紫陽花と黒猫の約束
紫陽花はその花びらで
黒猫を飾った
夜露や星屑や
煌めく色彩に魅せられ
ずっと ずっと
永遠なんか無くたって
人は約束するそうだ
ならば、私達もそうしよう
手の平を合わせよう
小さな唇からこぼれる
優しい歌声が
火花に砂粒に
私の喉を焼くのなら
またね またね
絶対なんか無くたって
人は約束するそうだ
ならば、私達もそうしよう
この手を振り合おう
旅人はそうして廻り続ける
花は枯れてもまた開くという
猫は何度も生まれ変わるという
私達は同じ速さで生きられないから
この手に祈りを込めるんだ
ならば、私達もそうしよう