表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/33

3-13 疲れた時には、甘味が一番


出来る限りの事をした。後悔は無い。質疑応答で緊張しすぎて、舌噛んだ。それくらいかな、失敗したの。



「悪夢だぁぁ。」


「恵さん?」


「カノンちゃん。お姉さんを抱きしめて。」


・・・・・・えっ。



「悪夢だぁぁ。」


「令子さんも?」


「恵さんも?」


無言でハグする二人。奏音かのん、ポッカァン。



令子さんは経済学、恵さんは薬学の博士号持ち。二人とも学生時代を思い出して、落ち込んだんだって。学位を取るって、大変なんだ。


学術論文なんて初めて書いたけど、私のはダメ駄目だね。頑張って書いたけど、我ながら良く書けたと思うけど、自信ナイよ。






マリンちゃんとキララちゃんは、特別研修中。



免許証が取れなくても、特別裁判は受けられる。妖怪養成所に入れるのは、情状酌量が認められた亡者だけ。転生が認められる可能性が、極めて高い。


みんな良い人だもん。納得だよ。


・・・・・・私は、弱い。流されて生きていた。認めてほしくて、居場所がほしくて、愛されたくて、それで。




「カノンちゃん?」


ごめんね。ビックリしたよね。


「休憩室で、お茶しよっ。」


疲れた時には、甘味が一番!






へぇ。令子さん、銀行に勤めてたんだ。親族が経営する会社を立て直すために、拝み倒されて転職。経営状態を見極めようと、経理課へ。



「着任早々、見つけちゃったの。横領の証拠。」


「そんなにぐ、見つかるモノなの?」


「まっさかぁ~。」



横領してた人。先代からの古株で長年、金庫番を勤めていた。令子さんが入社すると知って、慌てて偽装したけど、間に合わなかった。



「言われたわ。『幹部候補なんだから、営業とか社長補佐とかヤレよ』って。」


「うわぁ。」


「経済学部出身の、元銀行員よ。真っ先に帳簿、調べるって。」


「そうよね。あっ、もしかして。」


「そう。政略結婚の駒にって、思われてたみたい。」


「お嬢様ぁぁ。」



恵さん、聞き上手だなぁ。ドンドン引き出してる。それに、フフッ。コントみたい。




カラァン、コロォン。カラァン、コロォン。



「そろそろ、結果発表かな?」


「行きますか。」


「ハイッ。」



結果は・・・・・・。やったぁ、みんな合格。




「カノンちゃん、恵さん、令子さん。おめでとう!」


五人でキャッキャ、大喜び。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ