Episode 1 解説編
Episode 1の内容、小鳥を飼ったことがない/雛を育てたことがない人にはよくわからないところがあるだろなと思いまして、解説です。これから手乗り雛を迎えよう/飼おうとしている人は必読。(たぶん)
Episode 1の最後で私が足を水につけてまで水入れで寝ているのを見て、慌ててカゴを用意したというのは、Pippoはもう止り木で眠ろうとしていると思ったからです。
ここでの育雛ポイントは、巣立ってもすぐに夜も止り木で寝ようとするとは限らないということ。
季節によっては暫く昼間はカゴ、夜は保温性からプラケースにした方が良かったりもしますし、少なくともどちらでも雛が選べるように、カゴに移した直後には糞切り網を使用しないことをおすすめします。
Pippoのような図太いコは少数派でして、大抵の雛はもっと繊細で怖がりです。寒さにも弱い。
これまでに関わった雛に差し餌の食い付きが悪かったコはいませんが、その他の点は千差万別で、Pippoほどスパッとあっという間に全て切り替わったコはいません。(あ。とうに巣立ちしているような段階で迎えた中雛は別です。もちろん)
その中でセキセイインコの傾向としてはっきりしてきたのは、(Pippoほど即ではないけれど)元気なコはすぐに殻付きシードを食べるようになり、寝る時も止り木で寝るようになるということ。
なかなか餌が切り替わらない、止り木で寝ようとしないコは、体が弱いか病気を抱えている可能性が高く、必然的に寒がりです。飼い主は雛の様子を観察し、臨機応変に対応しないといけません。
(Episode1冒頭に書いたように、3ヶ月で最後には黄疸を起こして死んでしまったコは、止り木で寝るようにはなりましたが、結局最後まで成鳥用の餌に切り替わりませんでした)
巣立ち前後の雛は羽ばたきの練習に励みます。飛んでもうまくは飛べません(制御できません)。見た目は成鳥とほとんど変わらなくなりますが、まだひ弱で知らぬがなんとかのイタズラやムチャなことをやらかすので、ただでさえ事故が起こり安い時期です。必要以上に神経質になることはないと思いますが、何事も一通りではないこと、テキスト通りにいくとは限らないことを念頭に、今、目の前にいる雛/若鳥に必要なのは何かを読み取り、適宜対応してもらいたいと思います。