武道大会
■■■魔都 とある闘技場■■■
「さぁ!今回も始まりました、武道大会!腕自慢の猛者どもが火花を散らし、一瞬たりとも気が抜けないバトル!最後まで立っているのは誰なのか!俺様もうワクワクが止まらないぜ!
今回も実況は俺様、ジッキョーネがお送りするぜ。審判はいつも通り我らが魔王ゴウ様の四天王方がつとめるぜ。
無駄な前置きは嫌いだからさっさと始っちまおう!戦士、入場ぅぅぅぅぅ!!!!」
超ハイテンションな宣言とともに参加者達が舞台に上がっていく。
ここの武道会では予選と決戦に分かれている。
まず参加者を全員四つのグループに分けてバトルロワイヤルの勝ち抜きを行う。予選を勝ち進める人数は決まっていないので審判のその時の判断によって数が変わる。
「まぁ、毎年予選は一瞬で決まるんだけどね」
学園からの参加者は本人の意思で出たいかどうか確認して、その上で出る実力があるのかどうか俺と学園長で判断した。
「あぁ。心配だわ。みんな無事で帰ってくるかしら」
隣で生徒の心配をしている学園長には申し訳ないが、今の生徒は魔族の人たちと全力でぶつかり合える力はないと思っている。軽くあしらわれて終いだろう。それでも何か成長につながる発見を得られるかもしれない。
「で、本音は?」
「ウルがどれくらい成長したのか気になって」
「他の子を巻き込まないでちょうだい!!」
学園長につられて心の声が漏れてしまった。
「まぁまぁ落ち着いて。予選が始まるから」
「さぁさぁさぁさぁ、戦士たちの準備が整ったみたいです。毎回一瞬で終わってしまうこの予選、今回は誰が決戦に進むのか!? 今、コングゥゥゥゥゥゥ!!!!」
カーーーンとコングの音が鳴り響いた。
と同時に
「ドゴーーーーーン」
「キィィィィィィィ」
「ゴゴゴゴゴゴゴゴ」
予選会場の三方向から爆発音と叫び声と何か巨大な何かが降ってくる音が聞こえた。
「さぁぁぁぁ!!毎度お馴染みの光景だ!!はたして立ち残っているのは一体何人だ!!」
■■予選会場 東の間■■■
ここでは巨大な爆発が起きた会場だ。
あの爆発でもまだ立ち上がれる人は何人だろう?
ここで出場したのは俺が食堂に入ってきた時に喧嘩をしていたタコっぽい人とイカっぽい人たちだ。
二人とも乗り気で参加したがっていた。大した実力が無さそうなら許可しないつもりだったんだが、意外に善戦できそうな気配を感じたので許可した。
その結果だが、二人ともあの爆発を耐え切ったようだ。
「イガイダナ。今回ハ、カナリタエタナ」
また昆虫系の魔人かよ。真っ黒で大きい甲殻を背中に背負っている。何より特徴だったのが大きく膨れ上がった手首。
徐々に大きくなっていたことは確認済みだ。何かをためていたのだろう。そしてあの爆発はその溜め込んだものを一気に放出したのだろう。
「大丈夫か?ゴホッ。イカは軟弱だからこの俺がいないとダメだったけ?」
「ゴホッゴホッ。うるせぇ。お前こそ俺の肩をガッツリ掴まないと立てないじゃないか。タコは」
二人で支え合ってなんとか立ち上がっている感じだ。
タコっぽい子はオクタ。イカっぽい子はカラマ。選手登録するときに本人から教えてもらった。
彼は真っ赤で大きいアフロから髪が8本伸びてきて自身とカラマをまとめて囲い、その隙間を埋めるように、そしてより頑丈にカラマがいつの間にか8本に増えた腕で補強した。
あの一瞬でにヤバい、と感じ対処できる。しかも二人で協力してこなすとは。
俺は今後の二人の成長が楽しみになった。それにしても二人ともなんの種族だろうか。
あの腕もどきは種族による特性なのか、それとも魔法によるものなのか。
「そこまで。今立っている者が予選通過者だ」
自身の真っ黒い巨大な盾を構えることなく、ピクリとも動かずにあの衝撃波を耐えていた四天王のカトナがそう宣言した。
■■予選会場 西の間■■■
ここでは凄まじい叫び声が聞こえた会場だが、立ち上がっていたのは人魚の女の人、一人だった。
ここには最強の山賊『蒼熊団』の首領の双子、兄のレオと妹のレンだ。
二人で戦えばなんとか、と思っていたが相手が特殊すぎたな。
人魚族は歌が上手なことで有名だ。美しい歌声で船員たちを寝かしてしまうこともある。
しかし、自身に危険が迫ると美しい歌声は聞くに耐えない悲鳴と変わる。
その凄まじさは周囲一帯の生き物は皆あまりのうるささに気絶してしまうと言われるほどだ。
その悲鳴を耳がいい獣人が耐えられるはずもなく撃沈。
息の揃った連携が強みの二人に意外な弱点が見つかった。
「フン。今回モオマエダケカ」
つまらなさそうに昆虫型の魔人アギトはつぶやいた。
しかし疑問なのは人魚族は水棲の魔族。あんな長時間水の外で活動できたか?
■■予選会場 南の間■■■
「おお。派手なの降らせてるなぁ」
轟音の原因を見た俺は思わずつぶやいてしまった。
ゴゴゴゴと激しい音とともに空から真っ赤に燃えた隕石が落ちてきたからだ。
「さぁ、今度こそどっちの腕が上か試してみようじゃない!クラマ!!」
ボロボロのローブを身に纏った女の人がそう叫んでいた。
四天王の中で魔法だけなら随一の腕を誇るクラマに挑むとは。
「さぁ認めなさい。私一人の勝ちと!!!」
なるほど。ローブの女は自分の隕石が落下してしまうと参加者が全員死んでもおかしくない。なのでクラマは魔法壁を展開する、ということをわかっている。だからクラマが自分一人の勝ちと認めるまで隕石の魔法を発動させ続けている。
隕石か魔法壁、どちらが優れているかの我慢比べというわけだ。
「へっ、上等じゃないか!!私が跳ね返してやんよ!!!」
頭から生えている赤い2本のツノと鱗に覆われているしっぽが特徴の女の子が持っていた大きな槌を地面に打ちつけた。
彼女は最強の海賊団『紅の海賊団』の船長の娘、サザンガだ。
ウル達と同じ学園にいるとは思えないプロポーションの持ち主だ。
大きな爆発音とともに隕石に向かって槌を振りかぶって飛んでいった。
前回不意打ちを受けた時よりも遥かに早いスピードで突っ込んでいき、その勢いのまま槌を振り抜いた。
「クッソーー。全然びくともしないじゃないか」
着地して開口一番そう叫んだ。やはり全然力が足りていない。
「あなた、熱いハートを持っているのね。けどね、伝え方がわかっていないわ」
サザンガの肩をポンと叩くものが現れた。
「そうなの?ところで誰?」
「うふふふ。あなたが知るにはまだ早いわ。私がその溢れんばかりの熱いハートの伝え方を見せてあげるわ」
俺が試合前から気になっていた人だ。
美しく手入れされている腰まで届きそうな長い金髪を一つに三つ編みしている姿は派手だし、何より胸元からチラ見できるあの筋肉は見張るものがある。
筋骨隆々とは真逆のスラッとした体型にあの筋肉が隠れているとは。
否が応でも気になる彼女(?)だ。
「ちゃんと相手のことも考えて思いを伝えないと。こんな感じでねっ!!!」
いつの間にか上空に飛び立った彼女が振り抜いた一撃は隕石はもちろん魔法壁もろともパリンと音を立てて砕け散った。
「そこまで。勝者は後程伝える。私は一度戻る」
クラマはそういうと颯爽と帰った。
「今のはなんだ?壊された?いやそんな感覚はしなかったぞ?」
帰り際につぶやいた言葉は本人と俺にしか聞こえないはずだ。
■■予選会場 北の間■■■
こちらの会場は他と違い静かに、そして一瞬で終わってしまった。
合図のコングと同時に人がバタバタと倒れていった。
「ふん。私を狙うとは。随分余裕だな」
四天王筆頭の吸血姫、カレンは目の前に迫っていた刀を片手で押さえながらつぶやいた。
ボロボロの着物にボロボロのわら帽子をかぶって顔を隠した男が刀を振るっていた。
合図とともに目にとまらぬ速さで参加者を全員気絶させて、カレンに襲いかかった。
面白いのは参加者には刀を鞘にしまって峰打ちで気絶させていたのにカレンには鞘から抜いて襲いかかっていた。
ここには愛しの娘ウルとリンカ帝国の元アホ王子の息子リウスがでていた。
ウルは俺が鍛えていたし、魔法具を扱えるリウスには少し期待していたが。
二人仲良く気絶している。
二人とも予感というか勘で後ろを守ろうと動こうとしていたが全く間に合っていなかった。
■■■ その後■■■
学生陣はほぼ予選で全滅。決勝に進める二人も満身創痍で棄権した。
学生陣は予想通り結果を残せず試合終了。それでも何か感じたかもしれない。
魔法具
魔法の武器
魔鋼鉄で作られる。扱うのが難しく自分専用の持つ人がごく稀にいる
過去キャラの力くらべ。 純粋にアストラがどれだけ本気で戦うかで優越をつけます。強い順に上げていきます。
まず、神獣たち。 伝説レア枠。まぁ当たり前。ここはぶっちぎりで強いです。他と比べちゃダメなやつ。
龍種。僅差で「カーミラ」凶竜化 竜人族の紅の海賊団の女船長。理性を捨てて強くなるアレ。
異神戦で噛ませ犬のごとく散った姿。実際はアホみたいに強い。
少し空いて(?)竜種。そして滅剣・メルジーバの真の姿を発言させたカレン様。時間がかかるのが難点。『体があったまってきたぜ』
僅差で魔王ゴウ、戦闘形態。魔王なんでね。もちろん変身します。
そしてまた開いて「ドボルク」白虎解放(神獣キリン)。 幻獣・白虎の獣人。蒼熊団首領。
キリンの力を得てさらに強化した方。正当強化。
他にはキングワーム1匹。めちゃくちゃでかいワーム。デザスターデザート生息。数が多いのが厄介。
そしてまた差が開いてリヒト。めちゃくちゃでかいリンカ帝国の現王様の弟。素の状態でこれだから意外に強い。特にここからさらに特別強化!もないけど
ここに並ぶのは素の状態のカレン様。さすが四天王筆頭。
ここから少し大きく差をつけて魔王ゴウ、通常時。
僅差でカーミラ、ドボルク通常時。
大きく差をつけて四天王カトナ。鉄壁の防御。四天王のいぶし銀的存在。
また僅差でクラマ。魔法のセンスはピカイチ。
差が生まれてアギト。新参者はこのくらい。
竜種にも乗りこなせる海の民。戦闘民族じゃないけど乗りこなすにはね。
めちゃくちゃ僅差でボロボロの剣士。カレンに襲いかかった人。前回惜しくも敗れた。
人魚族(?)と隕石の女はこの二人には敵わない。隕石の女は防御魔法と隕石しかできないからね。
かなり、それはとっても差をつけて今回の学生達。今回の中なら
ウル、リウス、サザンガ、レオ、オクタとカラマは同じ、レン