海の街 キューストン-6-
▪️▪️▪️海底神殿▪️▪️▪️
値切り交渉にあっさり負けたのち、そろそろ戻ろことになったため、俺も店じまいをすることにした。
「おー、やっぱりアイテムBOXって便利っすねー」
「ええ。荷物が断然減りますからね。それに、おいで ドナドナ」
呼び寄せたドナドナをアイテムBOXに入れた。
「ご覧の通り、抵抗さえされなければ、生きたものでも入れることができます」
「やっぱり馬がどうやってきたのか謎だったんすけど、アイテムBOXに入れちゃってたんですか」
まぁ普通は生きたものは入れられない。よっぽど信頼されない限り、生き物は魔法に抵抗する。
更に、今までそこそこの数の馬と長い時間を過ごして、お互い十分信頼し合ってても入れないことの方が多い。
無意識に抵抗してしまうからだ。
要するに、ドナドナは珍しいタイプだな。
「よし、これで出発の準備は終わったな!」
「大丈夫っす。ダンチョー。忘れ物はありません。」
「そうね。私の魔力も随分回復できたわ。ところで店長さんは魔法いる?」
魔力量を見た感じ、俺が魔法をかけてもらっても余裕はありそうだが、やめておこう。帰りに何かあってからでは遅いからな。
「お気遣いありがとうございます。しかし私は少しばかり風属性の魔法に心得があります。自前の魔法で空気は大丈夫なのですが、戦いの心得がありません、ぜひ、皆様に護衛をしていただけたら幸いです。」
「そうか!なら護衛は任せておけ!」
別に俺一人でもなんとでもできるが、戦わずに済むならそれに越したことない。
本当にやばくなったが手助けするが。
海底の神殿をでたあと特に何も起きずに帰ってくることができた。
数匹魚型の魔物と遭遇したがあっさりと倒してしまった。リーダーが引きつけ魔法で攻撃。風属性の魔法を発動しているのにもう一つ出せるのは大したものだ。
ギルドにて集めた素材を換金したのち、再び集合した。
「さて残りはアイテムBOXの倉庫をどこにするかだな。」
「そう簡単には壊れないと思うっすけど、さすがに大っぴらにするのは・・」
そうだろうな。アイテムBOXを買ったことのある人ならそこで悩む。意外に安全な場所が少ない。
「なら、地面の中などいかがでしょうか?誰の目にもつきません。それに倉庫の場所も取りませんよ。」
実際貴族たちは自分の庭に埋めることが多い。
「そうだな。なら俺たちの家の下にでもしまえないか、見てこよう」リーダーの一声で決まった。
まず初めに団長のガルドの家に行ってみることにした。スペースがあるかもしれないと言っていたからだ。
「そういえばダンチョーの家っていうか、ダンチョー宿暮らしですよね?どこに掘るつもりだったんですか?」
「そうだ。すっかり忘れてた。私は宿暮らしをしていたのだ」
「バカね」
次、リサの家。そういえばリサは珍しく家を持っている人ということが判明したからだ。しかし
「おまえ。これ全部薬の原料の畑じゃないか」
「そうよ。最近調合にハマり出したのよ。それで素材を1から作っているのよ」
さすがに畑はほれません。しかも少しヤバめの草もないか?
最後 ギル。
「そういえば、俺実家暮らしなんすけど、近くに使われていない空き地があったかもしれないっす。」
「「「それを早く言え!」」」
ギルのせいとは言わないけど再集合してから随分と時間が経ったぞ。
なんやかんやあったが結局ジルの実家近くの空き地に埋めることになった。
書くの後回しにしたせいでもう3時になる。
眠い
それと次回でキューストンはおしまい