表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
TSエルフさんの酒飲み配信~たくさん飲むからってドワーフじゃないからな!?~  作者:


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

348/358

新ダンジョン第一モンスター発見!

「お先にー」

「オサキにー」

「お気をつけてー」


 確保してもらった別室にて着替えを済ませた俺とオーロラ。部屋から出たところで順番待ちのように須藤さんが立っていたのはいささか驚いたが……いや、実際に順番待ちだったな。俺が別室を使うのは性別的な問題だが、須藤さんは角や尻尾と分かりやすく見た目に特徴出ちゃってるもんな。


 ちなみに一瞬だけダンジョンの中を覗いて戻ってきた冒険者からの報告だと、やはりネイムル牧場ダンジョンは他の北海道に発生しているダンジョンの例に漏れず極寒のダンジョンとのこと。さらにはベーシックダンジョンでもなさそうらしい。なので俺は普段通りの服装だがオーロラは少しもこもこした服装になっている。あらかわいい。お人形さんみたいね。


 で、入場前の受付だが――思った以上にすんなりだった。本当に戸中山ダンジョンで受付するときと同じくらいのスピード感で特に変わったことを聞かれるとかはなかった。ただ念のためいつもより多めにポーションは買ってAカードの中に入れておいてもらったが。


 という訳で早速ネイムル牧場ダンジョンに入場したわけなんだが


「サッム!」

「おー、一面のクソマシロ(真白)


 入場して早々目に飛び込んできたのは、降雪。吹雪というほどではないがちらちらと降っているな。そして足元を見ても雪。……膝くらいまで埋まってるのは予想外だな。ネイムル牧場ダンジョンは言うなれば"雪原ダンジョン"か。これも北海道でよく見るタイプだな。

 そしてオーロラの反応を見るに、やはり極寒のようだ。俺は赤大蛇の帯皮を装備しているから適温に感じているのだがオーロラはすぐに俺の服の中に飛び込んできた。君自分で暖かくなる手段あるでしょうに。


「オーロラ?」

「サムイ」

「まぁまぁいいけども……必要になったら出て来いよ?」

「ハーイ」


 暗に服から出てくるように声をかけてみたが、頭をひゅぽっと服から覗かせてそう一言。まぁ服の中にオーロラがいるから進行不可能になるわけじゃないから構いやしないから一旦はこれでいいか。


 初めの初めの第一歩!ということで、とりあえず前に進んでみる。うーん、自宅周りの環境から積雪の上を歩くのはそれなりに慣れてはいるが、それでもやはりいつも通りのスピードは出ないわな。それこそ常時浮遊飛べるオーロラなら問題なく進めるだろう。今こんなんだけど。


 ……一瞬ヤドリギの矢で進行方向だけでも雪かきしてやろうかなと思ったが、それで体力消費するのもなと止めておいた。いや待て?このまま雪の中進むのとどっちが疲労感がないんだ?と、とりあえず止めておこう。下手なことをしてモンスター引き寄せてもよろしくないし。


 そうしてザクザクと雪を掻き分けながら進んでいくとちらほらと木が見えてきた。雪原ダンジョン入ったことないけどちゃんと針葉樹なんだな。木の実とかは……ないか、残念。

 そんなことを考えながら針葉樹を遠巻きに観察していると、幹からちらりと何かの影が見えた。モンスターか?


 距離があるから一旦トネリコの弓に鉄の矢を番え、樹の後ろに隠れている何某が出てくるのを待つ。雪原に現れるモンスターか……狼系のモンスターとかウサギ系とかキツネもあり得るか?どうせ狩るのであれば美味しく食べることが出来るモンスターがいいのだが。おっ、影に動きが果たしてその正体は――!?


「うわ」

「アー」


 その正体を見た瞬間、はばかることなく言うと萎えました。

 俺たちの前に現れたのは簡単に言うと黄色いオーラのようなものを纏った空中浮遊するサーベル。モンスター名は"ゴーストウェポン"。武器によって細かい区分があるらしいが、大まかにいえばそんな名前。


 ゴーストウェポンは俺たちを敵と認識したのか、縦に回転しながら迫ってくる。萎えてても仕方ないのでとりあえず矢を射る――!矢は寸分の狂いもなくゴーストウェポンに向かう。しかしゴーストウェポンは達人の如き剣捌きで矢を一刀両断に――なんてことはなく普通に直撃。そして纏っていたオーラが掻き消え、雪の上に落下。


 はい、オーラが消えたゴーストウェポンは死亡判定です。まさか一発でお陀仏とは思わなかったよ。雪を掻き分けて死んだゴーストウェポンに近づき回収。いやもうこれただのサーベルだな。普通に市販のサーベルのが強いだろうし、溶かして再利用としか出来なそう。


 そう、これがゴーストウェポンを見た途端に萎えた理由だ。こいつ、食えない。いやね?武器型のモンスターの中でも実は食えたりするやつもいるんだよ。刀身を割ったら骨髄みたいなのがあって牛骨髄のように食べることが出来たりね。


 でもゴーストウェポンに限ってはそんなことはない。斃したところで手に入るのは武器のみ。武器によっては素材が良かったり特殊な効果が付与されていたりとあるが食えるところは断じてない。金属を食べることが出来る亜人がいるのならば天国なのかもしれないが……残念、オデハイエルフ。金属は食えない。食えるか食えないかが大事なのだ。


 俺はネイムル牧場ダンジョンの第一モンスターとのある意味での相性の悪さに深くため息をつき、ゴーストウェポンをAカードに仕舞い込み再び歩き出した。食い物……クイモン……ジャーキー食べょ……オーロラも食べる?はい、どうぞ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
食えない奴って事だな(
トネリコの弓先生は矢を選ばないんですね
雪国ダンジョンの嫌な所と言えば食料が数種しか無い事ですけど、意外な所でドロップする事が有るだろうから希望は捨てんでな? 食いしん坊バンザイなジョージさん的にはキツイだろうけどw 因みに過去、個…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ