ベクターとメルク
「おはようエルちゃんにフェルちゃん 何時ものよろしく」
「おはようございます メルクさんベクターさん」
あれからこの二人組は毎日オベントウを買いに来ている
「おい チビ共・・・ 親は居ないのか? いつも二人だが」
むむむ おのれベクター レディに失礼な
「チビとは失礼な お母さんなら厨房だよ お父さんは居ないの 死んだも同然だよあんなのは」
「エルねぇ 私達お父さん居たの?」
あ 危ない
「さぁ?」
「そうか 悪い事聞いたな」
気まずそうな顔をするベクター
「実は僕も親居ないんだ ベクターは家出中だっけ」
「別にそういう訳ではない‼︎ 理由はあるんだからな‼︎」
ベクターは元騎士と聞いた 下手したら貴族出身かもしれない・・・
「チビ姉 何で一歩下がった」
「家出不良少年のベクターが怖いからじゃない?」
「あ あの‼︎ メルクさんって 魔法使いなんですか?」
え そうなの?
「あはは 少しだけどね ベクターも使えるし」
「でも皆天才だっていってました‼︎」
「・・・そんな事言われてた事も あったのかもね」
暗い顔をするメルク 聞いちゃいけない事だったのかな・・・
「エルちゃん フェルちゃん 明日暇だし魔法おしえてあげようか?」
話を変えるようにいきなりメルクが言い出す
魔法か・・・独学するつもりだったけど 師匠がいる方がいいかもしれない お金も浮くかな・・・
「え‼︎ 良いんですか⁉︎」
フェルが顔を輝かせる。
「おいメルク・・・」
「素質があればね 魔法使いになれるかもしれないよ」
・・・設定資料によれば素質が無くても軽く魔法は使えるらしい 確かクラス0からクラス10があるんだっけ
「さて そろそろ時間だからいくよ また明日ね」
「じゃあなチビ共」
「チビじゃなーい‼︎」
「またあしたー‼︎」
二人が去るのをほぅ とため息をつきながら見守るフェル
かっこよくて優しいお兄ちゃん達にメロメロとみた 軽く肘で小突くと 慌ててオベントウの宣伝をはじめる・・・
可愛いようちの大天使‼︎ セラフ‼︎アルケーなんて目じゃないよ‼︎
あと少しで一章終了です
そしたら登場人物とか世界観を割り込みで挟みます
私ももう思い出せない‼︎