にじゅうご
なるほど。裏庭に行って、王子サマがこれば私は変わらず王子サマのルートに入っている、という事が確認できるわけね。
ということでやって来ました、裏庭です! 全ての授業が終わった放課後。さて、王子サマはやってくるのかな?とりあえず、完全下校時刻までお花でも眺めて待ちますか!
そう思い、裏庭の奥へ向かおうと動いた時、後ろから声をかけられた。
「そこにいるのはフォスタ嬢か?」
振り返ると、王子サマがいた。裏庭イベントの開始だ!
王子サマに挨拶をし、2人でベンチに座る。ちなみにこの裏庭自体、人が来ることは少なく、さらに言えば私たちが今座っているベンチも少し奥まったところにあるので人に見られる事はそうそうない。下手に人に見られて悪い噂流されても嫌だしね。
「フォスタ嬢、頼みがあるのだけれど聞いてくれないか?」
会話をどう切り出そうかと思っていたら王子サマから話題を振ってくれた。話題って言うか頼み事だけど。それってこっちに拒否権あるのですか?
とりあえず詳しく話を聞いて見た所、どうやら百合に贈り物をしたいらしい。ただ、花束や装飾品、ドレス、お菓子などの定番の物は全般渡しているらしく、今回は何か目新しい物を、と思っているけど何も思いつかず、百合の友人であり、百合と同じ女である、ついでに言えば商家の娘の私に聞いたみたい。
う〜ん、百合なら何でも喜ぶと思うけどなぁ。ん〜、あ。あれはどうだろう。1つ思いつく物があったのでそれを伝える、けどその前に確認しておきたいので質問をする。
「殿下。質問なのですが、百合とデートした事はありますか?」
「デート、か。した事はないな。王族である私や公爵令嬢であるユーリが城下へ降りようと思うと相当な数の護衛が必要になるからな。」
ふむふむ。なるほど。そっか、王太子ともなれば護衛が必要になるのか。う〜ん。
「何か案があったのか?現状難しくても案は聞いておきたいから教えてくれないか」
思いついたやつを伝えるべきか悩んでいたらそう言われたので、とりあえず伝えます。
次話は1週間後の9/27に投稿予定です。




