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TSエルフさんの酒飲み配信~たくさん飲むからってドワーフじゃないからな!?~  作者:


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320/356

【キムチ風に】この子の名前は【漬かっちゃった……】

「ほれ、白身食いな」

「ぴぁー」


 箸で小さく切り分けたワイバーンのゆで卵の白身を腕の中で大人しくしているジュエルグリフォンの赤ん坊に分け与える。どうやらお気に召したようで次の供給を待つべく、鳥の雛らしく大きく口を開けて待機している。……あ、ちゃんと牙あるんだな。


『ぴぁー』

『ぴぁー』

『お母さん、こちらでも雛がご飯を待ってますよ』

「霞でも食ってろ」

『ひっどw』

『霞うめぇ霞うめぇ!』


 さて、ジュエルグリフォンがもぐもぐタイムしているところで俺も食べ進めるか。

 狙いを定め、次に選んだのは海老だ。尻尾の部分を摘み上げる。カンジャンセウに近い状態の海老の身は漬け汁を吸って赤く輝いている。


 おっと、漬け汁が滴ってしまうから一旦ご飯の上でバウンドさせて、と。そのまま食べてもいいのだけれど、こういう状態の海老は頭の上まで持ってきてまるで釣り餌に食らいつく魚のように下から食べたくなる!


 先ほど食べた黄身とはまた違ったねっとり感に加えて海老特有のうま味と甘み。そして後から襲って来る漬け汁の辛味が舌を喜ばせる。言うまでもなくこれも酒と白米によく合う味付けだ。現におかわりした筈のビールとご飯がすでに空っぽになっちゃった。


「ロゼー、キュウリも美味シイヨー」

「ぴぁー」


 おや、オーロラが自分が食べていた漬けキュウリをジュエルグリフォンに食べさせてあげていた。すでにオーロラよりも大きいジュエルグリフォンだが、器用にもオーロラの手の中のキュウリを嘴で摘まんでひょいと食べる。

 最初はこの光景を見た時、雛ゆえの過ちでオーロラを食べてしまうのではと危ぶんだ。が、しっかりとオーロラの事を認識したうえでご飯だけを食べた時は感心したものだ。生まれたばかりなのにそこまで賢いとは思いもしなかった。


 さて、オーロラがジュエルグリフォンにキュウリをあげている際に聞きなれない単語が混ざっていたことに視聴者たちが耳聡く反応する。


『ロゼ?』

『ジュエルグリフォンの名前なん?』

「そうそう、オーロラ同様にカクテルから名前を取ったんだよ。"ロゼ"は愛称でフルネームは"ローゼリア"。ロゼワインを炭酸水で割ったカクテル、ロゼ・スプリッツァーを元にしてる。メスだし中々いい名前だろ?」


 最初は愛称とか無しでそのまま"ロゼ"を名前としようとしたんだが、単体のロゼだと「バラ色」な意味のだけだしオーロラ、カルーアと来ての名前でカクテルっぽくないのはよろしくないということでローゼリアとなった。

 え?親分?そりゃ親分が望んでいるならやぶさかでないが、アイツ自身自分の名前を親分と認識しちゃってる節があるからなぁ。ほら、たまに「かわいい」が名前と誤認してしまうペットみたいな。


『ってかモンスターって飼って大丈夫なの?申請とかしてんの?』

「そりゃ生まれた当日にしてるさ。こちとら2回目なんだし」

『え?』

『他にもモンスター飼ってんの!?』

「え?」

『は?』

『何言ってんだこいつ』

『あぁ、そういうことか』

『どゆこと?』

「うん、気付いている人もいるだろうが、そもそもオーロラも立派なモンスターだぞ?」

「ガオー」


 こらこらオーロラ、両手の爪を立てて前に出すポーズしてモンスターアピールしてもただただ可愛らしいだけだぞ。まぁ、一緒に飯食って酒飲んでいる姿からしてモンスターという単語が連想されないという気持ちも分からんでもないが。


 実際、モンスターをダンジョン内外問わず、言い方はすこしアレだが飼うには冒険者組合に申請をして許可をもらう必要がある。その人にモンスターを御せる能力があるのか、環境は整っているのか確認する必要もあるしな。申請をせずに飼った場合、どんな無害なモンスターでも罪に問われる。


 そして申請が通ったにも関わらず、モンスターの管理を怠り被害など出した場合でも当然飼い主が罪に問われることになる。懐かしい話だが、剣歯虎のキバオを山に捨てた、本来の飼い主である石田何某がいい例だろう。あれは人的被害はなかったが元々狂暴なモンスターの剣歯虎を捨てたのも逮捕の要因となったな。


 配信上では公表していないが、カルーアも親分も勿論許可をもらっている。オーロラ・カルーア・ロゼと違って親分は秘密裏に行われたけどな。あいつ、見た目のゆるキャラ感とは対照的に我が家で一番のトップシークレットだからな。


『で、通ったんだ申請』

「通ったよ。すんなり通った。だってジュエルグリフォンだもん」

『逃げずに立ち向かって来るジュエルグリフォンってゴブリンよりも雑魚なんだっけ』

『よっわ。ダンジョンで生きていけんのかよ』

『儚い命……守護(まも)らねば』

『その点ロゼちゃんはジョージに孵してもらってよかったな』

「HAHAHA、そうだな」

『ん?』

『なんか含みのある笑い方だな?』 

「ソンナコトナイヨ」

「ぴぁっぴぁっ」


 ニッコリと張り付けたような笑顔を顔に張り付けて漬けマンドラゴラを口に運ぶ。――ッ!やはりマンドラゴラはここでも輝くのか……ッ!駄目だなこの美味さのインパクトはロゼにはまだ早いかもしれん。少しずつ慣れさせる必要がある。


 ロゼは一旦、イカでも食べててな?よく噛んで食べるんだよ?


「ぴぁぴぁ」

『ところでロゼちゃん酒は飲むのかい?』

「いや、生後4日に流石に飲ませんわ。水とか牛乳飲ませてるよ」

『ジョージにとっての水?』

『ほな微アルコール飲料かぁ』

「アルコール1%も含まれてねぇよ」

配信回はもう少し続きます

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― 新着の感想 ―
分類上は、妖精もモンスターになるよね。(人間から変化した種族は除外。) 魔法茸を食してフェアリーになれば、人類種としてフェアリーも認められるのだけど。 ジョージちゃんは一人前のモンスターテイマーさん…
ジョージさん確りと父親してますねー。 ロゼちゃんが父親ではなく母と思ってる可能性もあるけどw
> ワンちゃんレベルです。それも小型犬。 じゃあ卵も相応に小さいのか。
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