後日談
後日談。
「ヒヨ〜、ヒヨ、どこー?」
「もう、何するの? あ、ニーナさん、ここですよ〜!」
お屋敷の中を探し回っていたニーナに、探されていたヒヨが声をかけました。
そのヒヨがいる所を覗き込んだ彼女は、あ、と口を押さえます。
「ごめんね、お邪魔だった?」
「いえ、全然」
とはいえニーナの目には全くそうは見えません。
何しろヒヨは、ソルに組み敷かれていたから。
「なんだよ酷いな。ヒヨは俺のことなんとも思ってねーのかよ?」
「そんなわけないでしょう。今は勤務中です!」
上に乗っていたソルを押し退けてヒヨはエプロンのほこりを落とします。
そんな彼女を自分の方に引き寄せた彼はからかうような目付きで言いました。
「ヒヨ。俺のことどう思ってるか言ってくれないのか? 俺のこと嫌いなのか?」
「そうじゃないって言ってるじゃない……」
顔を真っ赤に染めて、目を泳がせる彼女のくちびるに、ソルはちゅっと口づけました。
「愛してるよ」
「本当に意地悪なのね。……もう、私も、よ……」
「仲良し夫婦!」
ふふっと、ニーナは笑いました。
「なんにも用事ないよ。ただいたら一緒に遊びたいなって。お邪魔しました〜!」
明るい笑顔を浮かべて、彼女は廊下を歩きだします。
「ミメ、メメ?」
「はあい?」
嬉しそうに双子の妖精が姿を現しました。
「今日も仲良し! みんな仲良しだね」
「うん!」
「そうだよ!」
楽しそうな声がお屋敷に響きます。
それから少しして、妖精二人は何かに気が付きました。
「あー、ミメとメメ、オサナナジミの所行ってくるね!」
「行ってくるね!」
誤魔化してどこかに行ってしまったので、ニーナは不思議そうに首を傾げます。
と、その時。
「ニーナ」
「ふあっ!?」
いきなり声をかけられて、彼女はびくりと体を揺らしました。
「もう、ゼクウェント様、いきなり声かけないでください!」
「だってニーナの反応が可愛いんだもん」
ぎゅっと彼女を抱きしめた彼は彼女をそのまま抱え上げて口付けを落とします。
「愛してるよ」
「私もゼクウェント様がだーいすき!」
国王陛下の勘違いから始まった生活は、たくさんの人々を幸せにして明るく魔界を彩っていく。
暗い魔界の王様と、世界中の光を詰め込んだ光の姫君の優しい優しい恋の物語。
今までありがとうございました。初めて完結させたこの作品。まだなろうを始めたばっかりの時――1年前くらいですが、拙い文章で休みながらも書いた『魔王と姫君』はきっといい思い出になると思います。ああ、完結にしたくない(泣)
読んでくださって本当に本当にありがとうございました! シャイニーナの存在が皆さんの光になりますように!
2020.10.4 創造と破壊の裏表神ノノカ




