にじゅうさん
前話の後書き部分に閑話を追加しました。よろしければお読みください。
夜、眠りについたあと。私はまた、白い場所にいた。私は私へと呼びかける。
「いるのでしょう?出ておいでよ」
私は姿を現す。うっすらと、透けている体を。
「その体、どうしたの…」
ポツリ、と声が漏れ出る。
私の呟きに私が返事をする。
「今日、起きているのに私の声、聞こえたでしょ?」
私は肯定する。シリル様と出会った時の話だ。
私は続ける。
「私たちは今、結合し始めているの。元々1つの体に2つの魂があること自体がおかしな状態だったのだからね」
当然の結果だ、と私は言葉を続けた。
「別に、消えるわけじゃない。ただ、1つになるだけ。今もそんなに変わらないでしょ?変化があるとするならば、こうやって会うことができなくなることくらいかな。心の内で会話をすることはできるから。」
そこまで聞いて、はた と1つ気づく。
「最近、髪や瞳の色が暗くなったように感じたのは結合してきているから?」
私の質問に私は肯定する。
「うん、そうだよ。でも、私みたいな黒髪にはならないから安心して。髪や瞳の変化は、完全に結合しても今よりも少し暗くなっているくらいだから。あなたのキレイな白い髪も、可愛らしい桃色の瞳もなくなることはないよ。」
確かに、髪や瞳の色が完璧に変化してしまったら、それはもうヒロインじゃないよね。
私が言う。
「ゲームについてはユリアに聞けばいいよ。あの子の方が詳しいしね。それに、私の記憶もあるから少しは分かるでしょ?
後、お菓子は沢山作ってシリル様の胃袋掴んじゃお!」
私は私の言葉に返事をし、目を覚ました。私との精神世界にいると長く話しちゃうからあまり寝た気がしないんだよね。とか色々グダグダと考えつつも学校へと向かう。
私が学校についたのと同時にシリル様がどこかから現れた。
「おはよう、ハンナ嬢」
爽やかに挨拶されましたが何事ですか?
次話は2週間後の9/6です。




