【ちまちま】抜くときは抜きますとも【パクパク】
『何コレ?』
『ナニ、コレ?』
「冷蔵庫にあった色々中途半端な数のものたちetc.」
机の上に用意されたのは先に述べたように、日常生活の中で料理をしていくうちに数が中途半端に残ってしまって他の料理に使うのもなんか違うなーっとなって結局今まで使ってこなかった食材たちだ。あとはまな板とか包丁とか簡単な調理器具。あとお菓子。
『食材余ることあるんだ』
『大食らい2人とロゼちゃんおるんならむしろ足りないくらいかと思ってたんだが』
「ンな訳あるかい。大食いなのは否定しないけど毎度食べられるだけ食べてたらそれこそ金が足りんわ」
「ソーダヨ!」
俺もオーロラも別にたくさん食べなきゃ活動に支障が出るからたくさん食べている――という訳ではない。基本的に成人男性一食分食べれば空腹感はなくなるし、活動もできる。……うん?元々の性別から成人男性一食分で食べてたけど成ハイエルフ女性の一食分ってどれくらいなんだろう。
もちろん、ダンジョン探索をしていたりヤドリギの矢の力を行使していたらそれなりに腹は減るが……ドガ食いしてても減るもんは減るしな。だからこそ、ジャーキーとかおにぎりとか持参しているわけだし。
これは大食らい扱いされたことで腰に手を当てプンプンと怒っていると示しているオーロラも同様。なんならオーロラは妖精的に生きるだけなら水だけでも問題ないようだが、俺が美味いものを教えてしまったばかりに……でも本人が幸せならOKか。体格に対して食べられる量が質量保存の法則を無視しているのはもう諦めた。木原家トップクラスのファンタジーだろ。
閑話休題。早速調理に取り掛かろうね。ただし酒を飲みながらになるが――あ、乾杯。
『うお、無言で乾杯しやがった』
『今日悉く今までと違うことしてくるな』
『いやあの、酒を飲みながら包丁扱うの良くないのでは?』
「良くないね。みんなはやめようね」
「ヤクソクだよ!」
『アッハイ』
ではまず、取り出したるは竹輪2本。それに加えてマヨネーズととろけるチーズ。勘のいい視聴者ならこのレパートリーの時点で気づいたことだろう。
竹輪を縦と横に半分に切る。これにより竹輪が4つに分裂する!で、くぼみにチーズを乗せる。次の工程といえばトースターで焼くということになるのだが――そんなことはしない。チーズオンザ竹輪を耐熱皿にのせてから用意しますは、こちらの妖精女王。
「じゃ、オーロラよろしく」
「マカセテ!」
オーロラが両の手の人差し指を竹輪に向けると魔法を発動。バーナー程度の火が指先から放出され竹輪を炙る。この程度の魔法であればオーロラに然したる影響はない。
チーズがトロトロかつこんがりと程よい焼き目がついてきたところで魔法を止めてもらってからマヨネーズをかけてしまえば――完成だ。
「はい、竹輪のマヨチーズ炙り出来上がり「「いただきます」」
『ノンストップ!?』
『もうちょっと見せてくれても』
「いや、まだ皿の上あるだろうが……美味い」
「オイシーネ!」
こういうのは熱いうちに食べた方がいいので、一瞬だけ完成品を皿ごとカメラの前に近づいて見せてやってから4つの内、俺とオーロラで一つずつ食べる。やっぱり炙ったチーズは良い……さらにはマヨネーズの風味も加わり元々の竹輪の淡白さな味を補助してくれる。こんなこってりした味わいにはレモンチューハイがよく合う。
さて、もう1つ残っているが次も作ろうか。
えー、アボカド一玉用意します。ダイスカットします。皿にアボカド入れてからごま油投入!醤油におろしにんにくも追加!おろししょうがも行ってこい!軽く混ぜる!ええい、白ごまでダメ押し!なんだ韓国のり君いたの?握りしめられてボロボロになって降りかかりな!
「ハイ、アボカドチョレギサラダ完成!美味い!」
「ワタシも!オイシイ!」
『容姿端麗なハイエルフからお出しされる雑料理よ』
『中身おっさんなんで』
『こういうのでいいんだよ』
『最近無駄に凝ってるの多いから助かる』
あ、やっぱり視聴者たちも感じてた?そうなんだよな、最近だとミミック料理とかワイバーンチャーシューとかキムチ漬けとかちょっと手が込んでたんだよな……だからまぁある意味原点回帰とか……あれ?いや、言うて俺別に簡単おつまみチャンネルとかじゃねぇな?エルフになった時も天ぷらだったし。
まぁいいや、チョレギサラダチョレギサラダ。雑に切って雑に入れて雑に混ぜただけなのに何でこんなに美味しいのだろう。欠点なんて韓国のり握りつぶした右手が油でベタベタになったくらいじゃないか。……舐め――ませんよ。配信中ですからね?ティッシュで拭き取りますとも。
次は半分おにぎりの具に使ったまま残りは缶詰に入れたまま冷蔵庫行になっていたツナマヨか……そうだそうだ、あれと組み合わせよう。……ん?
『ジョージ、寝てたんなら北海道に新ダンジョン生えたの知ってる?』




