油断は禁物ですわ!
「お前みたいなやつは俺の婚約者にふさわしくない! 婚約破棄をする!」
そういうのは 私の婚約者であり。この国 王太子であるアウジー殿下だ。
「そんな……私は貴方様を慕っておりました」
と、私レア・ローゼンバルクは言う。言わなければならない 礼儀というものだ
「ふんっ 俺はお前のような悪どい女など嫌いだったのだ。今まで優しくしてやったがもう我慢の限界だ。お前との婚約を破棄して。このストロベリー と婚約を結ぶ」
と、ストロベリー様の肩を持ちながらアウジー殿下は言った。…………その瞬間 私の頭の中に雷が走ったような感覚になった
。。。。。。そうだ、思い出した
ここは乙女ゲームの世界で。
わたしはこの国の公爵令嬢 そしてこの人は王太子であるアウジー。この世界は乙女 ゲームである。確か 題名は「ドキドキキュンキュン ルナトリックの魔法に染められた 聖女と騎士様」なげー!
確かその世界では魔法があり。本来 貴族しか 魔法が持 使えないはずが使えてしまった ヒロインは貴族たちが魔法を極める 学園に入れられる。そこで様々な男性と恋をしその婚約者はそのヒロインをいじめる というストーリー.....
正攻略対象のあうじーは王太子で魔法ではない特殊な能力を持っている。それは神見姿。世界に は八百万の神がいると言うが。その八百万の神 と10年に1回 話せるとっておきの能力である。
その能力はその国の王太子にしか受け継がれないと言われており。たまに 王家にその能力者が生まれるため とても大切にされている
その婚約者である レアは極悪非道悪役令嬢で....あれ? 私の名前はレアで.....aaaaaaa!
私は悪役令嬢じゃねえか!
それにしてもヒロインちゃん可愛いよね、、、、さすが主人公って感じ
*現実逃避である
、、、、、、あれ?私いじめてなくないか?悪いことしてなくないか? いじめたってヒロインが王子様に言ったんだよね? 待てよ これ.....
!! 濡れ衣 じゃねえか!!!!!!なんも悪くねえじゃん!!!!
という事はこれは断罪イベントなのか?えーーまじかよー こんなにもかわいい女の子なのに、、 え?悪役令嬢にしてもこの子可愛いよね!? 可愛いは正義じゃ......
いや ヒロインは可愛いけど正義じゃないなこれ!!!!!!!!(錯乱)
…….とりあえず、私が今ここで何を言おうと 聞く耳を持たないし、多分無理だ でも、 でも……. 無実です!!と言ってみてもいいんじゃないか?! よし 言ってみるか!!
「えっと。わたくしは何もやっておりませんわ!」
はぁ 何言ってるんだろうか 馬鹿すぎるだろ これだと余計火をつけてしまうのではないか? だがもう遅い 時既に遅しである すると、目の前にいた2人の人物は笑い出したのだ。
「レア、ここに来て また嘘をつくのか?本当にお前は悪どく最低な奴だよ」
はあああああああ?!いや、だからやってねえんだよ!! っていうかさっきのセリフそっくりそのまま返すぞ!!! 心の中で叫んだ
(声に出していたら確実に殺されていたであろう)
「はいい?私は何もやっておりません。女神にでも神にでも誓ってやりますよ。やっていないと!それとも証人が居るのですか?」
「ほう では神とやらに聞いてやる」
はぁ? 何言っているんだ?この阿呆は……と思ったがそう言えば神に見てもらえるとっておきの特殊能力があったんだった。忘れていた すると……
どこから現れたのかわからない ただ真っ白な人型の...... 何かが王太子の目の前に現れたそれは神様的なオーラを放っていた
「うぉおおおお!!」…….王太子が叫んでいるが大丈夫だろうか……ちょっと引くんですけど。というよりなんか……うん
すると神様?らしき者は語り始めた
『あなた方は この少女を裁こうとしているようですね』
喋ったよ!
「ああっ この者が嘘ばかりついて正直困っている。どうにかしてくれ」と言った。
すると……白い人型の存在は微笑み口を開いた。まるで聖母かのように。そして続けて言葉を発したのだ。その声はとても美しく透き通っていた
「、、、、、あほですか?」
女神がそういうものだから 王太子は一瞬 「え?」という顔になった
まあ、気持ちはわかるが、、、 というか 女神様 神すぎる.......この会場をどうにかしていただけますか!?
と思いながらも会話を見守ることにしよう うんそれが良いね。
「いや、何罪のない人を国外追放 やら 死刑やらにしようと思ってんですか」
ありがたやありがたや......
「え、でもこいつは極悪人だろう?!」と焦りながら王太子は反論しているようだ。
「はあ…….?あのねぇ……そもそもこの子は何一つ罪を犯していないでしょう?」
おっしゃる通りでございます!!!
「そ、そんなわけないだろう……」と震えながら王太子が反論するが……女神様の表情は真剣そのもの
「だいたい、この子より悪女はそのストロベリー とかいうやつじゃないの?違いますか?!」
ごもっともです!!!!
「ストロベリーなんてどう考えても悪女じゃない!それに俺は何度も見たんだ。ストロベリーはレアと違って優しく素直だ。」
はあ、、、、、そう神様は呆れたように呟いた後…….王太子に問うたのであった
「では聞きましょうか、まず何故 君はストロベリーを婚約者にしたいの?」……王太子アウジー殿下は困惑しながら答えているようだ。
「だって、彼女は俺のことが好きらしい。俺のことを好きになってくれた女性は今まで居なかった!しかもストロベリーのような素晴らしい女性が婚約してくれるというのなら嬉しいじゃないか。それに彼女の方が断然可愛い。キスをした時の表情も、全部」と自慢げに語っている。
、、、、、このお方は社交界というものを理解していらっしゃるのかしら?ん?え?(混乱)
「では逆に聞くがどうしてレアとの婚約を破棄をしようとするの?」
それは……と王太子が口を閉ざした途端に女神は続けたのである。
「結婚するのに邪魔だったんでしょう?そしてこのストロベリー やらが話す レアの悪い噂を丸呑みにして.....ストロベリーはストロベリーでこの子に濡れ衣を着せて……」
「ちが!私は違うんです! 私はレア様にいじめられて......!酷いことされて、、だから王太子様は私のことを救ってくれたんですよ!そして私は愛して貰えるようになったの。だからレア様とはもう関わりたくないです。私はこの方と結婚することに決めたの。!私は悪いことをしていないわ!!!!」
そう言いながら ストロベリーは王太子に泣きつく「………….」沈黙が続いている。誰も言葉を発しない中、女神は言葉を続けた。
「ふぅーーん……君、自分がしたことをわかっていますか?」
神は怒りに満ちた表情をしながらそう言った。
「ストロベリー.....君がしてきたことははっきり言ってどう取っても 天罰を下すべきものなり。この世界にとって有害なものです」そう言うと、神は 指パッチンをした。
パチンッ!!! その音と共に……「ぎゃああああ!!!」と叫びだしたのはストロベリーだ。ストロベリーのみに雷が当てられている.....ただ普通の雷ではなく よくわからない 魔法のようなもので......
「これは天罰でよく使われる..... 死なないけど死ぬ以上の痛みを負う雷よ」
「なっ?!一体何をなさっているの?! やめて!!痛いわ!!」
「何言っているの……?あんたがやったこともこんな感じよ。社会的に殺して婚約者を取って。国を操作し、そんなことをやっている間に一体何人が傷ついていると思ってるの?。」
そう言ってさらに 指パッチンを再び 2回した すると だんだんと悲鳴が聞こえなくなり静寂が訪れた
「、、、、死なないだけ 情が あったと思いなさい」
「な、なんだよそれ……おかしいぞ……おい!こいつを止めろ!やめるよう命令しろ!さもないとその女神を殺してやる!」
「えぇ〜っと、貴方、自分の立場わかってるのかしら?それに私を殺そうとしたらどうなるか分かっているわよね?」と言って女神はさらに 強い電撃を放った バリバリィイイッ!!!バチチッ!!!!!
「ぐわぁああ!!……うああぁ……くそおお…….ああああ」
「……ではそのストロベリー とやらがやったことを 一つずつ 細かく計画 まで お話ししてあげるわ」
「そんな必要は無いわ!!!!レアという悪女が......」
すると また神の怒りに触れたのか 雷が落ちていく。しかし今度はかなり弱まっているようだった。それでも 凄まじいが……
「私は無実よ!」
などとまだ強気で叫んでいるようだったが、小さな 雷でその言葉もなくなった。
そして、神によって ストロベリーが行った悪事が暴露されたのだ
例えば 学園で同級生に対して 魔法を使って怪我をさせただとか、階段から突き落としただとか、自分で階段からわざと落ちて私のせいにしただとか..... 自分の服をわざと汚して私にやられたと言ったことだとか…….
等々 他にも沢山言っていたのだが 聞いていてとても胸糞が悪くなるものだった。
「......そんな、そんな、あんたのせいよレア!」
と言いつつストロベリーは涙を流していた
ーーーーーーあれからしばらくたち 王太子は 王太子としての権限を剥奪され。私は神から1年に1回 神様と話せる権限をいただいた.....そのおかげ かそのせいか 本来 継がない公爵家の権限を 私が授かることになった……
これから先、私は一生懸命生きていきます。前世の分まで生きていこうと思います。
「あの神様のおかげですね」
ありがとうございました。心の底から感謝申し上げます。
「こちらこそ……」
そんな声が後ろから聞こえた