修学旅行の寝る前トークは危険です。
今週の投稿は優美ちゃん赤面発狂により休養という名の作者の計画ミスにより休載です、申し訳ないです(汗)
さて本日はしゅ
「修学旅行ーー!!やたー!!」
………修学旅行に来ています。
先程のテンション高い鍵かっこは勿論いつでもハイテンションに定評のある渡辺桃華氏でございます。
修学旅行なんて学生時代以来だからもう55年ぶりくらいになりま……そんなに自分って年取ってたんだっけ………………
「桃華は何年ぶりくらい?」
「うーん、私40で死んだから40年ぶりかな?」
よしっ、この中で年増は私だけじゃないぜ!仲間がいるって素晴らしいよね!
と虚しい嬉しさを抱えつつ、けれどやはり何歳になっても修学旅行は楽しいものだと思う。
「修学」という名目の元、旅行先の文化や土地柄を学びつつ、「旅行」という名のように友達と何日かの時間をずっと過ごして、楽しみを共有する。
大人になったらなかなかこういう時間は取れないし、こんな大所帯で一つのことを共有することなんかできない。精々が社員旅行くらいで、けれど社員旅行は私の頃には当たり前だったけど、今は全然だ。また、無礼講があったとしても上司と部下の関係性がすっぱり消えるわけじゃなく、どこかで気を使ってしまう。そう考えると修学旅行は皆が同い年だしね。
先生方からの監査も入るが、それも修学旅行ならではで、大人を経験した私からしてみれば楽しさの1つでもある。
結局何が言いたいかというと、
「修学旅行サイコー!」
そういうことである。
私達の修学旅行の行き先は沖縄です。薊高校はちょっとリッチで有名な私立というと行先を海外と連想する人も多いようだが、会ったことも見たこともない理事長曰く、
「日本に暮らしてる者として、自国のことをよく知るのは海外で活躍するにも日本で活躍するにも重要だと思うんですよ」
ということだそうだ。なので薊高校の修学旅行は毎年日本国内と決まっている。怜様の代は北海道に行ったと聞いた。
私達の予定はというと、1日目2日目は民泊して沖縄の普段の生活文化に触れ、3日目には海でスポーツをやったりする。4日目はクラス単位で名所を巡り、5日目には水族館を楽しむ。6日目にはお土産を買ったりそれぞれ自由行動をして、7日目に帰ってくることになっている。
聞く限りだと普通のことのように聞こえるが、3日目はシュノーケリングや海中散歩など何でもありで、言えばクルーザーで近くの無人島まで行けるコースもあるし、4日目5日目は行く先々のほぼほぼ全てが貸し切りだったりするのだ。
貸し切り出来るなんていくらリッチで、全国的にもまあまあ有名であったとしても一介の高校生のためにそこまで出来るとは、流石と言わざるを得ない。まあゲームの世界だからというのもあるのだろうが。
「どうしたの?」
「ううん、何でもないよ」
今は2日目の夜で、班のメンバーで寝る前に色々と話している。メンバーでいうと私、桃華、真純、志穂、こゆりちゃんだ。先程は民泊先の人に連れて行ってもらって小さな丘の上あたりで夜空を見てきたばかりだった。
「それにしてもさっきの星凄かったよねぇ」
「ほんと、家だと全然星なんて見えないから、あんなきれいな夜空初めて見た!」
「それよりさ!ずっと前から気になってたんだけど、優美ちゃんって橘会長のことどう思ってるの!?」
「あ、それ私も気になる」
先程見た星の話をしていると、唐突にこゆりちゃんが私の方を見て訪ねてきた。同意するように志穂も頷いてる。
「どうって、そりゃファンの1人として尊敬してるし好意を持ってる相手ではあるよ?」
他の熱狂的ファン程キャーキャー言ってる訳じゃないけど、陰ながらファン精神を絶やしたことはないよ?遠くからの鑑賞すべしと思ってた頃より近くにずっといる分、怜様の近くにいるってだけで動悸息切れに襲われることはなくなったけど。そんなのやってたら毎日毎日仕事が終わらなくて副会長のガンが飛んでくるからね!
「えー、でも前お姫様抱っこされてたじゃない?」
「お、おひって、ただ、ただ抱えあげられただけで!深い意味じゃなかったと思うし!脚くじいてたからああするしかなかったんだと思うし!その、そういう気持ちからであって」
他意はないと思うの!多分だけど!
「でもそれは優美ちゃんの意見だから、怜先輩がどう思ってたかは分かんないねぇ」
「桃華まで!!それに、ちゃんと応急措置してもらっ………て、」
あああああああああああぁぁぁぁぁぁぁ!あの時の笑った顔思い出しちゃったじゃない!いやほんとあれはダメだと思うの!あの微笑と頭ぽんぽんするのはファンじゃなくても胸きゅんってすると思うの!
「おやおや~?何があの後あったんでしょうかねぇ?」
「何も!無かったよ!」
「へえ?顔赤くなっておりますが?」
「沖縄は暑いから!」
ちなみに今は、早めのクーラーもつけてもらって適温である。いやそうじゃなくて!
恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい!!!
何でこんな赤くなってるんだろ自分!ああ穴に埋まりたいー!
穴などあるはずもないので、思わず掛け布団で顔を隠すようにしてしまう。
「動揺しすぎ」
「待って照れてる優美ちゃん超可愛いんだけど何アレ」
「ほんとそれやっぱ優美ちゃん天使だわ」
「いや、志穂も渡辺さんも通常運転すぎない、ちょっと」
布団の外でそんな会話が繰り広げられてるとは露知らず、私は恥ずかしさ故に両耳を塞ぎあーあー言いながらほてった頬を冷やしていたのだった。




