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60話 光の姫君

ですが、やがて2人はゼクウェントの方に向きなおります。


「見たところまだまだ幼い娘のようですけれど……」


「あなた様なら幸せにしてくれそうです」


嬉しそうに、でも少し寂しそうにシャイニーナの両親はそう言いました――



「ヒヨ」


「なんでしょう、我らが王よ」


ゼクウェントの呼びかけにヒヨが答えます。


「もう帰っていい」


「はい、それでは失礼致します」


彼女は再び紫色の光に包まれると、魔界へと消えていきました。


「シャイニーナ、お母さんたちと話しておいで」


「はい!」


満面の笑みで母親と父親に抱きつくシャイニーナ。

ゼクウェントが遠くから眺めながら、少し微笑みます。

陽の光の下が似合う姫。


「可愛いな……」


そっと彼は呟きました。

今すぐにでも魔界に連れ帰って屋敷に閉じ込めておきたいぐらいに。

彼とは真反対の光り輝く少女。


「シャイニーナは」


ゼクウェントはため息をつきます。


「暗い魔界より明るい人間界の方がいいよね…… 彼女に魔界の暗闇は似合わない。彼女がいるべきところじゃない」


魔界にも日はのぼります。

確かに明るいです。

ですがどこか薄暗いような、そういう場所です。


「でもね。僕は君を諦める訳にはいかないんだよ」

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