家の前で
※下手です。
誤字脱字、間違っている単語、言葉など指摘、報告してくれたら嬉しいです。
あと「この表現こうしたらもっと良くなる」とかあったら言って下さい。
なるべく直して次に生かしたいと思います。
「………」
コンビニから帰ってきたら、家の前に少女が座っていた。
家の塀の前に膝を抱え顔を埋め震えて座っている。
服装はボロボロでぶかぶかな薄長袖に長ズボンで靴は履いておらず全体的に汚れている。
髪はボサボサで、覗く肌は痣だらけである。
雪が降る夜中にこんな所にいるなんて凍死したいのか、手や足の指先が真っ赤である。
そこまで見て俺は急いで隣を素通りし家に入った。
あのようなのに関わるとろくな事が起きない。
面倒事は嫌いだし、最悪警察沙汰になり兼ねない。
暫く出る用事も無いから、次出掛ける時には家の前から消えているだろう。
そんなことを考えながら、買ってきた弁当を食べてからその日は床に就いた。
翌朝、昨日の事が頭から離れず寝不足である。
寒いせいかトイレが近く、重い身体を起こしトイレに向かう。
和式のトイレで用を足しトイレットペーパーに手を伸ばすが手に取ったのは紙が巻かれていない芯だった。
「…無い…だと…。」
仕方なく傍に置いてあったティッシュで拭き、急いで出かける準備を始めた。
外は雪が止んでるがとても寒い。
一面雪景色だ。
家から出て昨日の事が気になり塀の前を確認すると、昨日と同じ場所、体勢でそこに居た。
移動した形跡がなく体に積もった雪から、動かずにずっとここに居るのだろうか、取り敢えず無視して買い物に出る。
近くのコンビニでは売っていないので少し遠出して”おおきなスーパー”にきた。
おおきなと着いていながらもコンビニよりふた周りくらい大きいだけで、普通のスーパーに比べると小さく品揃え等も少ない。
だが、トイレットペーパーは有ったり、日常品など揃えられるので不便では無い。
暫く家から出たくないので、一回で済ませるため大量に買う。
レジに持っていくが立っていたのは、つものおばちゃんではなく、若い女性だった。
帰り際いつものコンビニによ寄る。
少女の事が気になり過ぎて頭から離れない。
仕方なく缶のココアとおにぎりを買って帰る。
家に帰ると、やはり動かずにその場にいた。
この場所は人通りがとても少なく、まだ俺以外が通った形跡が無い。
なので、まだ少女は他の人に見られていないはず。
家の前で凍死されるのも嫌だし、仕方なく声を掛けることにした。
「嬢ちゃん、生きてるか。」
生存確認の声を掛けると、少女はゆっくりと埋めていた顔を上げた。
とても、眠そうで寒そうで悲しそうな顔をしている。
顔にも痣があり火傷のあともある。
「良かった、この家の前で死なれたらここで暮らしたくないからな。」
「…………」
「昼を買ってきたんだが食べるか。」
「……うん。」
コンビニで買ってきた、おにぎりと温かいココアを渡す。
温かい缶ココアを受け取ったとき驚いてこちらを見たが、俺はそれを無視して家の中にスーパーで買ってきた物を置きに行く。
暫くして戻ってくると、まだ渡したものに手をつけていないかった。
本当に食べていいのか分からないのだろう、軽く頷くと袋を開けて美味しそうに食べ始めた。
食べ終わると缶ココアに手を付けるが開けられないらしく仕方なく開けてやった。
随分と非力だ。
缶ココアも、それはそれは美味しそうに飲むものだから、ココア嫌いな俺でも飲んでみたくなる。
食事が一段落ついたので質問をしてみた。
「嬢ちゃん、パパかママはどこだ。」
「……しらない。」
親は知らないのか。
家ならわかるかな。
「じゃあ、お家はどこかわかるか。」
「……あっち。」
指さされた方を見ると家の隣だった。
「隣か。」
「……うん。」
お隣さんは知っている。
毎日毎日、怒号が鳴り響いていたお隣さん。
最近静かになったと思ったら。
「引越したのか。」
表札が無くなっている。
中に入って窓を覗いても荷物も家具も無くなっている。
いつ引っ越したんだ。
困った。
取り敢えず、身体を温めなきゃならんな。
となると、銭湯か。
「嬢ちゃん、立てるか。」
首を振った。
無理か、雪の積もってる中でご飯食べさせたのは失敗だったか。
いや、選択的に愚挙だったな。
「立てないなら、怒るなよっと。」
仕方なく、少女をお姫様抱っこして銭湯へ向かった。
少女は随分と軽い身体だった。
投稿頻度は遅いです。書き置きとかありません。
基本、書きたい時とかに書いて出来次第投稿する感じです。
今度こそ書き切りたい。