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こちらも作戦会議をしました。

 選挙結果が公表された日の放課後。




 新たな役員の話題が学校中のあちらこちらで聞かれる中、人気の全くない女子トイレで、1人の少女を中心として5人の女の子達が集まっていた。

「あいつが役員とかありえないんだけど」

「何であいつが役員になれたわけ?」

「そりゃコネでしょ。不正とか洗脳もありえるよね~」

「あ~確かに」

 1人の少女の言葉に何人かが同意したように頷いた。

「渡辺さんはさ、美人だし成績優秀だし、他の役員様達といても見劣りしないから良いんだけどさ~」

「絵になるってゆーんだっけ?」

「そーそーそれ!渡辺さんなら諦めれるよね」

「でもあいつは」

「「「ないよねー」」」

 少女達の雰囲気はきゃいきゃいと楽しそうだが呟かれることは恨み言ばかり。しかしそこには制止をする者などいるはずもなく、本人達はなんの違和感も感じていない。噂の的になっている本人がこの場にいたら

叫んでいることだろうが残念ながらこの場にいない。

「だからさぁ、私らで皆を夢から醒まさせてあげよーよ」

「夢から醒まさせるとか言い方おもろいけど確かにね」

「どう見たって釣り合ってないもん。もっと可愛くて有能な子いると思うんだよねー」

「2組の高崎さんとか4組の島本さんとか」

「確かに~。ユリア様達は「生徒会役員として頑張ってる」とか言ってるけど、どう考えたって媚売る以外にあいつが生徒会にいれる理由がないもんね」

「だったらさー」

 1人の少女は両手をパチンと叩き、右手の人差し指を立て、強調するように揺らしながら言った。

「あいつのボロを出してやれば良いのよ。何でもいい、あいつに賛成票入れた奴等がドン引きするようなやつ。そしたら誰もあいつが役員に相応しいとか思わなくなるよね」

「でも、あんなに上手く取り繕ってるあいつが簡単にボロ出すとは思えないんだけど」

「大丈夫よ。そしたらボロを作ればいい(・・・・・)のよ。どうせろくでもないことやってんでしょうから行けるでしょ」

「でもそれで私らがやったってばれたら……」

「何言ってんの?私らには最強の味方がいるじゃない。ねえ?」

 その場の少女達は一斉に場の中心にいる少女に目を向けた。皆からの期待を込めた視線を受けて、その少女は徐々に口角を上げた。

「えぇ、そうね。当たり前でしょ、やりましょう?」

 そう言って、少女はおさげにした髪を揺らして不敵な笑みを浮かべた。

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