バイバイ、ぼっち生活〜僕がぼっち生活から抜けるまで 1〜
前書き設定 ヒトと人間の違い。
ヒト 自分の意思を持ち、万人がお互いに理解のできる言語により会話ができる生き物総称
人間 特に特筆すべき特徴がない種族。それゆえにさまざまな環境でも生きていける
▪️▪️▪️凍てつく大地 村▪️▪️▪️
「アストラ様、神獣様はどうでした?」
「ヒュドラなら大丈夫です。」
村の村長にヒュドラの様子だけ伝えた。
別に異神が出たことを言って余計な心配もさせたくない。
「それで、その馬に乗っているお子様は?」
「ああ、ひろいました。」
「はぁ、そうですか。」
ドナドナの上には「うま、うま」と言って座っている3歳ほどの女の子がいた。
▪️▪️▪️凍てつく大地 中央地 災害級異神戦後▪️▪️▪️
「さてと、これで異神も倒したことだし、クイーンはどうするんだ?」
(私は帰りますよ。我子たちが心配です)
「心配?お前の子供は心配させるほど弱かねぇだろ?」
(それが、今まで運動がてらに喧嘩していた相手が突然強くなって、加減していられなくなる子たちが出てきてしまいました。その子たちを止めないと。)
「そりゃ、大変だ。喧嘩で殺しちゃまずいからな。」
(ええ。なのでお先に失礼します。 行きますよ貴方達)
(了解しました。クイーン)
シュッ と言う音だけ残して蜘蛛たちは全員帰っていった。速え〜
それとクイーンの子供と喧嘩してる奴ら。う〜ん。どっかで聞いた気がするけどいつだっけ?
俺が思い出そうと、ウンウン唸りながら100年ほどの記憶を遡っているとヒュドラが話しかけてきた。
戦闘が終わっているためもう神化はとけている。
「キュロロロロ(ここで思い出す必要もなかろう。さっさと村に戻ったらどうだ?)」
「そうだな。村に戻るか。う〜ん誰だっけ?思い出せないな。」
(此奴、全く聞いておらん。思い出すまでここにいるつもりか)
1、2歩進んでは立ち止まって思い出そうとする俺にヒュドラがイライラし始めたのか口調が荒くなってきた。
「あれ〜?誰だっけ。全く思い出せないな」
「キュロロロロ!!(ええい、いつまで考えるつもりだ。さっさと帰らんか!)」
突然強風にあおられて、俺は村の方へ吹き飛ばされてしまった。
ヒュドラが突風を起こして俺を吹き飛ばしたのだ。
「けど誰だっけな〜?うーーーーーーーん」
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アストラが空を飛んでいる頃
(もう限界だ。せっかく力のコントロールを覚えたのに、コントロールしきれない量に増えてしまうなんて。あやつも吹き飛ばしたからもう付近には何もいないだろう。もう抑えるのは限界だ)
ヒュドラが溢れかけている魔素を抑えることをやめた瞬間再び雪雲が空を覆い雪が降り始めた。
ただ、今までと違い、吹雪などではなく、こんこんと舞う粉雪だが。
(しまった。あやつに礼を言うのを忘れてしまった。)
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「それで、貴様は吹き飛ばされて、俺の尻尾を踏んだと」
「あの、ほんとにすみませんでした」
ヒュドラに吹き飛ばせれてしばらく空の旅を楽しんだのち俺は着陸した。狼の尻尾の上に。
思いっきりぐっと踏んでしまった。
「まぁ良い。それより其方は人間であろう。こいつの面倒を見てくれぬか?」
そう言って狼がひと吠えすると小さな子狼がとぼとぼと歩いてきた。
「うん?この子お前らと同じホワイトウルフじゃん。俺よりお前たちが世話した方がいいだろ。」
ホワイトウルフ
狼系統の魔物。主に雪の降っている地域に住んでいる。
名前の通り、真っ白い毛皮を持つ。
身体能力は高いが、魔法は使えない。
あと喋れない
「違うわ!!そもそも我らはホワイトウルフなどではない。神狼族じゃ!!それとこの子は神狼族なのじゃがおかしいのだ。」
「どの辺が?」
どっからどう見ても神狼族の子供だが?
「ガウ!」
と一吠えするとそれを聞いた子狼の姿が変わった。人間の姿に。なんで?
「獣人 でもないよな。どうなってるんだ?」
神狼族
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獣人
この世界に住む種族の一つ。
獣と人間が混ざり合った姿を普段はしている。
混ざり合っている獣の特徴を持っている。
獣のような姿に変えることはできても、完璧に人間の姿をすることはできない。
ここは『世界一のぼっち商人』のお話です。
ご安心ください。