#22.因縁再び
~七無空間運営~
アレン「火のエリアも無事に閉鎖されました」
X「よし…現在19番はどうなっている?」
アレン「雷…いえ、氷のエリアにいるようです」
X「なるほど…」
ここは砂のエリア…
ここでは白黒が次のエリアを目指して歩いていた…
白黒「ここは本当に足場が悪いなあ…」
砂のエリアの地面は砂漠のように砂だらけである。ゆえに歩きにくい。
白黒「ん?誰かいるなあ…」
白黒の目の前には、銀色に光る髪の男が日陰に隠れて眠っているようだ。彼の服装や顔立ちはどことなくヴァルグランに似ている…
白黒『めんどくさいな…ここは迂回しよか…』
???「逃げようというのかい?」
白黒が向きを変えようとした瞬間、その男が目を閉じたまま声をあげた。
白黒は一瞬ビクッとしたが彼の目が閉じてあるのを確認すると、気のせいかと思い始めた。
そしてまた向きを変えようとした瞬間、
???「敵に背を向けるなんて常識外れな人だね…」
とまた男が声を発した。
白黒「な、なんや、起きとったんかいな…せや。アンタは誰やの?」
男は小さく笑いながらスクッと立ち上がった。
???「これは私としたことが非常識なことをしてしまったね…私はヴァジェスタス…見ての通り私は吸血鬼だ…以後お見知りおきを…で、君は?」
白黒「んー?自分、白黒ーよろしくー」
白黒は呑気に飴を食べながら彼を見ている。
ヴァジェスタスは呆れたようにため息をついた。
ヴァジェ「君は非常識だ…飴をなめながら挨拶とはね…」
白黒「しゃーないやろ…飴を吐き出すわけにもいかんし…」
ヴァジェスタスは再びため息をついた。
ヴァジェ「そもそも飴をなめながら道を歩くなんて非常識だ…」
白黒「なんやねんさっきから…でも戦うのもめんどいし試合放棄っつーことで…」
白黒は若干イラつきながらも戦いを避けようとするがヴァジェスタスは白黒の「めんどい」という言葉に怒りをあらわにしながら戦闘態勢についている。
ヴァジェ「『面倒くさい』…その非常識な単語…実に腹立たしい…!彼を思い出してしまうよ…あの非常識極まりない忌々しい彼を…!!」
ヴァジェスタスは懐から氷柱にも似たような大針を取り出すと、すぐさま白黒めがけて投げてきた。
白黒は咄嗟にかわしたが針は無数に飛んでくる。
白黒「アカン!自分と戦っても意味無いで!」
ヴァジェスタスは白黒の言葉を聞かずに何発も何発も投げている。
ヴァジェ「そのひん曲がった根性、実に腹立たしい!死んでしまえ!!!」
白黒は必死によけているが針の飛んでくる数はどんどん増えてゆく!
白黒「くっ…これじゃ剣も歯が立たんな…」
白黒はたまらず自分の持っていた剣で針をはじきながら相手の隙を伺うが彼はありとあらゆる方向にハリを投げるためチャンスがつかめない。
白黒「アカン…これじゃやられてまう…あっ!」
白黒は砂のエリア特有の地面に足を取られ転んでしまった。
ヴァジェスタスはこれを見て白黒めがけてとどめと言わんばかりにレイピアを投げた。
白黒『これはあまり使いたくないねんけど…しゃあないわ…』
白黒は自分の剣を自分自身に刺し始めた。
ヴァジェスタスの投げたレイピアは白黒の脇腹のわずか左にそれていた。
ヴァジェスタスは白黒の行動に驚きを隠せない。
ヴァジェ「何をしている!?自殺はこの世界では禁じられている筈…非常識だ…!」
しかし白黒は消えるどころか人の姿から別の姿へと変わろうとしていた…
ヴァジェスタスはこの変化に気づくと冷静な表情で白黒の変化を見ることにした。
白黒は人から大きな黒龍へと変わった。
彼女の持つ剣を彼女自身に刺すと黒龍になるのだ…
ヴァジェスタスは相手が龍になろうとどうなろうと全く気にしていないようだ。
ヴァジェ「ふん…龍化人間か…ならばあの行動も常識的ということか…」
白黒「さて、時間もないしお前を殺すか♪さっつりっくさっつりっく~♪」
ヴァジェ「…前言撤回だ。非常識は変わっても非常識のようだな…だが、龍化人間の血の味は性格がどうであれゴミクズ以下……ならばこちらも殺戮戦闘といこうか!」
白黒「早う戦おうや♪死ね♪」
白黒はヴァジェスタスめがけて大きな鉤爪を振り下ろした。
ヴァジェスタスはひらりとかわしたが、それと同時に白黒の放った鉤爪は切り立った崖に当たった。
すると崖が積み木のように崩れ、その際に発生した大岩がヴァジェスタスにぶつかった。
ヴァジェ「くっ!不覚だった…だが、私は非常識な君を粛清する!」
白黒「ええで♪だけど負けるのは自分やないで♪アンタや♪」
黒龍と吸血鬼がしのぎを削って争う中、七無空間の運営にある情報が流れてきた。
アレン「只今、龍化した26番の放った打撃による崖崩れで37番と85番が巻き込まれて脱落しました。これで50人やられたことになります」
X「50人か…やはり19番が再度現れたからか、今回はペースが速いな…」
エド「調べたところでは第251回に次いで2番目に早いペースだそうです…」
X「第251回か…懐かしい…ん?あの時の優勝者は確か…」
Xはおもむろに第251回のファイルを開いて優勝者を確認すると笑みを浮かべ、
X「そうか…『因縁再び』…か…」
と一言漏らして椅子に座った。
アレンは何も言わずXをひと睨みした後モニター監視に戻った。
Xはなおも黒い笑みを浮かべて座っている…
場所は変わって風のエリア…
2人を担ぐのに疲れたヴァルグランが地面に降りて自分が休むための岩を探していた。
采「あ、ごめんね~」
saya「2人も抱えてて重くなかった?」
sayaの問いも聴かずにヴァルグランは無表情で岩を探している。
采「でもすごい力持ちだったよね!」
saya「うん!」
2人がはしゃいでいるのをしり目にヴァルグランはぴったり合うと感じた岩を見つけその上で体を横にした。
2人『あ、気に入ったんだ…』
ヴァルグランがまさに眠ろうとした時、何かの気を感じて急に体を起こした。
2人もそれに驚き身構えた。
采「ど、どうしたの!?」
ヴァル「この気配…チッ…まためんどい奴が現れたのか…アイツ嫌いなんだよな…」
saya「あ、アイツって…?」
ヴァルグランは今までになく真剣な表情をして西の方を見ながらsayaの質問に答えた。
彼の目には嫌悪の色が浮かんでいるようだ。
ヴァル「ヴァジェスタス…カタブツの吸血鬼だ…」
~雷のエリア~
『砂のエリアにて37番、85番脱落(26番)これで残り50名となった…』
アイス「すごい…私、半分より上に残ったんだ!」
サカーン「今回はペースが早いのう…」
アイス「早いって…もう1日とちょっと過ぎてますよ?」
サカーン「俺がでていた10年前の戦いでは8日経ってようやく50人になったからな…ここまで早いのは珍しい…」
アイス「8日…それだったら私は耐えられなかったかも…」
~闇のエリア~
ラリカ「ラーメン美味しかったな♪さてと…あっ!あれは!隠れなくちゃ!」
34「畜生!風のエリア限定のカレー食い損ねちまった!ここでカレー+ラーメンでも食べて気晴らししてやラァ!」
ラリカ『ラ、ラーメン!!?…じゅるり』
~鳥人間の潜む空中~
60B「…OK.ちょっと話をしようよ。議題は俺がいつ鳥人間になったかだ…」
※実言うと鳥人間が本当にいるらしいですよ
60B「嘘つけ!」
鳥人間「すごいな!翼もないのに飛んでるよコイツ!クレイジーだぜ!じゃ、またな!」
60B「………えぇーっ!!?」




