#10.仇
~七無空間運営~
X「今、19番はどこにいる?」
アレン「現在水のエリアへと向かっているようです」
X「なるほど…では21番と27番は?」
アレン「それが…あまりにも動きが速すぎて詳しいエリアを断定できない状態です;」
X「ううむ…しかし何故にそのような動きができるのだろうか…;」
~雷のエリア~
60B「言っておくけど、俺は本気だぞ!」
100「どうだか…」
100番の女は60Bを見下しているようだった。
60Bはなおもにらみ続けている。
その近くにジョーイが通りかかった…
ジョ「あれは確か60Bだよね?女とにらみ合いしてるみたいだ…面白そうだから見てようっと♪」
ジョーイはすぐさま近くの岩場に隠れた。
また、その反対方向にも人影があった…
34「あぁ?ありゃあ白じゃねえか…アイツも出てたのかよ…かったりぃなぁ~オイ…」
あの34番の男だ。34番もまた岩場に隠れて様子をうかがった。その面持ちはいつもよりも真剣な表情だ。
100番の女の名は白というらしい…
白「どう?アタシが女でもアンタは手を出すっていうの?」
白はなおも見下している。
60B「普段なら俺は女には手を出さないさ…だけど、相手がたとえ女でも…大切な友を殺したヤツなら、俺は本気で戦う!」
60Bは持っていた斧を白めがけて振り下ろした。白は素早くかわすと60Bの背後に回った。
60B「しまった!」
白『所詮、下等は下等なのね…』
白はあまりのあっさりさに呆れながらも60Bの『死のツボ』を押した。
60B「…!」
60Bは言葉が出なかった。
しかし、白も何か違和感を感じていた…
白『おかしい…確かに彼の身体はあったはず…なのに、ツボを押した感覚がない…どうして!!?』
60B「…あれ?俺、生きてる!」
60Bは無邪気に騒いでいるようだ。
白はまだ納得がいかない。
白「もう一発!!」
白は60Bに飛びかかるとまた一発ツボを押した。
60B「ワオス!!!」
60Bはどことなくわざとらしい声で痛がる声をあげた。
白『まただわ…どうしてなの!?まさか、彼は亡霊とでもいうの!?そんなはずはない!!!なのにどうして効かないの!?』
60B「やっぱり生きてるー!」
60Bは自分の斧をギター代わりにして白を挑発している。
白「くっ!本気で殺す!」
白は三度目の正直と言わんばかりにツボを押しに飛びかかった。
60B「しつこいなぁ;このっ!」
60Bは持っている斧を彼女の前に素早く突き立てた。
白「ぅあっ!!」
白は勢い余って立てた斧にぶつかった。さらに悪いことにここは雷のエリア…白は不幸にも金属の部分に指が触れたままだ。
白「うぅ…」
白が立ち上がろうとしたとき、一発の雷が斧に直撃した。白も斧とともに感電している。
白「ああああああっ!!!」
60Bもさすがにビビッている。
60B「手放しててよかった…」
白は苦しそうに60Bを見て、自分の疑問を問いかけた。
白「アンタ…どうしてツボがないの?アンタは…亡霊か何かなの?」
60Bは『亡霊』というフレーズに驚いた。
60B「亡霊!!?どこ!?どこ!!?」
白は呆れてため息をついた。
白「亡霊じゃないのね…;」
60B「俺は人間だ!」
白「じゃあどうして私はツボが押せなかったの?」
60Bは自分の身体を見回した。そして何かにピンときたかのようなしぐさを見せた。
60B「なーるほど!やっぱ学生時代の経験ってやつだな!ハッハッハッハ!」
白は呆れている。
白「一人で盛り上がってないでさっさと教えなさいよ;もう…;」
60B「あ、悪い悪い;俺は学生時代体操部に入っていたから、その時の身体の柔らかさがまだ生きてたってことだな!」
白は「そう」と答えると、ゆっくりと目を閉じた。
白「今回こそはギランザに復讐を果たせると思ったんだけど…残念ね…」
白はそうつぶやくと、そのまま光となって消えていった…
60B「え?何?」
60Bが振り返っても、白はいなかった。
60B「ギランザって…誰だ?」
しばらく60Bは呆然としたまま倒れてある斧の前で立っていた。
60B『とにかく、仇は討ったよな…一…』
60Bが空を見上げた時だった。
ドドドドド…と地響きが鳴っている。
60B「な、なんだ!?」
60Bが後ろを見ると、男が2人、自分のほうへ向かってきている。
そう。『あの2人』だ。
27「うわああああ!!!お前しつこすぎるぞ!!!もう氷の石は返したでしょ!?だからもう追ってこないでくれよおおおお!!!!」
鬼フレ「サーナンノコトカナー?」
鬼神フレッドは棒読みで27番に言葉を返した。
60B「ヒィィィ!!!」
60Bは岩の上によじ登って2人を回避した。
2人はそのまま走り去っていった…
60B「なんなんだよアイツら…あっ!!」
60Bは地面を見た。そこにあるはずの斧がなかった。
60B「あれ!!?俺の斧がない!!なんで!?どうして!?」
探し回っていたとき、また地響きだ。
27「お願いだからもう追うのはやめてくれよー!!!」
鬼フレ「俺、泥棒は殺す主義なんだ♪」
鬼神フレッドは黒い笑顔でまだ27番を追い続けている。
その笑顔とともに60Bの武器だった斧をブンブン振り回している…;
60B「あぁ!!俺の斧!!!」
60Bはフレッドたちを追おうとしたが、あまりの速さについていけなかった…
60B「くそーっ!完全に丸腰じゃねえか!!!」
60Bは地面に大の字になって寝ころんだ。
ふと、フレッドについても考えたが…
60B「ってかアイツ、なんであんなに重い斧を軽く振り回せるんだろう…;今の俺じゃ完全に殺されてたな…;」
ジョ『ふぅん…丸腰かぁ~…じゃ、あの女と共にバイバイしてもらおうかな♪』
ジョーイが60Bに近づこうとしたときだった…
ザスッ!
ジョ「えっ…!?」
ジョーイの身体をナイフが貫いていた…
ジョーイが最後の力を振り絞って振り返るとそこにいたのは…
ジョ「ユー…フ……?」
まさしくユーフだった…
しかし、彼の眼に光はなかった…
ただ無言でジョーイを刺していただけだった…
ジョ「なん…で…だ……?」
ジョーイはそのまま力尽きた…
~七無空間運営~
『雷のエリアにて100番脱落(56番)』
『風のエリアにて67番脱落(47番)』
X「100番がいとも簡単にやられるとはな…」
アレン「56番も新しい参加者ですね」
エド「ただ、武器を21番に奪われたようです」
X「フッ…奪い合いもまた、楽しみというものさ…」
『雷のエリアにて41番脱落(75番)』
X「またか…」
エド『しかしまあ、やけに雷のエリアは死人が発生しているな…19番は来てもいないというのに…;』




