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STEP3. そして2回目


 2回目の接種前日。

 リマインドのお知らせの時点で憂鬱になる筆者。


(ええぇ、あの痛み再びはツラいな……。というか、生理が来たよ! 生理痛とダブルとか死ぬ!)


 筆者は鎮痛剤を毎月のように買い足す程の重い生理痛持ちである。対策をしていない訳ではなく、これでも婦人科で治療し、いくらかマシになった方なのである。

 嘆いても、生理痛が治まる訳でもワクチンの副反応が軽くなる訳でもない。

 おとなしく予診票を記入しつつ、明日に備えることにする。うん。



 さて、当日。

 前回と同じく、母に車で送迎してもらう。車内で不穏な会話を交わす母娘。


「今回は早く帰れるといいなぁ」

「そうだねぇ」


 もはやフラグとしか言いようがない。

 病院に着いて、受付へ。やはり手馴れた様子のスタッフさんに案内され、予診票提出。

 穴あきだらけの予診票を一緒に記入。その際、看護師さんと業務確認。


「あら? たしか前回ご気分が悪くなった方ですよね?」


 はいそうですけど、なにかー!?


「今回は近くに横になれるスペース作りましたからね」

「あ、ハイ……すみません……」

「ではそちらで先生の予診をお待ちくださいね」

「はい……」


 内心でドキドキしつつ待機。そして先生とご対面。


「こんにちは。今日は気分はどうですか?」

「あ、ええと……」

「あれ?」


 説明しようとすると、先生が声を上げ、続けて先程とは違う看護師さんが会話に加わる。


「もしかして前の時に……」

「あ! そうだ、見覚えあると思ったんだ。寝て帰った人だよね?」

「ハイ……」


 なんという身も蓋もない……!

 いや、それよりも、先生も看護師さんも筆者が前回の接種で処置室に運ばれて休んで帰ったの覚えている件に驚く。日常業務でもたくさんの患者さんを相手にしているはずなのに! 医療従事者さんの記憶力ハンパねぇ!


「2回目も頑張って来たの偉いですねぇ。今回は近くに寝られる場所確保したからね。安心してね。じゃあ30分待機ね。どうする? 最初から寝てる?」

「あっ、ハイ……」

「じゃあ打ちますねー」

「あっ、アルコールだめです」

「あ、はい。じゃあコッチで消毒しますね」

「お願いします」

「はい、チクッとしまーす。大丈夫ですか? はい、薬液入れますねー。お疲れ様でした」

「ありがとうございます」


(いや、やっぱり痛くないしコレで副反応来るの詐欺っぽくない?)


 理不尽極まりない筆者の心の叫びは置いておいて、そのまま『横になれる近くに確保した場所』に案内してもらう。

 なんてことはない、外科の診察室に案内され、ベッドに寝かせてもらう。ちなみに予診は整形外科の診察室。

 30分待機の間に何回か看護師さんが様子見に来てくれる。結局30分後には息苦しさとめまいを感じて更に30分休んでから帰路へ。


(既に針を刺した場所が痛いですセンセー!)


 帰宅後、すぐさまベッドに。愛猫を撫で回しながら安静にするも、夜には左腕全体の倦怠感及び生理痛による腹痛、そして激しい頭痛に見舞われる。

 蛇足ではあるが、この夜、地震があった。震度3程の揺れだったが、いつもは真っ先にベッド下に潜って安全を確保する愛猫が筆者にギュッと抱きついてきたのがこの日のハイライト。



 翌日、昼近くに目が覚めるが、体温は37.7度。そして全身の倦怠感とありとあらゆる関節の痛み。激しい頭痛。なんと食欲がない。

 食事をしないと鎮痛剤はおろか常用している薬すら飲めない。仕方なくホットミルクを作って飲み、薬を飲んで寝ることにする。

 愛猫による見守りという名の構え構え攻撃で、安静にはできるが眠れない時間を過ごす。


 そして夜。熱は37.9度。

 Twitterを振り返って見ると、とにかく体感温度が低くて寒さを感じていた様子。

 1回目は左腕一点集中の痛みだったが、今回は全身に分散したのだろうか。とはいえ、左上腕、前頭部、左側頭部にある程度集中している感は否めない。

 全身の倦怠感と関節痛。激しい頭痛。更に全身の皮膚に違和感。なにやらとても過敏になっていて、布が擦れるのも痛い有様で、手を洗う際の水すら重い。といった具合である。

 食欲もなく吐き気すらするので断食2日目突入。



 夜中2時頃に目が覚め、そのまま眠れなかったが、前日よりは少しは良くなっている気がする。

 熱は37.3度。全体的に楽になった気がするが、痛みなど残っていた。ともあれ、お手洗いに行くのにフラつかなくなったのは進歩。

 食欲はない。

 その夜には36.9度まで下がる。断続的に寝ているおかげか、回復の兆し?

 だがまだ固形物は食べられない。

 心配してくれた友人からOS-1が届き、大変ありがたかった!

 ずっと寝ている筆者に、つかず離れず時々べったりしてくる愛猫に癒される。



 翌日の体温は36.3度。ほぼ平熱であるのに痛みや倦怠感が引かない。

 そして昼頃にプリンを食べたせいなのか、午後は吐き気が酷く、再び夕食は抜いた。



 更に翌日。

 熱はもはや平熱なのに痛みと倦怠感と吐き気が筆者を悩ませる。

 徐々に、本当に緩やかに治まる方向ではあるが、これ程までに続くとは思っていなかった筆者である。

 身体の方は空腹を訴えるが、食事をすれば吐き気が酷くなるという悪循環に閉口するしかない。OS-1を飲んで乗り切るのだ。



 翌日になって、微妙に上がった体温は、36.9度。

 安定しないな……。

 まさかこんなに絶食状態が続くとは思っていなかったので、さすがに倒れないか不安になる。

 よく胃腸炎にはなるが、その際は点滴が施されるせいなのか絶食にも耐えられているのだが……。

 夕食はほんの少しだけ食べることにした、が。いつもの量のほんの4分の1程度なのに酷く疲れた件。


(ごはん食べるのってこんなに体力使うんだっけ……?)


 そんなことをつらつら考えながら就寝。

 そうこうするうちに、通院の日になってしまう。めちゃくちゃしんどい。

 結局、約1週間ほど寝込んでいたのだが、病院に行くために気力を振り絞ってしまい、完全にダウン。

 再び数日間の絶食となるのだが、もはやここまでくると『副反応』ではないような気がするのでエッセイはこの辺りで終わりにしようと思う。



 なにやらしまりのない終わり方となってしまったが、『少し体調悪いくらいが通常運転』の筆者である。大目に見てほしい。

 また、こんな副反応もあるのか、くらいに思っていただければ幸いである。



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