表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
17/33

3-17 残念ズ


「待てよ。」


肩を掴もうとした。


「やめてください。迷惑です。」


奏音かのん。キッと睨んで、切り捨てる。



「シツコイ男は、嫌われるよ。」


恵さん、ズバッ。


「気になる子に意地悪? ソレ、逆効果。」


令子さん、バッサリ。



「興味ねぇよ。」


「調子乗んな、ブス。」


カッコ仮だったのに、『残念ズ』に決定しました。



残念ズは、女性に縁が無かった。学校でも勤務先でも、全くモテなかった。加えて、万年思春期。嗜む程度に、拗らせている。


年上にも同年代にも相手にされず、大人しそうな年下を狙って、嫌がらせを繰り返す。結果、彼女いない歴イコール年齢。



「羽虫が飛んでるわ。」


お姉さま!


「さぁ、行きましょう。」


笑顔。でも背景は、ブリザード。



ス・テ・キ。私、感動しました! アシライを会得えとくしたいので、ご指導ください。よろしくお願いします。






「三十年も掛かって、経済成長率 3% とは。」


「労働者が怠惰なワケで無く、自国民が大半を占めている。それで、このザマ。」


「所得は増えないのに、物価と税金は上がる。」


「政策の失敗。」


「無能が国を滅ぼす。」



辛口コメント大会、開催中。



「少子高齢化による、国力低下?」


「四十年以上前から、分かっていた事。」


「絶望する氷河期世代。」


「しかも多くが、第二次ベビーブーマー。」



「過酷な競争を強いられ、巣立つ頃には就職難。」


「自己責任論を押し付けられ、擦り減るメンタル。」


「非正規率が高く、結婚も出来ない。」


「政治災害として、語り継がれるだろう。」



激辛コメント大会、絶賛開催中。






人口は減っているのに、自殺者数は減らない。つまり、増えている。


経済は下降、犯罪率は上昇。地獄裁判の長期化に伴い、仕事量アップ。地獄は獄卒不足で、常に求鬼広告が出ている。


真っ黒なのでは? なんて、疑惑まで。・・・・・・真っ白なのに。




役所はドコも、似たようなモノ。とはいえ、激務で知られる代官所。中でも営業部は、高い離職率を誇ります。 ← 誇るな。


勤務時間など、他の待遇は同じ。ただ、高給なんです。休日出勤、残業なし。それでもガッポリ、稼げます。



生と死の、はざまに入り込んだ魂を扱う。悪霊化する前に救う。幽霊を転生へ導き、手助けする。そりゃ、激務だよネ。




生者には見えないが、確かに存在する。それがおに。妖怪も化け物も、みんな、みんな生きている。


モヤモヤしていても、トゲトゲしていても、どんな姿でも、亡者は生きている。命が尽きただけで、生きている。


亡者と隠。違いはあっても、同じ生き物なんだ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ