じゅうはち
そして2日経って招待された日になりました。午前の今、私が何を作っているのかと言うと、前にも作ったみたらし団子。それと紅茶のクッキー。みたらしはまぁ、美味しいしね。なんで紅茶のクッキーを一緒にしたのかというと、この世界には存在しないから!紅茶は飲むものって考えが根付いていて、紅茶味のものは存在しない。だから、ね。日本料理では無いけど、喜んでくれると思っている。さて、作ってたらいい時間にもなったし、お昼ご飯を食べて、着替えて行きますか!
馬車に揺られ、公爵邸、百合の家についた。
「いらっしゃいハンナ」
「ユーリ様、本日はお招き頂きありがとうございます。」
周りに執事や侍女がいるからお互いにお外モードだ。
あぁ、そうだ。忘れる前にこれを渡しておかないと
「ユーリ様、こちらみたらし団子と紅茶のクッキーです」
侍女に渡すべきか悩んだのだけれど、わからないからとりあえず百合に渡しておく。
「まぁ、ありがとう」
百合は、作ったかいがあったなって思うほどの笑顔を見せてくれた。そしてそのまま近くにいた侍女に渡していた。
「後で一緒に食べましょうね」
という百合の言葉に返事をしてから思ったのだけれど、みたらし団子って洋菓子に合うのかな?
この世界には洋菓子しかない。だから私は和菓子を作りたいと思っていたし、実際に作ったのだけれど…。まぁ、いっか。
そして案内されたのは、煌めかしい家具の少ない、落ち着いた部屋だった。とは言っても、家具一つ一つがとても高価な物だと言うことは見ればわかる。その部屋の中心に置かれたテーブルを挟み百合と向かい合うようにして座る。部屋には私たちだけだ。百合が女子2人だけで話したい、と頬を赤らめながら言い、侍女を追い出していた。
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次話は7/5(月)更新予定です。




