王都編-2-
▪▪▪首都 リンカ とある学園にて▪️▪▪
「今日は神々と神獣についてお話しします」
はるか昔のことです。神々は神界という特別なところで住んでいました。
特に争い事もなく平和に過ごせていました。
神々には位がありました。基本的に神々は序列に従って過ごしていました。
神々の父たる創造神を最上神として、時の神や空間の神などの上神がいて、その下に音楽の神や鍛治の神などの下神がいます。
下神でさえ膨大な力を持っていますからね。
神々はとあるルールが定められていました。それは「外界には手を出さない」ことでした。
神々の膨大な力を神界以外で振るうとどうなるか分からないからです。
しかし、事件が起きました。とある神の子供が神界を飛び出してしまったのです。
創造神は事件が発覚してからすぐに子供の神を神界に連れ戻しました。
そして親子共に厳しく注意しました。
それで一件落着。 とはなりませんでした。
その神の子供が降り立った地でおかしな生物が生まれました。どこからともなく湧いてきて、目にうつったものをすぐに破壊しようとする生物です。
創造神はその生物を『異神』と名付けました。
幸いなことに異神の生まれた世界では何もなかったので被害が出ることはありませんでした。
しかし、長い年月が過ぎた時とんでもない事実が発覚しました。
異神の一部が界渡りできることが発覚したのです。
他の世界に影響が出ることを恐れた創造神は神々にそれぞれの世界に保護をかけるように命令しました。
異神の界渡りを防ぐためです。
さらに用心して神々はその世界に住む生き物の一部に自身の力の一部を与え神獣としました。
世界を守るためです。
「これが神々と神獣の歴史です。何か質問はありますか?」
「先生。序列に従わなかった神がいるんですか??」
「それは上神の戦いの神です。しかし戦いの神は序列を全部無視していたわけではありません。最上神たる創造神によく戦いを挑んでいたそうです。」
「どっちが勝ったのですか?」
「それは創造神です。しかし記述ではいい勝負だったと伝わっています。」
「せんせー、誰が神の歴史とかを調べたんですかー?」
「相棒だった龍が神獣となった、ズルヒィカールと呼ばれている方です。」
▪▪▪首都 リンカ 遥か遠くの郊外にて▪️▪▪
「何て?」
俺は目の前の3つ首の龍に聞き返した。
「だから、異神が現れた!しかも今回は数体じゃない。ほとんどあんたの弟子なら倒せるような一般級だけど数体強めの精鋭級がいる」
「一般と精鋭だけならお前一人で大丈夫だろ。」
目の前の神獣の一柱のアジ・ダハーカなら余裕だろ。
「それだけなら問題ないんだが一体元帥級がいた。」
え?元帥級が来るの?
それお前1人でも無理だろ。元帥級一体の相手でいっぱいいっぱいだろ。
「もう他の奴らも呼んでいる。」
そっか。なら安心。
「いや、安心できないよ!何たってあんたの弟子のいる王都の近くで湧くんだからね!」
え?街の近くに異神が湧くことってあるか?
異神のランクと強さ
一般級 A等級が1人で倒せる。それでも一番弱い。めっちゃ数いる。
精鋭級 S等級が5人で倒せる。時々徒党を組む。ちなみにS等級は世界に20人ほど。
軍曹級 S等級が100人ほどで相討ちするぐらい。 神獣ならすぐ倒す。
将軍級 全ての国が総手で戦えばなんとかなる。 神獣でも少々手こずる。
元帥級 全ての国が滅ぶ。 神獣が本気で戦う。
災害級 神獣が数体で本気で戦う。
EX級 確認されたのはたったの一体。創造神が神界に封印した。
神獣の強さはピンキリです。だから平均的な強さを神獣の強さとします。
あと本気で戦うとは周辺の被害を気にせず戦うぐらいです。