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ACT.2 峠
····ブォォォォォ····
「相変わらず龍二先輩は速いな···」
····いつものように夜の峠を走る二人····
「零の奴···上手くなってやがる···」
····ブォォォォォ···ギュォォォ!····
····そして頂上にて····
「速くなったな、零」
「まだまだですよ、龍二先輩」
····ブォォォォォ····
「なんだ?上ってくるな···」
「京也か···」
····零には聞き覚えのある音だった····
····ブォォォォォ···青いS14シルビアだ····
「お?零、来てたのか」
「やっぱり京也か···」
「まあな···って龍二先輩と一緒だったのか」
「よお、京也」
「先輩、最近、この峠で噂になってる奴知ってます?」
「ああ、ミッドナイトブルーのS30Zと青いR34だろ?」
「そうです」
「噂?」
「零は知らないのか」
「仕方ないですよ、バイトで忙しかったから峠に来てなかったんで」
「そうか、なら教えてやるよ」
「ああ、一応ミッドナイトブルーのS30Zは誰かわかってるんで」
「どういう事だ?」
「ミッドナイトブルーのS30Zのドライバーは俺の兄貴なんで」