アイツとの再会
おばあちゃん家到着しました。
おばあちゃん家は、
山を降りた先にある多分市場であろう場所を通り過ぎて、
その先にある並木道も通り越したところにあるんだ。
今玄関にいるんだけど、目の前にある噴水がすんごい綺麗。
いかにもな噴水なんだけど、
周りにカラフルなお花がいっぱい咲いてて可愛い。
あと水の色が元の世界よりメルヘンなんだよね。
透明で澄んでるのは当たり前なんだけど、ちょっとピンクがかってるの!
見た目からして甘そうだな~って思ったんだけど味は普通だったよ
そして周りにおばあちゃん家以外一軒も家がない。
大きさとか周りの景色的に高級アパートかなって思ったんだけど、
一軒家らしいんだよね。
これは内も期待しちゃうね。
ラッキー!
「お邪魔しまーす」
「お邪魔されます。
じゃあ、こっちのリビングにきて頂戴。
お昼ご飯もう作ってあるから一緒に食べましょう。たくさんはないけれどね。」
あっ、おいしそう....
メニューは、パンみたいなものと何かのスープ。
あと緑の葉っぱを主とした野菜であろう何かたちのサラダ。この葉っぱはレタスっぽいな。
既視感はないけど、どれもほんとに美味しそう。
なんかあるじゃん。「見ただけで美味しいってわかる料理」。あれだよ、あれ。
「座るの、そっちじゃなくてこの椅子ね。」
「はっ、はい!。ごはんありがとうございます。そしていただきまーす。」
ほんとに美味しかった。
まずスープね。
スープに入ってるお肉の出汁が野菜と合わさって、ジューシーな汁が口いっぱいに広がるだよ。
これはコンソメベースっぽいな。
あと、パン。
これもいいのよ。
なんか表面がカリッとしてて堅いやつかなって思ったんだけど、中がふわっふわでさ。
一昨日一時間並んだパン屋さんのやつより絶対おいしいもん。
俺保証する。
そもそも生地そのものの甘さがいいんだよね。
ほんのり甘くて、砂糖の甘さとは全く違うんだけどなぁ。
ほんのりイースト菌のにおいもするし多分焼きたてだねこれ。
パンは元の世界と同じっぽいのほんと嬉しい。
サラダはちょっと苦戦したけど。
あのね、セロリの生き別れの双子みたいなヤツがいたの。
セロリほんっと食べれないんだよね。
でも、それ以外はよかったの。
サラダにかかってた甘酸っぱいソース最高。
ベリー系っぽい爽やかなやつで、みずみずしい野菜にあうのよ。
「それ、なんで残してるの?食べられなかったの?」
コクッ(なんか苦手なものを知られるのってさ恥ずかしいよね)
「初見ではないんです。この野菜。
前いた世界にも似たようなのあって、でもどうしても無理なんです。
かれこれ十年間くらいは俺これと格闘してるんですけどね....」
「そっか。じゃあ、これもらっていい?私好きなのよ。」
最高の食事だった。
アイツがいたことと量が少なかったことをのぞけば。
文句言える立場ではないし、ただただおばあちゃんに感謝だね。
あと飲み水はピンクじゃなかったよ。
ほんとによかった。
井戸らしきものから水汲んでるの見てて、すごいドキドキした。
だってなんか抵抗あるんだもん。水がピンクって。
見る分には可愛くていいんだけどね。
いやぁ優しいおばあちゃんでほんとよかった。
お皿自分で洗うだけで褒められたの何年ぶりだろ。
皆さん嫌いな食べ物はありますか?