68話 私の居場所は、ずっとあなたの隣。
とうとう残すところもあと1話……
次話は後日談なので実質最終回です。もう泣きそう。
「はい、ニーナさん。髪出来ましたよ」
「ありがとうヒヨ」
ニーナはヒヨの方を振り返りました。
「似合ってる?」
「はいもちろん」
そう言われて彼女は嬉しそうに微笑みます。
それは、優しい包み込むような笑顔。
「ゼクウェント様も褒めてくれるかな」
真っ白のドレスの裾がふわりと揺れました。
魔族たちはこんなに白いドレスは着ないのですが、彼女は人間なので別。
そっとスカートを摘んで歩き出した彼女の長いヴェールをミメとメメが持ち上げます。
「このドレスかわいー!」
「かわいー!」
「えへへ、ありがとうミメにメメ」
赤い絨毯の上を歩いた先には金の馬車。
そこから四人はあるところに向かいました。
「あ、ほら来たぞ」
「ゼクウェント様!」
先に来ていたソルとゼクウェントのところに、ニーナが走り出します。
「走ったら危ないよ」
「もう子供扱いしないでくださいー!」
彼の胸に飛び込んだ彼女は飛び切りの笑顔を見せました。
「似合う?」
「もちろん。可愛いよ」
ゼクウェントがニーナの手を取りました。
「行こうか」
「はい!」
そこは、以前遊びに来たところ。
魔界で唯一光の溢れるところ。
世界中の光を集めたような幸せそうな顔で、二人は木の下に立った。
「ニーナ、誰に誓う? 世界王にでも誓おうか?」
「そうしましょう!」
魔王ゼクウェント・ダークセイレーンが王女シャイニーナに跪きます。
「私は、君に――シャイニーナに永遠の愛を捧げる。世界王ノノカ・エフェメラル・エルフィリオンに誓って、君を幸せにするよ」
シャイニーナはぎゅっとゼクウェントの手を握りました。
「私は、ゼクウェント様に永遠の愛を捧げます。世界王ノノカ・エフェメラル・エルフィリオンに誓って、」
その瞬間、そよ風が吹きました。
たくさんの花の花びらが空に舞って、まるで世界が二人を祝福しているよう。
「ゼクウェント様のことがずっとずっと大好きです!」
ヒヨ、ソル、ミメ、メメ、メリオン、ベルリーナ、アルフレッド、アンドランジェ。
エイレンにレオドルス。
そしてたくさんの魔族たちが見守る中で、二人はそっとそのくちびるを重ね合わせたのでした。
ここに来てキャラのビジュアル公開。
え、ソル? 聞こえなーいなにそれー(笑)
ニーナちゃんの喋り方がちゃんとしました。
大きくなったね。