帝都へ
こちらはまだ旅?の途中。
帝都へ向かう道中の馬車の荷台で三人と話した事で知ったのだが、身分証明書みたいな物を持っていないと帝都に入る際に通行税を払わなければいけないらしい!。
「通行税は男が金貨一枚と銀貨二枚、女が金貨五枚です。」
と、アドラーさんが説明してくれた。
「女性の金額が高いのはなんでですか?。」
女性の金額が男性の四倍以上って・・・?、疑問に思っているとライザさんが
「それは、私のような女性達を生まれ育った所から出さない為と言われています。」
続けてハインツさんが
「今、帝国では女の出生率が低く、場所によっては男が七に対して女が一くらいの所もあり、一時は女を奪い合い内紛が起きたくらいです。」
んん・・・、俺のいた世界じゃ発展途上国でありそうな話だよなぁ?。
「その内紛を帝国軍が静めた後に女が一ヶ所に集まらないように通行税の重税化を行い行動を制限したんですよ。」
じゃあ、ライザさんは高額の通行税を払うのかな?
「すると・・・ライザさんは?。」
「私は商業ギルドに所属していてギルドカードを持っているので通行税は免除されます。」
続けざまにアドラーさんが
「私も商業ギルドのカードを持っています。」
「私は立場上の理由で帝国府から身分証明書をいただいております。」
ハインツさんも身分証明書があるのね!。
俺はお金も無いから入る事ができないなぁ・・・・・・・・・・・??!。
どうしようか考えているのに気付いたらしくアドラーさんが
「ジン様、身分証明書はお持ちでは?」
「いえ、持っていません。」
「では、お金などは?。」
「はい、気が付いたら手持ちが無くなっていて。」
てか、最初から無かったんだけどね。
「では、ジン様は私と同じルト村の者で、私の手伝いで村を生まれて初めて出た事にすれば門兵からの追究も少なくてすみますが、どうでしょうか?。」
「お金の方も私が工面させていただきます、助けていただいたお礼に。」
ハインツさんも
「それが良いと思います、ついでに私の方からもジン様の身分について出来る限り取り計らいますよ。」
う~、ありがたいわな!。
「良いんですか?、手間をとらせるかもしれませんよ。」
と、一応聞いてみると
「かまいません、ジン様は我々三人の命の恩人ですからこのくらいの事でも足りないくらいです。」
ハインツさんがそう言うと他の二人も頷いていた。
「それと、ジン様のその金属の乗り物ですが、そのままでは門兵から色々追究されるかもしれないので私のアイテムボックスに入れておきましょう。」
アドラーさん、そんな事もできるんだ、凄いな!。
さっそく電動バイクをアドラーさんのアイテムボックスに入れてもらった、人間、助け合いは大事だね。
そうこうしているうちに頑丈そうな城壁に囲まれた都市が見えてきた。
1村人がアイテムボックスを持っているのにはちょっとした訳があります、その辺の所はおいおい物語の中で書きます。




