王様と
大切な話し合いのようです。
大広間に俺と王様の二人だけ。
「ジン殿にはぜひとも聞いていただきたい話しがある。」
やけに神妙な感じだなぁ?
「私には半年前に亡くなった先王妃リリアナとの間に、・・・まだ生後六ヶ月の第一王子となるジョシュアがいる、そしてリリアナが亡くなる寸前にリリアナがリヨン領の領主宅にいた頃からリリアナにつかえていたユリアをジョシュアの育ての親として託したのだ。」
なんか大変そうだな!?。
「ユリアはまだ十歳、幼いながらも三年前からつかえていたリリアナを姉のように慕い、リリアナもユリアを妹のように慕っており、私には見えない厚い信頼関係があるのだ。」
はぁ!、王妃様が十歳、しかも、七歳から働いてたって!?。
「リリアナからのたっての希望によりユリアを王妃として迎い入れて、家臣の者達もユリアとジョシュアに尽くすようにしてはいるがそれにも限度がある。」
って事は??。
「ジン殿には王国からの要請も多数あり困難な事になるとは思うが、ぜひともユリアとジョシュアの二人を守っていただくのと同時にジョシュアをジン殿と同様の魔導師として育てて欲しいのだ。」
ふぇ!、魔導師に?。
「ジョシュアのステータスに魔導師と記されていた事は私と一部の者しか知らぬ、魔導師や勇者を欲っしているのは我王国だけとは限らん、万が一にジョシュアの魔導師としての要素がある事が他国に知れたらジョシュアをめぐって争いになりかねん?、それだけはなんとしても阻止をしてこの世界を平和に導いて欲しい。」
うわぁ~、めちゃくちゃ重責やん!。
「一方的に召還しておいてこのような事を託すのは身勝手だと言うのは重々承知はしているが、現状で頼る事ができるのは異世界からの転移者であるジン殿しかおらぬのだ、是非ともお願いする。」
王様直々のお願いじゃ断れないわな~!。
「王様、確かに身勝手過ぎますよっ、しかも、この世界に来たばかりで魔法が使える要素があると言っても使い方をまったく知らない俺に王国の重責な要請を沢山押し付けて、さらに子守りをしろだなんて、最低ですよ。」
もう、言いたいだけ言ってやった。
「すまん。」と王様が一言。
「女子供を守るのは男として当たり前の事だが力及ばず、俺のような者に頼らなければならないほどの危機的状況なのはルアンさんからもお聞きしました。」
一間おいて。
「王様、まだ実力の一欠片も出す事ができない私ですが、尽力をつくしてカラリナ王国ならびにこの世界に安寧をもたらしたいと思います、カラリナ王国と王様からの要請お請けいたします。」
あぁ~、言っちゃったよ!!、死にそぉ~!?、一晩おいてよぉ~っく考えてから結論を出した方が良かったかな?。
引き受けるのは良いとして、多忙極める予感?!。




