海の街 キューストン-5-
冒険者3人の紹介。軽く
リーダー ガモン 筋骨隆々 ザ リーダーみたいな人 盾と戦斧
お調子者 ギル 意外にがっしりしている 明るく楽しい 剣
妖艶の魔女 リサ ボンッ キュッ ボンッ ウフフな人 魔法
▪️▪️▪️海底神殿にて▪️▪️▪️
どうやら彼らは長いことキューストンに住みついて海底神殿を探検していたらしい。
「ここはな、奥の方まで行くと結構いいもんが取れるのよ。まぁそれなりに危険だが。
それだけで割といい生活送れっからな。わざわざ他のとこにはいかんよ。」
確かにここの奥へ行くにはかなりの実力がないとな。
それと今回は海樹を取りにきたらしい。
海樹とは海に生えている木のような物だ。もともと海の中で育っているため潮風でも幹が腐りにくく海沿いの街だと重宝される。
幹がかなり太く、枝がほとんどない。幹に葉のような何かが生えている。
「キューストンの不便なところの一つだな。潮風で家が早い周期でダメになっちまう。
だから常に海樹の幹は需要があるのよ。」
「しかも、俺たち海底神殿で立派な海樹を見つけたんすよね、団長!」
「ああ。結構奥の方にあるからな。俺たち以外ほぼ、行けんだろ。」
定期的に海樹を運び出していたのか。
「アイテムBOXはギルドから借りているんですか?」
「ああ。流石にアイテムBOXを持っている人と少しは会ったことがあるが、アイテムBOXを売ってくれる人は見たことないな。」
「でもギルドなら、もっとおっきいやつあるだろうから貸してくれてもいいと思うんすよ。」
「バカね。獲り過ぎを防ぐために小さいのを貸してるんでしょうが。」
「そうだぞ、ギル。後に残さないと後々困るだろ。」
ここの二人はしっかりしてるな。きちんと後のことも考えている。
「それにたくさん取ってくると価値が下がっちゃうしなぁ?」
「ええ。あそこのおじさんからたくさん巻きあげたいわ。」
意外とブラックでした。
勘違いされることが多いが、スキルのアイテムBOXと道具のアイテムBOXは少し違う。
スキルの方はアイテムをしまうと時間も進まない何もない空間に送られるが、道具の方は作られる時に設定された場所に一時的に置いておくのだ。
ギルドで渡されるアイテムBOXを例えにしてみよう。
ギルドで渡されるアイテムBOXってのは大抵ギルドの倉庫を保管場所にする。
だから仮に海底神殿で拾った石をここでアイテムBOXに入れたとする。そうするとその石はギルドの倉庫に送られて保管される。
そしてアイテムBOXから石を取り出そうとすると、倉庫の中にあった石がアイテムBOXまで送られて取り出せる、という仕組みだ。
「・・・という仕組みなのです。」
「そうなのか。リサ、知ってたか?」
「それくらい知ってるわよ。魔導学校で習うもの。お兄さんの説明に追加すると道具の方は一度に送れる大きさがあるってことぐらいかしら。
言っとくけど私は作れないわ。空間属性が私にはよくわからないのよ。火、水、風属性の付与ならできるけど。」
二人がすごい残念そうにため息をついた。
「あんたたち、ぶっ飛ばすわよ。」
リサの言う通りアイテムBOXは空間属性で作ることができる。
アイテムに魔法を付与することは魔導学校でも習うが高等技術だ。
3つも属性付与できるなら優秀なんだろうな。
「それと私、アイテムBOXをいくらか作ってまして。サイズの制限は特にないです。それと設定場所はここでは出しきれないので地上に上がってからお見せしますが、コンテナにしております。 金貨30枚でいかがですか?」
「30か。、それくらいなら——」
「ねぇ、お兄さん。もうちょっと安くならない?」
リサが突然値下げ交渉をしてきた。わざと声を作っているんだろうけど、全く不快感にならない声だ。
耳に優しく響くような声だ。
「これでも結構まけていますよ」
「ダメかしら?」
例え前屈みになってチラチラ見せても俺は屈しないぞ。
「お願い」
俺は決して•••
「わかりました27でどうですか?」
「もう少し欲しいわねぇ」
「25だ!」
「もうすこし、欲しいわ。」
「なら20。これ以上は無理です。」
「ありがとうね!」
屈してしまった。
後書き設定
迷宮
魔物が生活している場所。別に異界に繋がってるとか、そんな設定はありません。
迷宮内で食う、食われるがはっきり決まっている。魔物が溢れるとかはそうそう起きない。
迷宮に潜るのは珍しい素材があるから。
海底神殿
キューストンの近くにある迷宮。
海の中にあるため、風属性で空気を作れる魔法使いが必須。
どこまでいけるかは魔法使いの技量によるところもある。