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ヴァイキング 空の民‐4‐

今回は珍しく平日に投稿!

▪️▪️▪️バサース島にて▪️▪️▪️


まず見ておもったのが速い。めちゃくちゃ速い。流石ドラゴン。略してさすドラ。

一周5、6キロメートルほどはある島の周りを3分ほどで飛んでゆく。

スピード特化の部門だけ別レースなのも納得だ。


更に乗り手も極限まで風の抵抗を減らすため首に跨らず、胴体の上にうつ伏せで乗っている。

まぁ、もしかしたら風の抵抗がどうたらのような難しい話ではなく、首が長いドラゴンがいないからなのかもしれないが。


それと飛び方にもクセがある。

魔法で風を起こし自身を浮かせることができるから、あんまり羽ばたかない。

体にぴったりくっつけて飛ぶ。


それでも時々羽ばたく時がある。主にスピードを更に出すか曲がるための舵取りだろう。

この時も下に翼をあおぐというよりほぼ後ろにあおぐ。


羽音がえぐいぞ。『バシュッ』ならまだしも『ドッ』ってやばいだろ。


こんな感じでみんなが飛ぶから、レースのやり方も独特だ。

それは一位以外の飛び方。

大体3分を三周の長丁場なので、体力は温存したい。だから前の人の後ろにつく。

そこまでだったら普通なのだがここから違う。


さっきも言ったけどドラゴンが羽ばたく時は『ドッ』となるほど強い。

この時後ろにいようものならとんでもない突風を浴びるだろう。

実際に一人吹き飛ばされた。そしてそのまま海に落ちていった。


50メートルくらいから落ちたから大丈夫なのか聞いてみたのだが、

「50くらいなんて大したことねぇよ。しかも海に落ちるんだぞ。勝手に登って帰ってくるさ。それより見たか?

あいつ落ちる時おかしな格好しやがった。あいつ毎年あんなことしてるんだぜ。ワハハハ!」

どうやら彼は毎年参加して毎年落ちるネタ枠だったのか。


だから全員の参加者を聞いた時、「あいつは別にいい」と言われて教えてもらえなかったのか。


レースは結構接戦だった。

最初の一周でいきなり初参加の青年が飛ばしてトップに出た。

そのまま独走かと思ったがやはり後半バテた。それとドラを鳴らすと時に、思いっきり叩いて手を痛めた。


そら、あのスピードだったら痛いに決まっている。他の人はガチガチに固めた手の甲で撫でるかのように鳴らしている。コーンと綺麗な音が鳴った。

二周目は青年が追いつかれたが抜かされなかった。

青年が急いだというより、わざと抜かせるか、抜かせないかのギリギリを飛んで前を飛んでもらい、風除けに使っていた歴戦ジジイの作戦によるものだろう。



半分過ぎた頃の順位はこうだ。

先頭から、 初陣青年  歴戦ジジイ  速いデブ  最速のドラゴン



ラスト一周  またまたホラが『ブオーーーーーーーーーーー』となると同時に一斉にスピードを上げた。

最速のドラゴンが列を外れぐんぐん加速していく。それに負けじと歴戦ジジイが追い上げる、追い上げる。

更に速いデブが小さい羽をすごい勢いで羽ばたいて飛んでいる。お前、羽4枚あるのか。

さっきまで2枚で羽ばたいてただろ


最後は3匹の接戦だったが、勝ったのはすごい僅差で歴戦ジジイだった。

ほとんど胴体の位置が同じだった。しかし、ゴール判定は頭がゴールに着いたら。

なので体がそもそも小さい速いデブは惜しかった。最速のドラゴンは途中速いデブにぶつかるとおもったのか一瞬減速してしまった。それ、デブの作戦なのに。


こうしてスピード部門は幕を閉じた。

次のレースは特に何もなかった。落ちかけそうになった人もいたが復帰できた。

あちこちで残念そうな声が聞こえたが。

それが数回続いた。


あれ?意外と平和?と思っていた。最後のレースを観るまでは。


最後のレースはまさしくヴァイキング!!のようなレースだった。






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