか・・・ゲームでは封印されていたような
「と・・・とにかく やってご覧」
やっと更新できました‼︎が 今週から部活の演劇が忙しく・・・裏方ですよ
合間を縫って完結まで匍匐前進します‼︎
11/8 魔女王を元侯爵令嬢に改めました
11/19 一部描写を付け加えました
またテスト週間が・・・