私達が見つけたのは新クラス名簿でした。
さてさて、あれからしばらくたって、春休み!
実は、あの靴箱の手紙の犯人さんとブーブークッションを置いた犯人さんは集会の次の日に名乗り出てくれた。
手紙の差出人は一個上の先輩で、ゆるーい感じの可愛らしい人だった。
朝、靴箱にいつものように手紙が入っていたのでドキドキしながら開けてみたら「昼休み、靴箱で待ってます」と黒い字で書かれていたので行ってみると、私を見た途端に「ごめんなさい!二度としないから許して!」と土下座をする勢いで頭を下げてきた。
私が良いんですよ、と言うのも聞かずひたすらに可愛らしく謝ってきたので、落ち着かせるのに大変だった。
いや、別に気にしてませんよ、むしろ楽しみにしてました、気にしないでください、と笑って言うとやっと笑ってくれた。
その笑顔に一瞬別の世界の扉を開きそうになったのは余談である。そして、なぜか先輩と友達になったのも余談ということにしておこう。
ブーブークッションの人はクラスの大人しめの子で、この子は朝手紙を見た後に教室に行くと私の席にスタンバイしてて、 「ごめんなさい!二度としないから許して!」と土下座をする勢いで頭を下げてきた。
またまた私が良いんですよ、と言うのも聞かずひたすらに可愛らしく謝ってきたので、落ち着かせるのに大変だった。
いや、別に気にしてないよ、むしろ楽しみにしてたから、気にしないでと笑って言うと涙混じりの可愛らしい声でありがとうと言ってくれた。
その声に一瞬別の世界の扉を開きそうになったのは余談である。そして、なぜか彼女とも友達になったのも余談ということにしておこう。
今日は生徒会高一メンバー三人で入学式に必要な書類の調達をやっている。
それより、睡蓮君と金鳳君がこんなに仲が良いとは思わなかった。 性格誠実な爽やか君とチャラめのわんこ君で真逆に近いし、 二人が話してるの見たことないしね。今は基本二人が話して、たまに私に話を振られて応答する感じだ。仕事慣れてないからあんまり話す余裕がないのだ。
「それにしても、お二人って仲良かったんですね。あんまり話をしている印象が無かったので」
「まあ篠宮さん入る前は高一僕と遥斗だけだったし。そりゃ自然と話もするよー」
「相性が悪かったわけじゃないし、生徒会役員は皆性格が違うから衝突することもあるけど、皆仲は良いよ」
「確かに皆さん仲良いですよね」
魔王様が喧嘩しないよう目を光らせているのもあるんでしょうが、とは言わない。
「あれ、これ今年のクラス名簿じゃん!どれどれ俺はどのクラスかな………」
と金鳳君がパッとある紙を取り出して見ている。睡蓮君もおい、と言いながらも気になるのか覗きに行くので私も見に行ってみた。
「俺は四組、遥斗は……五組、篠宮さんは………っと一組だね。皆またバラバラかー」
「クラスの均整を取るためだし仕方ないんじゃないか?生徒会がクラスに二人もいると他のクラスの妬みの対象になるらしいし」
「え、そうなの?」
と会話をする二人を尻目に、どれどれ、と私も自分のクラスを見る。
真純とは今年も一緒のクラスのようだ。ブーブークッションの人もいる。
そして、と少し目線を下にやったところである名前に目が行く。
「渡辺桃華」
ヒロインの名前がそこにはあった。
私達=生徒会高一三人組です
御指摘を頂き、私も「あ、これは分かりにくいか」と思ったので訂正を。
靴箱に手紙を入れていた犯人と優美の椅子の上にブーブークッションや付け髭を置いていた犯人は別物です。
また彼女達は登場しますのでもし勘違いされた方がいたら「分かりにくいんだよー、このやろー!」と心の中で作者を殴って、訂正入れておいてくださいませ(`・ω・´)ノ




